2008年11月09日

スチールギター再挑戦-そのきっかけから現在まで 36

 中古で手に入れたスチールギターは、しばらくの間、それなりに満足し、気に入っていた。40年ぶりに押入れの奥から引っ張り出したボロボロのスチールに比べれば、ボディは新品のごとく美しいし、音だって悪くない。気のせいか、腕が2ランクくらい上がったような気さえした・・・本当に気のせいで、何も変わらないのだが(笑)。

 だがある時から、なんとなく疑問を感じ始めた。

 「何だか、音が合わないなあ」と、気になりだしたのだ。所々で微妙に音が狂う。狙ったフレットにバーを持っていくと、フラットに聴こえる。長いブランクで自分の耳も悪くなり、きっと己のせいだと思い込んでいたが、どうもそれだけではないような気がしてきた。

 最初のチューニングが甘いせいかもしれないと、念入りにピッチを合わせてみた。フレットを真上から見ながらバーを置くようにした。だが、どうしても気になる。自分が正しいと思う音と、フレットの位置が合っていない。オクターブ以上になると、そのずれはさらに大きくなる。

 ギターのフレットとは異なり、スチールギターのフレットはあくまでも目印程度であることは承知していた。しかし、そうは言っても、やはりフレットを当てにしてバーを置くから、できるだけフレットの位置が正確であるほうが良いに決まっている。

 そこで、フレットの真上に置いたときの音と、正しい音の差がどのくらいあるのか、調べることにした。 

 耳には自信があるのだが(ウソつけ!)、ここはチューナーの力を借りることにした。一般的なギターやウクレレ用のチューナーとは比較にならない高精度のもので、半音の1/100までチェックできる優れものだ。その道のプロである友人から借りた。

 とりあえず、ピッチをA440に設定した。1フレット目から20フレット目くらいまで、各フレット上にバーを置きメーターを見た。やはり目で確認できるのは楽だ。どのフレット上でもメーターの針が中心を指していればOKだ。その結果、驚くべきことが分った。

 あるフレットは、ほぼ正確であっても(といっても正常範囲内という意味だが)、別のフレットになると大きくずれる。ひどい所では、フレットとフレットの中間あたりにバーを置かないと正しい音にならない。これは例えて言えば、正しいFの和音を出そうとすると、5フレット(AmやC6チューニングの場合)からかなりずらしてバーを置かなければならないということだ。オクターブ以上のフレットでは、完全に1フレット分もずれていた。これでは、気持ち悪いわけだ。

 いくらスチールギターのフレットは目印程度とはいっても、1cmも2cmもずれていては話にならない。1mm、悪くとも2mm程度に納まれば、許容範囲だろうが・・・。この程度であれば、耳で微調整できるからだ。

 こんなにずれていては、安心して弾けないし、余計な神経を使うばかりだ。そうでなくとも未熟なのだから、いらぬ負担は掛けて欲しくない。

 原因は、ブリッジの位置にあるのだろうと判断し、自分で調整することにした。これはギターでもよく調整したから、お手のものだ。 

 ところがこの中古スチール、どこを見ても探しても前後に調節するネジが見当たらない。それどころか、しっかりボディに固定されているのだ。動かせるスペースもない。古いボロスチールギターだって、ちゃんと調節できたし、フェンダーだって調節できるようになっている。

 これはどういうことだろう? つまり「この楽器は正確に調節されているので、そんな必要がない」ということか?勿論、正確であれば問題ないが・・・。

 結局、あきらめざるを得なかった。この楽器のクセだからと無理やり納得してこのまま使い続けるか、それとも買い換えるか、迷いが出てきた。折角、大枚をはたいて手に入れた楽器だ。何とか使い続けたい気持ちはあっても、音の合わない楽器ではどうしようもないと思った。どうしたものか・・・(悩)?
posted by Boo! at 17:05| 東京 ☁| Comment(2) | 過去日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私は、耳が悪いのか、根が単純でフレットをはなっから信用してしまうのか、Booさんのような疑問を持ったことはありませんでした。
勿論、テープなどに録音されたものは、走行スピードに微妙に狂いがあるものもあり、そんなときはいくらスティールをチューナーであわせていても、最初からフレットの半分ぐらいの誤差があるものがあり、気持ち悪くてスティールのほうをテープに合わせてチューニングする羽目になってしまいましたが。
Booさんの記事を読んで、いつも出しっぱなしにしているトリプルネックの6弦スティールを試しに調べてみました。
高精度のチューナーなどありませんから、自分の持っているチューナーで大雑把にですけれど。
その結果は、12フレットを過ぎてもそれほど大きな狂いはない感じです。
ただしです、私が譲り受けたレバーでチューニングが変えられるスティールは、前の持ち主がBooさんとまったく同じ状態で、修理をお願いしたけれど応じてもらえなくて、自分でサドルの位置を変え(改造し)さらにフレット版も作り直して、渡してくれたのです。
よせばいいのに、慎重に調べもせずに、私はそれを最初の状態に戻してしまいました。今では遅すぎます。接着剤でフレット板を(元のものを)貼り付けてしまいました。
怖くて、音がずれていないかどうか、まだ
調べていません。
Posted by ホッチキス8111 at 2008年11月10日 19:15
ホッチキスさん

>スティールのほうをテープに合わせてチューニング

 古い音源はピッチにかなり差がありますね。中には半音近くも高いピッチで演奏されているものもあります。これは、最初から高めにチューニングしたのか、それとも録音機材に原因があったのかは分りませんが、それに合わせて一緒に弾く場合は気持ち悪いです。無視して弾くか、やはりちゃんとそのピッチに合わせて弾くかですが、私は面倒でも合わせてから弾くようにしています。チューニングの練習にもなります。

>12フレットを過ぎてもそれほど大きな狂いはない

 それは良かったですよ。スチールギターの楽器としての特性上、正確無比ということはありませんから、フレット前後1,2mm程度の違いなら許容範囲と考えます。それを大きく超えるなら、調整が必要でしょう。私の楽器はたまたま調整することができないタイプだったことが問題だったのです。

 スチールギターのやっかいな所は、例え正確なフレットだとしても、バーの置き方で音は正確にもなるし、狂った音にもなることです。最後は耳ですね。これが一番の問題です(笑)。
Posted by Boo! at 2008年11月10日 20:55
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