2014年10月20日

台風の中を? (終)

 まだ書くのかよ、という声が聞こえてきそうだ(笑)。そう、まだ書く(きっぱり!)。

 素晴らしい千畳敷の景色をたっぷりと堪能し、バスに戻った。すぐに昼食弁当が配られ、車内で食事タイム。その間、添乗員は携帯電話を離さず、しきりと連絡を取っている。「乗鞍スカイライン」の通行禁止解除を確認しているようだった。だが、はかばかしくないのか、顔の表情も曇っていた。

 「今のところ、難しい状況です。一つ確認したいのですが、皆さまはやはり乗鞍に行きたいでしょうか?それとも、どちらでもいい、別のコースに変更してもよい、あるいは、このまま帰京してもいい。どれかに手を上げてくださいますか?」と、返事を求めた。

 彼女(添乗員)が一生懸命、力を尽くしていたことは、充分伝わっていたので、「どうしても・・・」と言う方は一人もいなかった。「成り行きに任せる」がほとんどだった。かなり高齢の老夫婦のみが、「もう、周らなくてもよい」だった。

 乗客たちの反応を読んだ彼女は、「では、これは私の一つのカケですが、とりあえず、乗鞍に向かいましょう。現地まで行ってやはりダメだったらあきらめ、別のコースを周りながら、帰ることにします」と、宣言した。賛同の拍手が起きた。

 バスは一路、乗鞍に向かって走った。相変わらず、彼女はマメに連絡を取り続ける。1時間近く走っただろうか、突然、彼女はマイクを握った。「皆様、たった今、通行禁止が解除されたそうです」と、叫んだ。勿論、車内は大きな拍手に包まれた。

 やがて、「乗鞍スカイライン」の乗り入れゲートに到着した。このスカイラインはマイカー通行禁止だ。やはり、自然保護のためだ。観光バスや路線バス、関係車両のみが通行できる。日本最高所をドライブできることが売り物だ。

 通行禁止が続いたからだろう、他のバスは見当たらない。きっとあきらめて、他のコースに変更したと思われる。お蔭で、我々のバスが独占して走ったようなものだ。道路もよく、快適なドライブになった。雄大な景色を見ながら、上がっていく。

 高度があがるにつれ、自然植物の印象が変わる。しばらくは樹木が多かったが、ある高度を超えたら、地面を這うような低い植物に変わった。高山植物なのだろう。

 終点の「畳平」に着くと、そこは標高2702mだ。さすがに空気は冷たく、「気温3度」と表示されていた。2日前には雪が降ったそうで、所々に残雪があった。快晴とはいかず、雲が流れていたが、しかしまずまず遠くまで眺めることができた。

乗鞍高原.JPG
(畳平。車、人はほとんど見えない。白く見えるのは雪。)

 この地点でも十分高いのだけど、さらに上まで登ることができる。細い山岳路を上がっていくと頂上らしい。「せっかく来たのだから」と、上を目指すことにした。妻は上を眺めながら、「私はいいわ」と、しり込みした。他の方たちもほとんど行こうとしない。まあ、年寄軍団だから、仕方ないか・・・(笑)。

 私よりも若い男女と共に上がった。頂上はすぐ見えるし、「大したことないな」とナメながら、普段歩くペースで歩を進めた。なにしろ、ランニングで足腰を鍛えているのだ。所が、ここは3000mちかい高所だ。空気が薄いことを忘れていた。すぐに息が荒くなった。気が付いて、慌ててペースをゆっくりにした。それからは楽に上ることができた。

 ここから眺める景観は更に素晴らしい。槍ヶ岳、穂高連峰などが見えた。たまたまそこにいた若者が保護観察員で、山の名前を教えてくれたのだ。ついでに写真を撮ってもらった(笑)。

 なんだかんだ心配したけど、結局、すべての予定コースを周ることができた。なにもかもがうまい具合に働いて、しかも、台風の影響で人出が極端に少なかったこともラッキーだった。

 これは添乗員の機転のよさによるところが大きい。なかなかここまで乗客側に立ったアレンジはしてくれないものだ。他のコースに振り替えられても文句は言えない。

 ガイドぶりも素晴らしく、余計なことは言わない。しかし肝心なことはしっかりと伝える。またユーモア精神に富み、車内の空気を良くしてくれた。最初、「女性か・・・。キンキン声でうるさくガイドされると嫌だなあ」と心配したものだ。全くの杞憂だった。

 ツアー旅行は添乗員によって、良くも悪くもなるから、今回は良い方に当たったと言える。

 旅行もクセになると、すぐまた行きたくなる。来月も2つほど予定している。15年くらい前までは、毎年のように海外旅行したけど、母の介護が始まってからは、海外どころか、国内も無理になった。やっと解放された今、失われた時間を取り戻すべく、来年は更に旅行に力を入れたい。


 長い文章をお読みいただき、ご苦労様でした(笑)。
posted by Boo! at 22:59| 東京 ☔| Comment(6) | 旅行記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
素晴らしいガイドさんに巡りあいましたね。お客さんの了解をとりつつ、賭けてみるところなど、air line 会社の発着の賭けを思い出しました。
船旅で運の悪いことを経験しました。台風が通過した後のこと、うねりが収まれば接岸できるとのことでしたが、結局は出来ず、小舟に分乗して上陸したことがありました。賭けが当たらないこともあるのです。普段の心がけの違いでしょうか?ーーーーー。
Posted by きぃばつ at 2014年10月22日 13:28
そうですね、やはりBoo!さんの日頃の行いが良いからでしょう。
これが◯◯◯さんだったらそうは行かないと思います。

◯◯◯の中に「阿羅漢さん」と書いたらハズレ。正解は「マットさん」でした。
Posted by MATT at 2014年10月22日 18:06
きぃばつさん

>普段の心がけの違いでしょうか?


 まさしくその通りです。よくぞ言ってくれました(笑)。

 ツアー旅行は、あまりタイプではなかったのですが、アクセス、荷物、宿泊などを考えるとやはり楽ですね。
Posted by Boo! at 2014年10月22日 21:41
MATTさん

>◯◯◯さんだったらそうは


 これを正しい文章に直しますと、「◯◯◯さんと◯◯◯さんだったらそうは」となります。

 二つの◯◯◯には、「たぬき」と「阿羅漢」が入ります。ばっちりですね。
Posted by Boo! at 2014年10月22日 21:45
阿羅漢とたぬきそれにMATT、、、。
嬉いですね、思い出していただけるだけで!!。悪名でも何でも出た者勝ちだい!。

しかし、あの人の名前は思い出せないな〜〜、Bxx とか何とか。しかし惜しい人を、、、、あ 未だですか? 残念!!。
Posted by 阿羅漢 at 2014年10月23日 06:59
阿羅漢さん

>出た者勝ちだい

 そうだ、そうだ!

 でも阿羅漢さんの場合、「腹が出る」「足が出る」「屁が出る」「妻が出た」・・・と、ロクなことしかないようです(涙)。


>あの人の名前は思い出せないな


 それは、誰かな?
 もしかすると、ホッチキスさんかな?あるいは、JGさんか・・・。
 きっと、草葉の陰から読んでいるはずです。
Posted by Boo! at 2014年10月23日 21:33
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