2010年02月18日

「Sand」と「How d'ya do!」 3

 「Sand」と「How d'ya do!」は、J.アーシーの演奏を聴いて知った。「Sand」は、ハワイ・コールズのアルバム「Hawaiian Shores」、「How d'ya do!」は「Waikiki」に収録されている。

 アーシーの演奏から深く感銘を受けたのは何もこの2曲だけではない。「South Sea Island Magic」という曲にも痺れた。他にも色々あるが、極論を言えば、この3曲にアーシーの魅力全てが詰まっていると思うほどだ。

 私自身の不勉強もあって、「Sand」と「How d'ya do!」といったら、アーシーの名前しか浮かんでこなかった。それほど強力な印象を持っていた。しかし、スチールギター練習の再開をキッカケに、本腰を入れて情報を集めるようになると、アーシー以外にも、数多くのプレーヤーがこれらの曲を演奏していることを知った。

 特に、J.バードは好んでレパートリーにしていたようで、彼のアルバムの何枚かにも、少しづつスタイルを変えて演奏したものが収録されている。また、「YouTube」でも、有名無名のプレーヤーがこれらの曲に挑戦している映像が多数アップされている。

 このようにして、アーシー以外の演奏を多く聴き比べたことで、かえって、アーシーの素晴らしさを再認識できた。いまだ、彼以上の演奏に出会っていない。

 J.バードは誠に上手いし、素晴らしいプレーヤーであることは認めるが、アーシーの魅力には負ける。技術的には、もしかするとアーシーを上回るかもしれないが・・・。

 アーシーの演奏には、奇をてらうようなところが全くない。変な崩し方もしない。素直に、丁寧に、美しく弾く。とにかく、演奏が洗練されており、臭い所が皆無なのだ。だから採譜もしやすいのだが、自分で演奏すると、彼のように弾くことは大変難しい。リズム感、間の取り方、イントネーション、ビブラート、微妙なピッキング、などが絡むので、至難なのだ。

 かように素晴らしいプレーヤーなのに、認知度が低いのではないか?他のプレーヤーによる「Sand」や「How d'ya do!」を聴いても、誰もアーシー・スタイルで弾いてないからだ。何故かバードを参考にしたとしか思えない演奏が圧倒的に多い。中には、アドリブ部分までモロにコピーした演奏もあった。それも、プロによるアルバムに入っていたから驚いた。アマチュアならいざ知らず、プロなら自分のスタイルで弾けと云いたい。名前は書かないが、アメリカのプレーヤーだった。

 アーシーは若くして亡くなったし、アルバム数も少ない。再発売されることも余りなかったようだから、彼の存在そのものを知らない世代が増えたことも原因かもしれない。その点、バードは最近まで活躍していたから、参考にされることも多かったのだろう。

 もしまだ、アーシーの演奏を聴いたことがない方は、是非、聴いていただきたい。特に、紹介した曲の入ったアルバムは必須だ。具体的には、ハワイコールズの「Waikiki」「Hawaiian Shores」「Hawaiian Strings」、この三枚が手に入れば充分でしょう。

 アーシーを追いかけているのは、なにも私だけではない。paulさんも熱心に研究している。ここはひとつ、paulさんにアーシー・スタイルを完全マスターしてもらい、「YouTube」にアップしていただきたいものだ。期待してますよ、paulさん!これを機に、paulさんを「アーシー・スタイル研究及び普及活動組織委員会会長」に任命します。ちなみに、私は「名誉会長」ね?

