2010年08月13日

白内障入院手術体験記H

 「たかが4泊5日の入院ごときに、いつまで書き続けるのか」と、横槍が入りそうです(笑)。まあ、今回で終る予定ですが・・・あくまでも予定ね。


 入院した病院は、起床時間午前6時、消灯時間午後9時と決められている。日頃の私の生活と比べたら、とんでもない時間だ(笑)。特に9時消灯なんて考えられない。それでも入院が2,3日続くと、自然にこのリズムに慣れてくる。

 5日目のこの日も、午前6時前には目覚めてしまった。前日手術した右眼の状態が気になっていたのだろう。眼帯の前で手を振ってその影を確認したりしていたら、「**さん、眼帯をはずしますね」と看護婦が起こしに来た。時計を見たら、まだ6時10分だ。「随分早く来たなあ」と驚いた。

 ゆっくりとテープを剥がす。最後のテープが取れると眼帯がずれる。彼女は両手で優しく眼帯を顔から離した。すぐに眼を開くのが怖いような、勿体ないような気分。静かに両眼を開いた。

 朝の眩しい光が飛び込んできた。看護婦の顔がはっきり見える。ベッド周りに置かれた全てのものに目をやった。最初の左眼の見え方にも感激したが、今回は両眼だ。なにもかもが立体的に見える。

 「いかがですか?」「いやー、よく見えます」「良かったですね」

 そして、「くれぐれも、眼をこすったり、なにかをぶつけたりしないように気をつけてください。朝食の後に視力検査がありますので、時間までに検査室まで来て下さい」と云って、出て行った。

 嬉しくなって、ロビーまで行き外の景色を眺めた。なんという明るさだろう。「こんな明るい光を実感したのは何年ぶりかな・・・」と思った。近くにある雑誌を手に取り、ページをめくった。活字がはっきり大きく浮き出して見えた。以前は10Cm位まで近づけないと読めなかった。今や、めがねもかけずに30〜40Cm離してもしっかりと読める。

 これは、挿入したレンズの焦点距離を近くに合わせたこともある。術前に、遠距離に合わせるか近距離に合わせるか、で大分迷った。車の運転では遠くがよく見えたほうがいいのだけど、そうすると、近くを見るときは老眼鏡が必要になる。私は、老眼鏡のレンズが嫌だったし、デスクワークが多いこと、本を読みたいこともあって、近距離に合わせた。運転する時は近眼用のめがねをかければよい。どちらに合わせるにせよ、めがねは必要になる。

 朝食を終え、視力検査室に行った。まず、裸眼のままでの検査。近距離に合わせてあるから、上から3段目か4段目までしか読み取れない。0.3近辺だろう。

 「では、矯正レンズで測ります」と言って、検査用のメガネフレームをかけさせられた。適当なレンズを選び、そのフレームに差し込んでいく。レンズが入った瞬間、感動した。それはまるで、カメラのオートフォーカスのように、ピントがスパッと合った。最下段は無理としても、すぐその上の記号が読み取れた。もはや、勘ではない。しっかりと読み取れるのだ。更に細かく微調整していく。コントラスト、色むらなどが改善されていく。結局、視力1.5と判定された。「1.5なんて、小学生か中学時代以来だな」と、感慨に耽った。

 「全く問題ありません。よく見えているようです。経過も順調です。この後、T教授による回診があります。多分、本日退院できるでしょう」と説明され、解放された。

 病室に戻ると、例のイビキ患者が待ち構えていて、「どうでしたか?」と聞いてきた。検査の結果を知らせると、「いいなあ。良かったですね」と喜んでくれた。この方、相変わらず眼帯をつけたままだった。

 教授の回診を待っていると、N.Sから事務員がやってきた。「**さん、今日退院の予定ですが、この後の昼食はどうしますか?食べないで、退院しますか?」というのだ。食べないで退院しても、どこか外で食べないといけない。ここの病院食はなかなか美味しいので、変な所で食べるよりもいいだろうと、お願いした。

 そして間もなく、教授による診察があった。時間をかけ、念入りに検査していたが、「大変良好です。視力が最初からここまで回復できたのも、年齢を考慮すると素晴らしいです。問題ありませんので、本日退院の手続きを取って下さい。一応、1ヵ月後に再検査にいらしてください」

