2010年08月09日

「Ray Brown Monty Alexander Russell Malone」

R.Brown_1.jpg


 久しぶりのジャズ・アルバム紹介です。8年前に亡くなったR.Brownのリーダー・アルバムだが、これが彼のラストアルバムになってしまった。録音した時点では元気だったのだから、まさかその4ヵ月後に急逝するとは彼も予測できなかったに違いない。享年75歳だった。まだまだ、活躍して欲しかった。

 学生時代にチョロっとベースに触れたこともあって、この楽器には、ことの外関心が高い。どんな音楽を聴くにせよ、必ず、ベース音に集中しているのが癖になっているほどだ。

 特にジャズでは、ベースは重要な位置を占めている。ベースを軽んずるプレーヤーなど、現在ではいないだろうが、昔はそうでもなかった。つまり、存在感が薄かったように思う。

 バンドのアルバイトで、メンバー一人どうしても足りないと、真っ先に補充するのがベースだった。それも全く弾けない奴をベースにあてがう。どうせベース音なんて客にはたいして聴こえないし、適当にボンボンと弾いている真似でもしていればよい、というひどい扱いだったのだ。当時、「立ちんぼ」と呼んだ(笑)。

 だがいつの頃からか、素晴らしいベース奏者のいるバンドは他のメンバーも素晴らしいということに気がついた。良い演奏するためには、よきベース奏者が必要だということをメンバーが認識している証拠なのだろう。

 数多くのベース・プレーヤーの中でも、ブラウンは突出した存在だった。O.ピーターソン・トリオでの活躍は有名だし、フリーになってからも、実に多くのミュージシャンと共演・録音している。超売れっ子だった。

  彼の魅力は、音色の素晴らしさ、安定したテクニック、心地良い強力なビート感、無駄のない音使い、正確な音程などなど、ため息がでるようだ。

 紹介するアルバムは、もうベテランの域に入ったM.アレキサンダーのピアノとギターのR.マローンとのトリオだ。息がよく合い、ドラムレスであることがかえってブラウンのビートを際立たせている。アレキサンダーのカラッとしたドライブ感溢れるプレイも良いし、マローンも渋い演奏を聴かせる。マローンは、一時、女性歌手のダイアナ・クラールのバックを務めていた。

R.Brown_2.jpg

 急遽、追悼盤ということで発売され、初回プレスのみ2枚組アルバムとなっている。これはお買い得だった。ボーナス盤は、ブラウンの参加したアルバムから選んだベストCDとなっている。珍しい共演者では、アーマッド・ジャマル(P)、他に、ベニー・グリーン(P),若手のジェフ・キーザー(P)などが面白い。また、ベース・プレーヤー3人によるアルバムからの演奏も必聴だ。ブラウンの他に、ジョン・クレイトン、クリスチャン・マクブライドの3人によるものだ。

 現在では、この2枚組を手に入れる事は難しいかもしれない。多分、一枚のみの販売になっていると思う。ネットで探せばあるかも・・・。買って損はないでしょう。


 CD盤。2002年録音。

posted by Boo! at 22:35| 東京 ☀| Comment(10) | JAZZはいかが? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
学生時代に 「We get requests」 でBrownの素晴らしさに取り付かれたことを思い出しました。
You look good to meの最初の弦演奏からin tempoに入るところはいまでも頭の中にこびりついています。
Posted by きぃばつ at 2010年08月10日 16:25
以前にも書き込みましたが、ピーターソン、ハーブ・エリス、ブラウンとDs(忘れた)がブルーノート東京に来た時にレイ・ブラウンと握手をしましたが、手のやわらかいのにビックリしました。
ピーターソンの手も同じでしたね。

バンド練習でもベースがいるといないのとでは全然違いますね。
Posted by たぬき at 2010年08月10日 21:13
きぃばつさん

>「We get requests」

 名盤ですね。録音も秀逸でした。アナログ盤とCD盤、両方持っていますが、アナログのほうが、ベース音が生々しいようです。
 今でも愛聴盤です。
 
Posted by Boo! at 2010年08月10日 21:30
たぬきさん

>Ds(忘れた)