 もう少し深く掘り下げて書くつもりだったのに、浅く、浅くで終ってしまったなあ(悲)。
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2010年02月08日

「Sand」と「How d'ya do!」 2

 40年以上もブランクがあると、スチールギターに限らず楽器など弾けなくなってしまうものだ。頭の中では、昔練習したメロディが残っていても、いざ再びスチールギターを前にすると手も足も出なかった。学生時代に得意になって(?)弾いていたバッキ−さんのレパートリーもすっかり忘れていて、愕然とした。

 そうかといって、もう一度バッキー調を復習しようとは考えなかった。スチールギター練習再開のキッカケを与えてくれたのはアー・シーだから、やはり彼の演奏を一から追いかけてみようと決心した。

 まず、アー・シーの作品を集めることから始めた。幸いにも、学生時代から録り貯めたテープの山があったし、社会人になってからも、レコード屋で偶然見つけたアルバムを買っていたりしていた。さらにネットで調べると、アー・シー初期(ハワイ・コールズに加入以前)の演奏が入ったCD盤の何枚かを見つけ、出来る限り手に入れた。

 彼の初期の演奏を聴くと、ハワイ・コールズ時代の演奏とは随分違うことに驚かされる。1940年代の演奏は、ソル・フーピーに近い印象を受ける。その後の和音奏法ではなく、単音が主体だ。しかし、すでに見事な表現力を発揮しており、魅力的なことには変わりがない。 ハワイ・コールズ時代の演奏は、大変ゆっくりしたテンポが多く、スロー・ナンバーでも普通より一段も二段もテンポを落として弾いている(この点については、きぃばつさんからも同様の感想コメントが寄せられた)。気の短い私なんか、イライラしてくるほどだ(笑)。とてもじゃないが、間が持たない。

 数は少ないが、アップテンポも勿論ある。「カイマナヒラ」「タフワフワイ」なんかがそうだし、「How D'ya Do!」もそうだ。彼のアップテンポには迫力を感じる。ピッキングが素晴らしいことは当然だが、それに加えて、タッチが非常に強いと思う。だから、音に腰がある。非力な私には、どう頑張っても出せない音だ。

 アー・シーの演奏をコピーするには、やはり、彼のチューニングを知らねばならない。単音だけで弾くのであれば、どんなチューニングでも良いが、同じサウンドを出したいのだから、チューニングも同じにしたい。一音一音確認しながら、オープン・チューニングを調べるという方法があるが、これは時間がかかるし、不完全になりやすい。どうしたものか・・・と、悩んだ。

 だが、昔と違って今は便利な時代だ。インターネットで、これはと思われるサイトにアクセスし、情報を集めることにした。すると「あるわ、あるわ」で、驚いた。世の中には、アー・シー・ファンが多数存在することも分った。特に、アメリカのスチールギター関連サイトには、色々なプレーヤーの使用チューニングが公開されており、狂喜した。勿論、アー・シーのチューニングもしっかりと手に入れる事が出来た。

 最も知りたかった「How D'ya・・・」や「Sand」のチューニングであるB11も、例えば、J.バードのそれとは微妙に異なることも分り、面白い発見をしたような気分だった。私が知った限りでは、3種類か4種類のB11があるようだ。

 有名な話だけど、昔のプレーヤーは決して自分のチューニングを他人には教えなかったという。ステージが終ると、盗まれないように何本かの弦を緩めてしまったらしい。極端な例だろうが、自分の子供にさえ教えなかったという話を何かの本で読んだ記憶がある。

 そんな時代があった事を考えると、いまは天国だ。だがチューニングが判明したからといって、すぐに弾けるわけではない。これが最も大きな問題だ。

 バッキーさんのアドリブをコピーし始めた学生時代の頃を思い出し、同じような方法で挑戦してみようと考えた。
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2010年02月03日

「Sand」と「How d'ya do!」 1

 スチールギター・ファンであれば、この2曲は当然知っている。余りにも有名だし、スチールギターの魅力を良く伝えてくれる名曲だ。中には、どうしてもこの曲を演奏したくて、スチールギター練習を始めた方もいるに違いない。

 学生時代に初めて聴いた時、なんとも新鮮な響きに耳が奪われた。それまで、バッキーさんやオッパチさんのサウンドに馴染んでいた耳には、驚きのサウンドだったのだ。似たような驚きとして、インビテーションズのモダン・コーラスを聴いた時もそうだった。