 深く深く感謝の言葉を述べた。それにしても、「年齢を考慮すると・・・」は、余計な一言ではなかったかなあ(笑)。



(追記)なにがなんでも今回で終らせたかったが、やはり無理でした(笑)。あくまでも、予定でしたから・・・。次回には終るでしょう・・・多分。
 
posted by Boo! at 20:05| 東京 ☁| Comment(6) | 健康・運動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント

両眼がはっきり見える感激が良く伝わってきます。

>挿入したレンズの焦点距離ーーーー
眼内レンズは焦点距離による種類があるのですね。スチールを弾く観点からは断然近距離用で正解です。

>「年齢を考慮する・・・」
私の場合は年齢相応の進行ですが(飛蚊症がある)、まだ手術は良いでしょうといわれました。確かにスチール弾く上では一切支障はありません。

Posted by きぃばつ   at 2010年08月14日 16:15
きぃばつさん

>焦点距離による種類がある

 そうなんですね。他にも、遠近両用レンズもあります。最初はこれを勧められたのですが、めがねの遠近両用ではあまり使い勝手がよくない、という声を聞いていましたので、パスしました。慣れるまで時間がかかるようです。

 近距離にあわせて正解でした。普段の生活では、特にめがねをかけなくても不自由がありません。まあ、ルックスをカバーするために、伊達めがねをかけてますが(笑)。

 PC画面を見るのも楽です。術前は、あまりにも画面が暗くて不鮮明でしたので、「もう寿命か?そろそろ買い換えるかな」と思っていました。ところが、全く問題なく、実に鮮やかな画面が戻りました。恐ろしいもんです。
Posted by Boo! at 2010年08月14日 20:55
> もはや、勘ではない。
こちらで運転免許の申請に行ったのですが、視力検査で出てくる数字の書体が単純なゴシック体ではなくしゃれた形状で8と6そして9がみな似た形状だったため大変苦労しました。
勘を働かせて「8・・・かな?次は6かな・・・?」と読んでいたら「もう一度いきましょう」と別画面を読まされました。
その画面も似た感じで「・・・かな?」の連続。
筆記試験で落第するならあきらめも付くが、まさか視力で落ちるのは!とあせりはじめたら「OK合格ヨ!」と言われ、一安心。
続く筆記試験もパスしてあとは実地のみ。
こちらの実地試験は試験場ではなく実地に路上での試験となり、一日に20名程度しかうけられないため一ヶ月以上先の予約をしました。
さらに試験に使用する自動車も自分で持ち込まなければいけないので友人に借りることにしたのですが、まずはそれに慣れる必要があるので結構大変です。
Posted by MATT at 2010年08月15日 02:15
MATTさん

 お久しぶりです。お元気にハワイ生活を満喫しているようですね。
 こちら日本は連日の猛暑で、参っています。ハワイのほうが涼しいのでは?

>「・・・かな?」の連続

 大変良く分ります。今年の免許更新時がまさにそうでしたから。常人以上によく見えるようになった現在では、「安全のために、視力の悪い者はどんどん落とせ!」と叫びたい心境です。「喉元すぎれば・・」です(笑)。

>筆記試験で落第するならあきらめも付くが

 私は逆です。視力で落ちるなら言い訳できますが、筆記で落ちたら、我が妻に何をいわれるか、分ったものではありません(笑)。

 それよりも、ハワイは島なのですから、健康のために歩き回ったらいかが?島中を。もっとも、MATTさんが歩き回ったら、ハワイの現地人に「怪しい奴」と通報されるかも・・・。
Posted by Boo! at 2010年08月15日 12:57
>健康のために歩き回ったらいかが?

そうですね、各地の風景を俳句に詠みながら。

「俳諧老人」として通報されるか!
Posted by MATT at 2010年08月16日 01:28
MATTさん

>「俳諧老人」として

 うまい!

 更に各地方を回れば、「地方老人だ」と歓迎されるでしょう。
Posted by Boo! at 2010年08月16日 11:08
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