 多分、ボビー・ダーハムだと思います。彼も2年前に亡くなりました。

>ベースがいるといないのとでは

 全くその通りです。しかし、昔は地味な楽器だった(笑)!
Posted by Boo! at 2010年08月10日 21:44
自分のブログ記事用にシェリーズ マンホールの住所を検索しようとして、このブログに立寄らせてもらいました。住所を捜したのは当時の建物がまだ残っているか調べるためです。レイ ブラウンの聞き始めはオスカー ピーターソンでしたね。シェリーズ マンホールには私も最後の年の72年に行きました。トイレに日本語の落書きがありましたが....、違いますよね?
レイ ブラウンはミルト ジャクソンと一緒に出てました。モンティ アレクサンダーはシェリー マンのグループの一員として。また、大好きなケニー バレルを聴く事が出来たのも良い思い出です。閉鎖直前だったので客としてカーメン マクレーやレス マッキャンも。
レイ ブラウンはその後、再び、多分75年の夏、偶然、当時の滞在先の家の窓からフルートの音色が夜風に乗って聞こえて来たので近くのL.A. County Museum of Artへ走ると美術館の中庭の階段でThe L.A. Fourのフリーコンサート。真夏の夜の夢のようなひと時。
憧れのハワイ航路、まだ全部読ませてもらってませんが、船と飛行機の違いは大きいですが、おかげで私の初めてのアメリカ旅行を懐かしく思い出しています。シェリーズ マンホールについてのブログは近いうちに載せようと思ってますが、当時の写真が見つけられないし、持ち帰ったメニューとブックマッチも何処に隠れてしまってるのやら....。
Posted by DOHMO at 2010年09月27日 15:52
DOHMOさん

 初めまして。コメントありがとうございます。

>トイレに日本語の落書きがありましたが....、違いますよね?


 なにせ、半世紀近くも前の古い話です。そんな洒落たことをしたような、しなかったような・・・て、するわけないでしょう。

>72年に行きました

私がその4,5年前に行きましたが、記事にも書いたように、ガラガラでした。その後、閉めたことを聞いても、「そうだろうな」と、大して驚きませんでした。

 でも、DOHMOさんが行かれた時はすごいミュージシャンが出たんですね。その点はうらやましいです。


 20年くらい前に、ロスに滞在していた友人宅を訪れました。近所に住む沢山の地元の方を交えたホームパーティーで歓迎してくれたのですが、その中の一人とジャズの話になりました。私が「ベースはレイブラウンが最高だ!」みたいなことを話したら、「おお、ブラウンか」「彼はこの近くに住んでるぜ」というではありませんか。「今度連れてこようか」というので、「本当か?」と興奮し、楽しみに待ちました。しかし、その後は「うん」でも「スン」でもなく、その内に帰国してしまいました。いい加減なアメリカ人でした(笑)。
Posted by Boo! at 2010年09月27日 23:16
このページのシェリーズ マンホールのイラストも懐かしい思いで見させて頂きました。
私の友人に大のブルース好きがいて、何しろ、歯科医院の待合室や治療室で1日中ブルースを流して患者に強制してますから。T-Bone Walkerを小さなクラブで間近で聴いて、しかも話やサインまで...何て知ったら....。
サンフランシシコでジミー スミスはいいですね。ベースをペダルでなんて最初は信じられませんでした。一人でそこまで行って船まで帰って来た冒険談も面白く読ませてもらいましたし、船酔い、L.A.の怪しげなバー、ホノルルでの出来事等々、時々、じっくり思い出さないと勿体ないような体験です。女性作家のMとか女優のNは誰なのかな想像してみたのですがMはA.M.さんかな、でもNは..。
Posted by DOHMO at 2010年09月28日 20:14
DOHMOさん

>T-Bone Walker

 知らないということは恐ろしいことです。当時はそんな名前など聞いたこともなかったですから、サインもらっても大した喜びはなかったですね。「地元のどうせ二流プレーヤーだろう」なんて思っていたくらいです(笑)。

>MはA.M.さんかな、でもNは..

 A.Mは当たりです。Nは映画の主人公陽子役をやった新人女優です。陽子の名前をもらった**洋子さんです。もうお分かりでしょう?
Posted by Boo! at 2010年09月28日 22:06
N....分かりました。そして思い出しました。私の中学時代からの親友がNの大ファンでした。何だか分からないけど感無量、喉に刺さっていた小骨が取れたような。
Shelly's Manne Holeについても少し書いたのを私のブログに来て下さってありがとうございます。こんな思い出の場所を語れるなんて人は他にはいないですから。これがきっかけで、フリージャズ聴くのに再挑戦なんて事にはならないでしょうけど。
Posted by DOHMO at 2010年09月30日 15:01
DOHMOさん

>N....分かりました

 分かってくれましたか(笑)。可愛い子でしたね。

 Nさんのお姉さんですが、何年前だったか、民放ラジオの番組にゲストで出ていたことがあり、びっくりしました。なにか社会的な活動をしているということで、招かれたとか(・・・正確ではないかもしれませんが)。思わず、放送局に電話しようかと思ったほどです(笑)。
Posted by Boo! at 2010年09月30日 22:38
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