2009年01月09日

スチールギター再挑戦-そのきっかけから現在まで 39

 念願でもあり、憧れの楽器でもあったFenderを手に入れることができた。それまで使っていた、やはり中古の国産は上手いタイミングで、他に引き取られた。

 もう一台、40年ぶりに押入れの奥から引っ張り出して、練習再開の道具となってくれたテスコのダブルがまだあった。このテスコについては、何度か、記事として取り上げたことがある。

 大学生時代に神田古本屋街の質店で3,4千円くらいで手に入れたもので、質流れ品だった。手にした時から相当に傷んでおり、見るからにオンボロスチールギターだった。しかし、練習に仕事にと激しい使い方にもかかわらずよく耐え、オンボロではあっても深い愛着があった。

 練習でついた傷、運搬による傷、ウッカリ落としたり倒した時の傷等々、いわば、満身創痍のボディだった。にも拘わらず、卒業以来、40年以上も処分することなく、ぐるぐる巻きに梱包した状態で保管してきた。途中、何度処分を考えたことか。スチールを弾くことなど二度とないと思っていたから、それこそ粗大ゴミとして処分してもおかしくなかった。だが、どうしても処分できなかった。自分にとっては、「青春の証」みたいなものだったからだろう。

 それがひょんなことをキッカケに、再び陽の目をみることになり、40年ぶりに梱包が解かれた。弦は切れ、金属部分は全て真黒に錆び、ボディにはカビがビッシリと付着していた。ネジも何本か紛失し、あちこちグラグラしてガタがきていた。

 古い弦を全部取り外し、ネジも全て緩めて部品をはずした。水に濡らした雑巾で汚れやカビをボディ全体洗うようにふき取り、乾拭きし、オイルを塗りこんだ。外した金属部分も錆をとり、油を塗って防錆処理した。ホームセンターでそろえた新しいネジで部品を取り付けると、ガタがなくなった。

 最後に新しい弦を張ると、見違えるように生まれ変わった。ピックアップも問題なく作動し、ちゃんと音が出た。

 単に練習のみに使うだけだから、このまま使い続ければいいや、と当初は思っていた。

 しかし、やがて「F」工房で手に入れた中古スチールギターの音、次に手に入れたFenderの音を聴いてしまうと、その余りの音の違いにすっかり見向きもしなくなってしまった。2台並べて置いても、狭い部屋には邪魔だ。再び梱包して押入れの奥に戻そうかとも考えた。捨てることはできない。

 そんな時に、ふっと頭をよぎったのがオークションだった。これについても、以前に書いたことがあった。

 「誰か使ってくれるなら、二束三文でもいい、いや、差し上げてもいいな」と思い、オークションに出品すれば、一人くらい希望者がいるかもしれない、と淡い期待感を持ったのだ。

 かつて3,4千円で手に入れたものだから、同じくらいの価格で売れれば「御の字」と思い、思い切って出品した。

 三日目くらいからポツポツと入札されるようになり、100〜500円単位で値が上がっていったのには驚いた。よもやの5000円を超えた時は、もう売ってもいいやと思ったくらい。

 人間の心理とは不思議で、入札者数が増えるにしたがって、競うように値をつけてくれる。間もなく、1万円の大台を突破した。こうなると、一体、幾らまで上がっていくのか、胸がドキドキしてきた。それでも、どう考えても15000円程度が限度だろうと踏んでいた。

 残りあと1日を切ると、更に動きが激しくなった。15000円もあっさり超えてしまい、20000円が見えてきた。それでも、入札する数は増え続け、いよいよ残りあと数時間になった。入札者数も60人ちかくになったが、ここからが本当の勝負らしく、3人の方が集中的に入札を繰り返す。それは間髪を入れずにより高い価格をつける。特に最後の30分勝負は凄まじかった。それまでは小幅に値が上がったが、一気に2000円、3000円と上がり、最後になんと1万円以上プラスした方が落札してくれた。結局、35000円近くになった。もう、ホクホクだったことはいうまでもない(笑)。

 Fenderは高価だったが、このオークション価格と、もう一台の処分価格を合計すると、かなり負担が軽くなったことは、ラッキーだった。
posted by Boo! at 22:20| 東京 🌁| Comment(4) | 過去日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あらら・・・。
いくら時代が違うと言っても10倍近い値段とは・・・。

いったい誰が買ったのでしょうか?
ひょっとしてホッチキスさん?(な訳ないか)。
Posted by たぬき at 2009年01月09日 23:03
たぬきさん

 本当に驚きました。「HARD OFF」あたりに持っていったら、せいぜい500円程度でしか引き取ってくれなかったでしょう。

 スチールギターの教則本でも良い思いをしました。やはり学生時代に買った寺部(頼)さんの書いたもので、二冊セットで出しました。当時、200円と300円でした。これがなんと、1万円以上で売れたのです。勿論、今となっては貴重なものではあるのですが、それにしてもね・・・。

>ひょっとしてホッチキスさん?

 偶然ですが、ホッチキスさんも同じものを所有していると聞きました。私のよりも、程度はずっと良いようです。オークションに出したような事を聞きましたが、思うような値段で売れなかったのかな? 人を見るのかもしれません(笑)。
Posted by Boo! at 2009年01月10日 00:21
最初は私も、Booさんがオークションに出した物かな?と思ったのですが、程度とか入手時期とかを考えると、違うことがわかりました。
最近のオークションを見ていると、Booさんが出品した時代とだいぶ様相が違っていて、入札者がなかなかでないような感じですね。
私のテスコも、あまり入札がありませんでしたが、結果的には6万円で引き取られました。
Posted by ホッチキス8111 at 2009年01月11日 12:00
ホッチキスさん

>入札者がなかなかでないような感じですね

 一つには、希望価格を高めに設定していることも原因かもしれません。気持は分るのですが・・・。

>6万円で引き取られました

 それは良かったんじゃないですか? 以前、写真をアップされてましたが、私のテスコよりもはるかに綺麗で、程度もよさそうでした。大事に保管していたのですね。
Posted by Boo! at 2009年01月11日 22:07
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