2009年09月05日

「CHRIS CONNOR Sings Lullabys of Birdland」 Chris Connor

C.Connor_1.jpg

 C.コナーが先月末に亡くなったらしい(イィヴィさんのブログに先を越されてしまった(笑))。

 かつて、夢中になって聴いたプレーヤーや歌手が段々いなくなるのは、実に淋しい。大学生の時に初めて聴いた彼女の唄声は誠に魅力的だった。ハスキーで、小粋で、リズム感の優れた歌は素晴らしかった。

 大学の軽音楽サークルに入ったことで、ハワイアン音楽に触れるようになったが、サークルにはハワイアン以外にも、カントリーやジャズのグループも一緒に所属していた。その為、教室を隣り合って、お互いに同じ時間帯に練習することも珍しくなかった。

 時々、隣から漏れてくるジャズの連中の練習にも関心が向き、良い演奏だと、思わず自分の練習を中断して、耳を傾けた。

 ハワイアン音楽も無知だったが、ジャズに対してはもっと無知。何も知らなかった。だが時々自分の感性(?)に合うようなメロディが耳に入ってくると、「ジャズもいいなあ」と、段々好きになっていった。

 ジャズの連中がよく練習していた曲は、例えば、「枯葉」であり、「Softly as in a morning sunrise」「You'd be so nice・・・」、或いは、「バードランドの子守唄」といった、いわゆるジャズの定番だった。他にも、ブルースを良く練習していた。

 これらの曲は、今でこそ常識として知っているけど、当時は、「枯葉」以外は全くと言っていいほど知らなかった。それも「枯葉」と言ったって、イブ・モンタンやカーメン・キャバレロの唄や演奏で知っていただけのことだ(笑)。だから、気に入った曲があると、彼らに曲名を教えてもらったものだ。

 ある時、とても惹かれる曲があった。まだ、コード進行のことなど、ロクに理解していなかった私でも、洒落た和音の流れに聴こえたからだ。練習中の彼らに曲名を確かめると、「Lullaby of Birdland」と教えてくれた。

 すっかりこの曲が気に入り、手元にも欲しくなった。その結果、手に入れたのが、このアルバムだ。当時は勿論、アナログLPレコードで、擦り切れるほど良く聴いた。それも、「Lullaby・・・」ばかりを集中して聴いた。その後、引越しを何度か繰り返したこともあって、いつの間にか、行方不明になってしまった。だが、20年以上も前に、CD盤として再発売されたのを見つけ、即、購入した。

 彼女が亡くなった事を知り、久しぶりに棚から探し出し、聴いた。そして、彼女の素晴らしさを再確認した。最初は昔の如く「Lullaby・・・」だけを聴くつもりだった。だが、若い時分には感じ取れなかった別の魅力を発見し、結局、全曲聴き通してしまった。「Lullaby・・・」が素晴らしいのは当然だが、それに負けず劣らず素晴らしいと感じたのは、「Spring is Here」「A Cottage for Sale」「Stella by Starlight」「Goodbye」などだ。バラードを歌わせたら実に上手い。

C.Connor_2.jpg


 面白いことに彼女は学生時代、クラリネットを8年ほど吹いていたらしい。この年代で、しかも女性だから、かなり珍しい。だから、歌い方がホーン・ライクなのかもしれない。

 久しぶりに聴いた彼女のハスキー・ボイスは、若々しくチャーミングだった。

 CD盤。1953-1954年録音。
posted by Boo! at 07:00| 東京 ☀| Comment(10) | JAZZはいかが? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
珍しくたぬきさんのコメントがありませんね。
練習で忙しいのでしょう。

ネットのインタビューで、彼女の人生信条を垣間見る文章に出会いました。
「Q:あなたにとってジャズとは何ですか?
A:人生そのものよ。 ジャズは私の生活です。他にどう言ったら良いかわからないんです。
Q:あなたの遺産は何でしょう。
A:もし私が去るときに遺産があるとすれば、アメリカの唄を一生懸命唄ってきたことだと考えています。ガーシュウイン、アーリーン、およびコールのポーターなどの、すべての素晴らしい作曲家達の作品を唄うために努力してきました。シナトラだって他に何もしていけれども、そのようなアメリカの歌を一生懸命歌っていて輝いていたわ。私はそれが素晴らしい遺産だと思っています。」
言葉どおり、歌手として真摯に努力し生き、遺産を残していきました。喝采・脱帽!
Posted by きぃばつ at 2009年09月06日 12:06
>珍しくたぬきさんのコメントがありませんね。
練習で忙しいのでしょう。