 「どうしてこのような和音が出せるのか?」と、私には理解できなかった。当時、私はバッキーさんを追い続け、彼の軽快なアドリブ・プレイに夢中だった。「格好いい!」と思ったら、片っ端からコピーしまくった。現在でも当時の音源を所有しており、たまに聴くことがあるが、不思議にもまだ憶えていて、アドリブ部分も含めて一緒に口ずさむことができる。勿論、弾けっこないが・・・。

 それほど、「バッキーおたく」だった私が、「Sand」や「How d'ya do!」を聴いて強いインパクトを受けた。「一体、誰が弾いてるの?」とレコードの解説を読むと、ジュールス・ア−・シーとあった。「ハワイ・コールズ」の花形スチールギター奏者だった。以来、アー・シーの名前は頭の中に強く刷り込まれることになった。

 バッキーさんの演奏をコピーするやり方と同じように、アーシーのコピーに挑戦したが、どうしてもあのモダンなハーモニーが出せない。それもそのはず、バッキーのチューニングであるAmのまま弾いていたのだから、無理がある(笑)。なにしろ、サークルのスチールギター奏者は、代々、AmかC6チューニングと決まっていた。だが、どうもこれらのチューニングではアー・シー・サウンドは不可能だと気がつき始め、先輩達にその疑問をぶつけてみた。しかし誰も答えることができなかった。

 結局、2,3曲挑戦してみたものの、「やはり俺はバッキー調だ!」とばかり、卒業するまでバッキー一直線のまま通した。

 それなのに、卒業後40年も経って、アー・シーを追いかけるようになるとは、夢にも思わなかった。

 卒業と同時に、スチールギターとはすっかり縁が切れ、専らモダンジャズの世界にのめり込むようになった。ジャズにどっぷりつかると、のんびりとしたハワイアン音楽に戻ることはまずないと思うのだけど、その常識(?)を覆してくれたのは、誰あろう、アー・シー様だった。

 カーラジオから流れてきた懐かしいアー・シー・サウンドを聴き、「もう一度、スチールギターを弾こうか」「それも学生の時にはできなかったアーシー・スタイルを目指そう」と、突然のように思い立った。

 学生時代に刷り込まれたあの時の感動が、40年ぶりに蘇ったのだ。
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2010年01月14日

「ISLANDS CALL」 ALAN AKAKA & THE ISLANDERS

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 昨年10月だったか、ネットからハワイアン・アルバムを入手した。日本で唯一とも言えるハワイアン専門誌、「Hawaiian Fan」のホームページを閲覧していたら見つけたものだ。

 最近は良質のハワイアンアルバムを手に入れることは、中々、困難になっている。更に私の場合は、スチールギター演奏が入っていないと見向きもしないから、余計に難しくしている。それでも、ネットで検索すれば、思いもかけぬ貴重な音源に出くわすことがあるから、時々のチェックは欠かせない。

 「Hawaiian Fan」誌は東海林某氏という方が運営・発行している雑誌だ。日本のハワイアン人気の凋落を憂い、歯止めをかけるべく発刊を思い立ったらしい。実に高邁な精神の持主だ。ご自身もスチールギターを弾かれるそうで、執筆の傍らバンド活動もしているとか・・・。一度聴かせてもらわないといけないなあ。

 このように地道な活動して、ハワイアン人気の復権を願う方は貴重な存在だし、頭が下がる(たぬきさんは頭(ズ)が高い。因みに私は腰が低い)。私のように、口先だけの人間とは違うようだ(汗!)。

 ホームページをご覧になれば分るが、時々、MATTさんの記事が掲載されている。近日、発売予定の「スチールギター教則本」も大きく紹介されている。どうやら思うようにさばけない為、ウラから記事掲載を強要しているというウワサだ(笑)。

 ホームページにはCD販売の案内もあり、そこを覗いたら二つのアルバムに目が留まった。いずれもA.アカカの作品で、彼の若かりし頃の演奏だ。在庫限りの販売らしいが、何故かいつまでも売れ残っている。好き嫌いは別にしても、このアカカの作品なら損はないと思うのだけど・・・。しかも、1本1000円という特価だ。

