2009年05月28日

「John Coltrane Plays BALLADS」 John Coltrane

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(画像上でクリックすると、大きな画像が表示されます)


 コルトレーンには今もって熱狂的なファンが多いようだ。私も、30代半ば頃までは、一端のコルトレーン狂信者を自認していた。

 今振り返ると、どうしてあんなに夢中になったのか不思議な思いもする。若い時の旺盛なエネルギーを真正面から受け止め、吸収してくれたからだろうか?聴き始めると、何時間でも飽くことなく聴き続けたものだ。その都度、背中がぞくぞくした。

 しかしある時期から、彼の演奏は激しくなり、演奏時間も長くなり、しかもサイドメンにはほとんどソロを取らせず、ワンマン・バンド化してしまった。また、メッセージ色の強いタイトルにも違和感を覚えるようになった。それに反比例するかのように、私のエネルギーは下降線を辿るようになり、彼の激しい演奏について行くことが辛くなってきた。

 やがて夢から覚めたかのように、パタっと聴かなくなってしまった。すると今度はそれまでの反動か、耳当たりのよいライト・ジャズやフュージョンといった軽い演奏を聴くことが多くなった。

 数年もそんな聴き方を続けていると、やはり、軽い音楽は飽きてしまう。耳当たりが良いだけで、心に残らないのだ。そんな時に忘れかけていたコルトレーンのアルバムを引っ張り出して、聴いてみる。それも大好きだった頃のアルバムだ。

 例えば、インパルス時代の「バラード」などだ。心に染みるように彼の音が入ってくる。「やはりいいなあ・・・」と陶酔してしまう。それも、アナログ盤で聴くに限る。あの激しい彼の演奏からは想像できないほど、実に美しい。このアルバムは数え切れないほど繰り返し聴いたので、1枚ボロボロにしてしまった。その為、その後再発売される度に買い求め、現在、アナログLPレコード三枚、CDも普通盤と高音質盤の2枚を所有している。私にとっては、宝物だ。

 さて今回紹介するアルバムも、やはり、「バラード」のタイトルがついている。しかし、こちららは別物「バラード」だ。インパルス盤「バラード」が余りにも高評価を取り、良く売れたので、「柳の下のどじょう」狙いで出したのではないか、と勘ぐってしまうが、どうして、中身は素晴らしい。

 マイルス・グループに所属していた時期の演奏だ。彼はマイルスとの活動とは別に、プレステージ・レーベルに多くのリーダー作品を残した。それらアルバムの中からバラード演奏を集めたのが今回紹介するアルバムだ。前記のインパルス盤がアルバムのために制作したのとは意味あいが全く違う。


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 当然だが、マイルス・グループのメンバーと共演しているものが多い。そんな中で、タッド・ダメロンと共演しているのが珍しい。誠に渋いピアニストで私も好きだ。かつてはクリフォード・ブラウンやベニー・ゴルソンとも共演している。作曲の才にも優れており、「グッド・ベイ」とか「アワ・デライト」などが有名だ。「Darn that Dream」も彼の作品ではなかったか?

 コルレーンは難しい、と敬遠されている方にも是非、聴いて欲しいものだ。

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 CD盤。1956-1958年録音。
posted by Boo! at 20:48| 東京 ☀| Comment(3) | JAZZはいかが? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私もBooさんと同じです。

ジョニーハートマンとのものがすばらしいですね。
Posted by たぬき at 2009年05月29日 12:21
たぬきさん

>ジョニーハートマン

 このアルバムもいいですね。「バラード」よりも半年後くらいに録音されたのですが、どちらも秀逸です。ハートマンのような図太くて甘い声は、日本人には無理でしょうね。
 
Posted by Boo! at 2009年05月29日 22:58
ハートマンとの協演のトレーンは控えめで、それがかえってぞくぞくとさせられますね。
Posted by たぬき at 2009年05月30日 00:10
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