2014年11月28日

今年最後の旅行?(4)

 旅行も遂に最終日だ。

 夜中、何度も目を覚ました。別に興奮したからではない(笑)。雨の音がうるさかったからだ。お蔭で寝不足状態だ。

 起きて窓を開けると、雨は止んでいた。ベランダの下を見ると、ブリキみたいな金属板が張ってあった。どうやらこれに雨が当たって、うるさかったのだ。これが第一日目だったら、すぐに文句をいって部屋替えしてもらうところだ。しかし、従業員のサービスぶりが良かったから「ヨシ」としよう。

 この日の予定コースは、「白川郷」と「飛騨高山」観光だ。「白川郷」には以前から強い関心を持っていた。やっと実現することになり、大きな楽しみだ。

 小学生時代、子供向けの百科事典に「白川郷」の写真が載っていた。それは子供心にも幻想的な風景に見えた。その古い集落の風景が記憶に焼き付いた。

 バスは予定時間通り出発した。旅館に到着した時と同様、従業員たちが総出で見送ってくれた。手を頭上高くまで上げて大きく振っていた。お調子者の妻も、ちぎれんばかりに振り返していた。

 彼らの姿が見えなくなると、添乗員が面白いことを言った。「今、従業員さんたちが手を振ってくれましたが、手の振り方にも意味があることをご存じでしたか?」と、問いかけた。なんのことか分からず、全員黙ったまま。

 つまりこういうことらしい。「手を頭の上で大きく振るのは、あなた方は最高の客です。是非またお出かけください。顔より下あたりで振るのは、並の客。最悪なのは、胸から下、お腹あたりで小さく振ることで、最低の客。二度と来るな。こういうメッセージです」「ですから、みなさんはご安心ください」

 嘘か本当か分からないが、車内は爆笑に包まれた。

 今回の添乗員は男性で、大変大柄な方だった。言葉は少ないが、時々、ボソッと面白いことを言う。のべつくまなく話し続ける添乗員に当たると最悪だが、その点では良かった。しかも、学者のような専門知識を持っていた。

 バスは白川郷に向かうが、途中、「手取峡谷」という所に寄った。深く美しい峡谷が望めるということだったが、それほど魅力ある場所とは思えず、期待外れ。なんだか、無理やり観光スポットに仕立てたような感もないではなかった。

 峠道を上がるにつれ、昨夜降ったらしい雪が目につくようになった。もうこちらはすっかり真冬に入っているのだ。所が、途中から進路を変えた。この先の林道が雪のために通行止めになり、迂回して「北陸自動車道」に入るという。

 地図で確かめると、エライ遠回りだ。予定コースよりも3倍くらい遠くなった。それでも、高速道に入れば速い。予定到着時間より40分ほど遅くなっただけだ。インターを出て、集落に向かって下りていく。

 駐車場に入ると、すでに満車状態。大勢の観光客でにぎわっていた。集落の地図が配られ、それを頼りに1時間半の散策時間が与えられた。

 目の前に、川(庄川)が流れている。橋を渡ると、集落に入る。大小の合掌造りの建物が点在している。かつては「陸の孤島」と呼ばれ、滅多に外の人間が訪れることはなかった。しかし今や、世界遺産に登録され、海外からも沢山の人々が訪れる。村人にとって、これが果たして良いことだったのかどうかは分からない。

 ちゃんと手入れされている建物もあれば、今にも崩れそうな廃屋になった建物もある。別の場所に移築して保存されているものもあるようだ。

 現在でも住居として暮らしている住人もいる。当然そのような建物に入ることはできない。だが以前、勝手に入り込んだ観光客がいたそうだ。中には無断で部屋まで上がり込み、そこでお茶を飲んでいたため、トラブルになったとか。笑うに笑えない。

 有料で見学できる建物は大きい。5階建てに相当するそうだ。最も由緒があるという「長瀬家」に入った。暗くて急な階段を一番上まで上がった。当時使用した道具類、蚕つくり作業場などが興味深かった。

 集落内はシャトルバスが運行している。1時間に3本だ。ほとんど歩き回ってしまったが、展望台までは遠いので、バスを利用した。この展望台から望む集落の風景は、あの子供時代に焼き付けられた記憶と重なった。

 ぶらぶらと戻り始めると、「休み処」の看板が目に入った。疲れてもいたので、入った。ここも合掌造りだ。7,8人、先客がいた。真ん中に囲炉裏があり、大きな鍋が置かれていた。我々はコーヒーを注文した。

 囲炉裏の前に座っていた若い二人が、鍋の蓋を取り、中の物を掬って自分の容器に移していた。すると別のグループも同じようにしては口に入れていた。ぜんざいだ。湯気が立ち、いかにも美味しそうだ。はっきり言って私は、ぜんざい、お汁粉が大好物なのだ。ついふらふらっと、追加注文してしまった(笑)。

 「好きなだけ食べてください」と、店主。御代わり自由ということらしい。大きな蓋をとり、自分の器に入れた。甘すぎず、実に美味しい。一気に3杯も食べてしまった。若い二人連れは綺麗な女の子だった。ニコニコと笑顔を絶やさず、小さな声で会話している。その言葉が耳に入ってきたが、なんと中国語だ。これまで、観光地で出会う中國人ときたら、声はでかい、傍若無人、と悪印象ばかりだったが、彼女たちは違った。こんな娘ばかりだったら、どんどん来てほしいものだ(笑)。

 妻もフーフーいいながら、ひたすらぜんざいを御代わりしていた。二人で8杯ほど。もうこれ以上はお腹に入らない。だが店主曰く、「これまでの最高は、4人のグループが鍋ごと食べつくしたことです」と言ったので、「えー!」と驚き、笑ってしまった。鍋といっても、直径90センチくらいあるのだ。相当な量だ。太っ腹なオーナーだと感心した。そんなことを聞くと、二人で8杯では、損したような気分だ(笑)。

 充分堪能し、バスに戻った。

 全員揃うと、バスは動き出した。次は「飛騨高山」だ。駐車場の出口近くまで来たところで、突然、停車した。

 「ん?どうしたか?」

 
posted by Boo! at 00:12| 東京 ☀| Comment(2) | 旅行記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
展望台からの景観は良かったでしょう。

所々にお休み処ありますよね。

有効に時間を利用されて散策されたようで。

細かい描写と次回への繋ぎはさすがBOOさんだ。
Posted by あたごウクレレ at 2014年11月28日 14:33
あたごウクレレさん

 相も変らぬ長い記事になっています(笑)。

 うまくまとめられれば一回で済むのにねえ?


>有効に時間を利用されて

 よく歩きましたよ。もうガイドができるくらいです(笑)。
Posted by Boo! at 2014年11月28日 22:25
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