 「何故だろう?」と思ってよく見ると、CDではなくカセットテープだった。売れ残りの原因はこれに違いない。今や、カセットを再生できる環境にある方は少ないだろうから、二の足を踏んでいるのかもしれない。一度はCDアルバムとして発売されたこともあったらしいが、現在は見つからない。そういえば、誰かが「オークションで手に入れました」とコメントを書いてきたことがあった。どうしてもCD、ということであればそんな手段しかないかも。

 私の場合は、自慢ではないが、古くても最新でも、どんなメディアにも対応できる。4年ほど前までは、SPレコードの聴ける蓄音機があった。60年以上も前の骨董品だった。何故か父が大事にしていた。だが、残念ながら壊れてしまい、どこか物置の奥にでも眠っている状態だ。

 当然、カセットも問題なく再生できる。高音質で高い評価を得ていた「Nakamichi」製だ。今でも現役バリバリ。素晴らしい音だ。暇なときにでもデジタル化すればいいや、と二つとも購入した。一つは先に紹介した。

 今回はもう一つのアルバムを紹介したい。て、随分前書きが長くなってしまった(笑)。

 前作(1989年)とほぼ同じ時期の録音で、1990年だ。大きく異なるのは、アカカの他に、二人のスチールギター奏者が加わっていることだ。J.バードとB.アイザックスという巨匠たちだ。バードはアカカの師匠だったし、アイザックスはその昔「ハワイ・コールズ」でJ.アー・シーと一緒だった。セカンド・スチールギターを担当していた。

 カセットだから、A面とB面に分かれるが、A面7曲が3人によるスチールギターの競演。B面はアカカとそのグループの演奏という構成になっている。

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 スチールギターは弾き手の個性がモロに出る楽器だが、この作品でも三者三様、3人の違いが良く出ていて面白い。各曲のコメントは避けるが、私個人的には、二人の巨匠に挟まれてアカカが良く健闘していると思う。というか、むしろ私には巨匠たちよりもアカカの素直な演奏のほうにより魅かれる。

 スチールギター演奏がタップリ入っており、もしまだ手に入るようであれば、お薦めしたい。
posted by Boo! at 21:50| 東京 ☀| Comment(11) | ハワイアン音楽・楽器関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月26日

「At The CoCo Palms」 Alan Akaka & The Islanders

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 先日購入したアカカのアルバム二点の一つを紹介します。もう一つはいづれ・・・。

 これはアカカの二作目のアルバムだ。因みに、デビュー作はなんというアルバム・タイトルだったか失念したが(持っていないので)、確か「How D'ya Do」が収録されていたと思う(これがタイトルだったかも)。このあたりはMATTさんが詳しいでしょうから、教えて下さい。

 1989年の録音と記されているので、アカカ30代前半の頃か?若いなあ!この頃のアカカの演奏は素晴らしい。テクニックは勿論、フレーズ、音のつながり、音色など、センスの良さが光っている。実にしなやかな演奏で、伸び伸びと弾いている。

 もしかすると、アカカの最も充実していた時期ではないかと思うほどだ。デビュー作は1987年だが、その前に、Benny Kalamaのバックで共演した作品(1983年)も素晴らしかったからだ。次回に紹介する予定のもう一つの作品も1990年と、一連のアルバム録音時期が近いし、どれもレベルが高い。それが2003年以降のアルバムになると、今一つになってしまった感がある。私の個人的な感想ですので、お許しを。

 これはアカカ自身だけでなく、共演した歌手や伴奏陣の力量の大きさに助けられていることもあるに違いない。このアルバムでも共演しているKalamaの素晴らしいファルセットは健在だし、Kamaheleのボーカルも味わいがある(大分、爺さんっぽい唄声だけど(笑))。

