2009年10月18日

「THE POLL WINNERS RIDE AGAIN!」

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 かつて、「ダウン・ビート」「メトロノーム」「プレイ・ボーイ」3誌による各楽器部門ごとのベスト・プレーヤーを選ぶ人気投票があった。この投票で一位に選ばれたプレーヤーは、大変名誉なことであったと思う。

 当時はジャズが盛んで、素晴らしいプレーヤーが目白押しだったろうから、その中から選ばれることは至難だったに違いない。だがその厳しい条件にもかかわらず、毎年のように一位に選ばれたプレーヤーがいた。1955年から1960年にかけて連続トップに選ばれるという偉業を成し遂げたのだ。

 ギターのバーニー・ケッセル、ベースのレイ・ブラウン、そしてドラムスのシェリー・マンだ。

 彼らは1955年に一位獲得した翌年からは、ほぼ毎年のようにスタジオに集まり、記念アルバムを作った。最初のアルバムは「THE POLL WINNERS」(1956年)だったが、これは素晴らしい作品だった。今回紹介するアルバムは第二作目にあたり、1958年に録音されたものだ。因みに、三作目が「POLL WINNERS THREE」(1959年)、最後になる4作目が「EXPLORING THE SCENE!」(1960年)と続いた。

 紹介するアルバムは一作目に負けない素晴らしい内容だ。私個人は最初の2作品がお気に入りで、あとの2作品はそれほどでもない。

 それにしても、彼ら3人が6年間にも亘って一位を獲得し続けたことも凄いが、よくも3人が揃ってアルバムを作り続けたものだ。普通は、色々なしきたりや思惑があって、ましてや、専属レーベルが違ったりすると難しいはずだが、なんと彼ら3人は「Contemporary」レーベルの専属者同士だったのだ。だから可能だったのかと、後になって納得した。このレーベルには、他にソニー・ロリンズ、ハンプトン・ホース、アート・ペッパーといった超人気プレーヤーも所属していた。


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 まだまだ油が乗っていたころの演奏だから、それぞれが溌剌としており、今も色褪せない出来になっている。特に「Volare」や「Spring is Here」におけるケッセルのコード・ワークは素晴らしい。50年以上も前の演奏にもかかわらず、すでに完成されているかのような演奏だ。その後の50年間で、一体、ジャズは進歩したのだろうか?

 時は流れ、3人全員が鬼籍の人となってしまった。

 ギターのB.ケッセルはまるでアドリブの見本みたいな演奏をする。だから、昔、ジャズ・ギターの勉強したかったら、ケッセルを見本に練習しろと言われたものだ。フレージング、ハーモニー、リズムすべてが基本に忠実だからだろう。その為、私はてっきり、クラシックの勉強をしたあと、ジャズの研究をしたのだろうと思っていた。だが、彼は全くの独学でマスターしたらしい。明らかに、チャーリー・クリスチャンの影響を感じるが、やはり、才能に溢れた者は、いかなる状況でもそれを発揮できるのだなあ。

 CD盤。1958年録音。Barney Kessel(Gt),Ray Brown(B),Shelly Manne(Ds)
posted by Boo! at 20:57| 東京 ☀| Comment(4) | JAZZはいかが? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あらあら・・。

これはこれは私の好きなアルバムが出てきましたね。

POLL WINNERSは今でもよく聴くアルバムです。

バーニー ケッセル以外のシェリー マンは「234」(でしたっけ?)がすばらしいし、また、以前ブルーノート東京にオスカー ピーターソンが来た時にレイ ブラウンと握手してとっても指が柔らかかったことを思い出します。

このPOLL WINNERSはジャズの初心者でも聴きやすいのではないでしょうか。
Posted by たぬき at 2009年10月19日 00:18
たぬきさん

>私の好きなアルバムが出てきましたね

 たまには意見が一致してもいいか・・・(笑)。

 シェリー・マンはシンバル・ワークがいいですね。うるさくないんです。

>レイ ブラウンと握手して

 なんて図々しい!私にはできないことです。彼が亡くなったことは誠に残念です。

 所で、坐骨神経痛はどうなりました?
Posted by Boo! at 2009年10月19日 22:16
坐骨神経痛は遅々として治らず。
練習ができません。
今度の日曜日に高校のバンド練習ですが、できるかどうか・・?

ますます差をつけられてしまいますね。
Posted by たぬき at 2009年10月19日 22:20
たぬきさん

>遅々として治らず

 大体、治す気があるんですか(笑)?

 まあ、しばらくそのまま眠っていただいても結構です。その間、我々はどんどん練習しますから・・・。

 こんど会う時は、「先生!」と呼んでもらいます。なにを言ってるんだか(笑)!
Posted by Boo! at 2009年10月20日 00:00
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