いえいえ・・・。
実は16歳上の次兄がなくなったので(79歳)名古屋に葬儀に行って今帰ったところです。

歳とはいえ寂しいですね。

練習はやっていますが、どうもイマイチです。
当日は恥をかくかもしれません(あたりまえか・・・)。

クリス コナーはあまり聴きません。
嫌いではないのですが・・・。



Posted by たぬき at 2009年09月06日 18:39
きぃばつさん

>練習で忙しいのでしょう

 きっとそうでしょう、と書こうと思ったら(もう書いたって?)、本人から言い訳のコメントが来ました。身内に不幸があったようですが、これからそういう機会が増えるからいやですね。

>コールのポーター

 ナット・キング・コールがポーター作品を唄う意味かと思いましたが、コール・ポータのことですね?すぐ揚げ足を取る(笑)?


>インタビュー

 充実した歌手生活を送れたからこその発言ですね。なんでも、一つの事をやり終えた人は素晴らしいです。私もせめて、スチールギターだけでも充足感を味わいたいなあ(笑)。
Posted by Boo! at 2009年09月06日 21:39
たぬきさん

 ご愁傷様でした。たぬきさんと随分、年が離れていたんですね?
 親父も79で亡くなりましたが、まだまだ、早すぎますね。

 オフ会当日は、ギター伴奏さえ、しっかりやってくれればスチールギターなんてどうでもいいです(おい!)。ですから、「イマイチ」などと、気にしないで下さい(笑)。

>クリス コナーはあまり聴きません

 私も久しぶりに聴きましたが、泥臭くない唄い方が好きです。
Posted by Boo! at 2009年09月06日 21:52
JAZZ話題では一番最初にコメントするたぬきさんの書き込みがなかったので、何かあったなと感じましたが、ご不幸とは知らず失礼しました。お悔やみ申し上げます。

万物流転、万物循環、入りて死/出でて生の自然法則でしょうか、私のところでは、孫が長男、次男に立て続けに生まれました。それだけ私の生もますます短くなってきたということです。せめてSGで脳を刺激し遺伝子スウィッチを+に向けなくはーーー。
Posted by きぃばつ at 2009年09月06日 23:07
>イィヴィさんのブログに先を越されてしまった

そういう情報は早くて...(^^;;;

それにしても、スティールギター秘密結社はジャズ好き(しかもかなり濃いファン)が多いですよね。

そういえば、シャンソンの深緑夏代さんが8月末に亡くなったそうです...。
Posted by イィヴィ平野 at 2009年09月06日 23:50
きぃばつさん

 オメデタ続きですね。無事のご出産はなによりです。

 益々の少子高齢化が進む日本です。よくぞ生んでくれました、と日本国民を代表して(笑)感謝申し上げます。といっても単なる代表としてのお祝いの言葉のみで、ご祝儀はありません。そちらはたぬきさんからどうぞ!
 
 
Posted by Boo! at 2009年09月07日 00:23
イィヴィさん

>ジャズ好き(しかもかなり濃いファン)が多いですよね


 そうですね。昔はもっと節操がなく、ジャズ以外にもいろんなジャンルの音楽に飛びつつくプレーヤーが多かったと思います。スチールギターでラテンあたりまでは分りますが、タンゴまで食指を伸ばしていたのですから、笑っちゃいます。でも、この貪欲さが日本独特のスチールギター奏法を生んだのだと考えています。

>深緑夏代

 この人を知っているのは、私世代以上の方でしょう。
Posted by Boo! at 2009年09月07日 00:40
>お祝いの言葉のみで

お祝いの言葉ありがとうございます。言葉のみで十二分です。
親としては兄弟が競い合って祝儀を要求しているような脅迫にかられますが、心・言葉と行動でお祝いをしようと思っています。
Posted by きぃばつ at 2009年09月07日 22:06
きぃばつさん

>兄弟が競い合って祝儀を要求している

 息子たちには出したくないでしょうが、孫の為と思えば、100万や1000万円くらいポーンと出せるでしょう?そんな程度では足りないと思ったら、私に回してください(笑)。恵まれない者にも愛の手を!
Posted by Boo! at 2009年09月07日 22:24
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