 伴奏陣で注目したのは、ベースのByron Yasuiというプレーヤー。いつも、ハワイアンのベースには余り期待していないので、ほとんど名前を知らない。このByronも全く知らなかった。だが、音を聴いて見直した。いわゆるハワイアンで弾かれる多くのベース・ラインとは一線を画すからだ。音の選び方がジャズ的で、かなりな実力者と受け取った。どういうキャリアの持主なのか、興味のある所。これもMATTさんが情報をもっていると期待している。お願いします。Yasuiとあるから、日系二世か三世だろうとは推定できるけど・・・。

 どの曲もコピーしてみたいが、特に「Whispering Lullaby」というハーモニックスを多用した曲が印象的だ。

 おすすめの一枚と言いたい所だが、現在入手することは難しいかもしれない。新潟C76さんが教えてくれたように、オークションなどで探すのが有効な手段かも。

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 カセット・テープ 1989年録音。Alan Akaka(Stg/Voc),Sonny Kamahele(Gt/Voc),Benny Kalama(Ukl/Voc),Byron Yasui(B)etc.
posted by Boo! at 22:35| 東京 ☀| Comment(4) | ハワイアン音楽・楽器関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月21日

久しぶりにハワイアン・アルバム物色!

 紹介できるハワイアン・アルバムも底をつきかけ、いよいよ最後の一枚となったらその後はどうしようか、と頭を痛め始めている。書ける材料が一つでも減ってしまうと、ブログの記事更新にも多大なる影響が出そうだからだ。新しい「カテゴリー」を加えることも視野に入れている。しかしどんな「カテゴリー」にするかは、まだ何も決めていない。また、そう簡単には見つからないだろう。

 一回でも多く紹介できるようにと、街のCDショップに立ち寄ることもある。だが、めぼしいアルバムはなかなか無いものだ。ほとんどがウクレレ関連、あとはフラのCDばかりだ。購買欲が全く起きず、結局はジャズのアルバムを買う羽目になる(笑)。

 私が求めるものは、当然だがスチールギターの入ったアルバムだ。だがたまに見つけても、すでに手元にあるものばかりで(アルバムばかりでなく、膨大な(?)曲数がPC内に保存されている)、新鮮味がない。

 今や、CDショップの店員ですら「スチールギターなんて知りません」と、のたまう時代だから、商品仕入の段階からスチールギターのことなんか、頭の中にないのだろう。「勉強せい!」と言いたい気持ちだ。

 もし私を商品仕入担当部長としてスカウトしてくれれば、どんどん名盤、貴重盤を発掘して売り出すのだがなあ。但し、年収1500万円以上、肩書きは部長以上が条件です。もしくは、執行役員、社長、会長でもOKですが・・・(笑)。勤務は週3日でどうでしょうか?

 CDショップではもう期待できないとなると、あとはネット通販しかない。いやむしろ、こちらの方が圧倒的に情報が豊富だし、マメにチェックすれば思わぬアルバムを手にすることも可能だ。

 以前、「mele.com」というハワイアン・アルバムを専門に扱っているネット・ショップから何枚か購入したことがあった。紹介できる手持ちのアルバムも少なくなってきたことだし、再びアクセスしてみようかと考えている。


 「Hawaiian Fan」という雑誌をご存知だろうか?国内唯一ともいえるハワイアン音楽を専門に取り上げている雑誌だ。ジャズで云えば、「スィング・ジャーナル」みたいなものだ。最新号では、あのMATTさんが主催された「スチールギター勉強会」での写真が表紙を飾っている。MATTさんご自身も写っているが、よほど被写体としての自信がないのか、一人だけ、顔がボケている。きっとボカしたのだな(笑)。いや、MATTさんのことはどうでも良かった。

 この雑誌、「東海林氏」という方が発行、編集人らしい。先日、雑誌のHPにアクセスし覗いてみた所、「一般レコード店では買えないCDの特売はこちら」というメニューが目に入った。「ほー!」と思いながらクリックすると、8作品ほどが一覧で紹介されていた。確かにCDショップではお目にかからないものばかりだ。和田弘の作品を集めたアルバム、白石信と浅井愼平共演の最新アルバム、衛藤かをり等々。残念ながら私には関心の対象外だ。だが一覧の中に、Alan Akakaの作品二点が含まれていた。

 実はどちらも以前から欲しかったもので、探していた。「mele.com」でも見つからなかった。「おお、こんな所で見つかるとは・・・!」と喜んだ。しかも、価格を確認して驚いた。たったの1000円也だ。二点買っても2000円也。それなのに在庫僅少とはどういうことだ。まだあるということだぞ。アカカのアルバムで、しかも1000円だったら、すぐに売り切れ、即日完売となるはずだ。このHPの存在を知らない人が多いからか?

 気がついた。CDではなく、「カセットテープ」なのだ。これがネックなのかもしれない。今や、カセットを聴ける機器を持っている方も少なくなっているから、欲しくても二の足を踏んでいるのかも・・・。

 しかし、私の場合は古いものでも新しいものでも大切にする。だから、妻も大切にしている(?)。カセットだろうが、オープンテープだろうが、全く問題ない。

 早速、注文のメールを出すと、折り返し「受注確認」の返信が届いた。なかなか反応がよろしい。しかも、雑誌発行人である「東海林氏」直々からのもので、驚いた。どうやら、雑誌の売れ行き芳しくなく、事務員を雇う余裕もないと断定した(勝手に断定するな?)。零細企業に多いが、社長兼事務員兼掃除のおじさんといったタイプかもしれない(笑)。

 日を置かずして、品物が届いた。私もすぐにお礼かたがた、「受取確認」のメールを出した。最後の一行に「実は、スチールギターに関するブログを書いております」と付け加えた。特定されないように、それ以上のことは書かなかったが。

 すると、またしても「東海林氏」から返信が届いた。なんと「ブログ何度も読んでおります」とあるではないか。ブログ・タイトルも教えていないのに、どうして一発でばれてしまったのだろう?MATTさんあたりが教えたのかもしれないなあ。

 肝心のアルバム紹介をするはずが、いつものごとく、長々とした前段になってしまいました。次回以降にアカカのアルバムを紹介します。
posted by Boo! at 22:57| 東京 ☀| Comment(14) | ハワイアン音楽・楽器関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月06日

「HAWAIIAN BREEZE」 エセル中田

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 前回、エセルさんのアルバムを紹介したが、その続編(?)ともいえるアルバムを紹介する。

 前回のアルバムの目玉は、なんと言ってもジュールス・アー・シー在籍中の「ハワイ・コールズ」との共演だった。改めて、アーシーの素晴らしさが伝わってくるものだった。

 今回のアルバムの目玉は、やはり、ジェリー・バードとの共演だろう。ハワイアン・スチールギター・プレーヤーのいわば二大巨頭とも云えるアーシーとバード双方と共演した歌手は、日本人では他にいないだろうし(バードと共演した歌手はいるようだが・・)、本場ハワイにもそうはいないに違いない。これは特筆すべきもので、大きな足跡を残したといえる。

 全22曲中、12曲がバードとの共演で、その他は日本人プレーヤーとの共演になっている(クレジット参照)。

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 バードの上手さは相変わらずだけど、私個人の好みから云うと(生意気にも・・)、やはり、アー・シーとの共演の方が、エセルさんの唄には合っていると思う。それと、何曲か日本の古い唄が挿入されているが、こういうアルバム作りはやめて欲しいと思うのは私だけだろうか?バードのカラーにはそぐわないし、違和感を覚える(気に障る方がいましたら、ごめんなさい、です)。その代わり、お馴染みのハワイアン・ナンバーにおけるバードのソロ演奏やバッキングは素晴らしい。

 日本人プレーヤーとの共演もあるが、これは前回のアルバムとほぼ同じ人選だ。多分、録音も同じなのではないか。しかし、バードの演奏を聴いてからでは、残念ながら力量の違いを見せつけられるようで、魅力に乏しい。

 そんな中で、オッパチさんはやはり個性があり、しっかりと自分を主張しているので、さすがと思う(特にファンという訳ではないが・・)。

 大塚さんも頑張ってはいるが、昔聴いた印象ではもっと甘くて美しい音色だったように記憶していた。当時、私の好きなプレーヤーでもあった。だが、今回改めて聴き直すと、余り響くものがなかったことは意外だった。特に、ビブラートの速さ、音の切り方などが気になって、没入できなかった。

 これは、この何十年かの間に沢山の音楽を聴いてきたことで、私自身の好む音が変化したことによるものかもしれない。そういうことはよくあることだ。ジャズでも、若いときに夢中になって聴いていたアルバムが、ある時から関心がなくなった、なんて例は幾つもある。また、その逆のケースもある。

 そういう点から考えると、アーシーやバッキーさんの演奏は凄いと思う。何十年経っても、色あせないのだから。


CD盤。バードとの共演は1996年録音。その他は1960年代と思われる。 
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2009年10月24日

明日は練習日

 昨日は、折角書いた記事が一瞬にして消えてしまった。少ない脳みそを絞りながら、一生懸命(?)文面を考えたのに、そんな労苦も水の泡となった。お陰で、ショックからまだ立ち直れないでいる(悲)。


 もう一度同じ内容で書くべく思い出そうとしたが、どうも一度書いてしまうと熱意が冷めてしまうようで、思い出すのもかったるくなった(笑)。やはり、記事はその時の勢いで書かないと頭も働かない。

 そこでガラリと話題を変えることにした。

 きぃばつさんとたぬきさんは、明日、練習らしいが、私も大学の後輩と練習予定だ。

 大体、月一回のペースで練習を続けている。UK/Voc担当の彼は、一年後輩だ。私が密かにスチールギター練習を再開したことをどこかで聞きつけ(・・・と言いながら、実は電話でポロっと漏らした(笑))、「僕も一緒に練習したい」と申し出てくれた。2年ほど前のことだ。

 二人して40年ものブランクだから、酷い状態からスタートした。彼は、唄は中々のものだけど、Ukはほとんど触っていなかったので、満足な音が出なかった。コードの押さえ方もかなり忘れていて、曲の途中で難しいコードが出てくると、「これ、どうやって押さえるんでしたっけ?」と止まってしまう。スチールギターを中断して、臨時コーチすることもしばしばだった。

 私だって、似たようなもので、音のポジションが混乱してボロボロ状態だった(今も、まだボロボロ)。

 それでも、半年を過ぎる頃から、彼のウクレレの音も良く鳴るようになり(楽器は素晴らしいのだ)、リズムの切れも大分向上した。

 こうして二人だけの練習が続いたが、そろそろベースとギターが欲しいなと思い始めた。そんな時に、彼と同期の後輩が我々の練習を知り、「参加させてください」と申し出てきた。今年の4月のことだった。

 彼も卒業以来、全くベースに触ってこなかったので、「どうかな?」と不安だった。初めて我家にやって来た練習で、その不安は的中した。ほとんど弾けないのと同様だった。彼のために釈明すると、無理からぬ点もある。

 学生時代、彼はウッド・ベースだった。あの頃は、まだエレキ・ベースは普及しておらず、ベースといえばウッドだったのだ。ウッドはちゃんとした音を出すまでが大変だが、悪く言えば、誤魔化しやすい楽器でもある。音程がぼやけているから、多少、適当に弾いても通用してしまうのだ。4ビートでも、いい加減に弾いているプレーヤーは珍しくなかったものだ。彼もそんな所があったので、「わけの分らぬ4ビートを弾くのなら、2ビートで弾け!」と、よく注意した。

 それが今回はエレキ・ベースだ。エレキを弾いた事のない彼にとっては不運と言える(笑)。しかも、エレキはウッドと違って、音程がはっきりと出る。あいまいな音ではないから、誤魔化しが効かない。4ビートは論外で、2ビートでさえ自信なげに弾き、ほとんどルート音ばかり(笑)。

 ウッドでも、正確な音を選び、音程にも注意して弾いていた者であれば、別にエレキに変わっても、それほど苦労はしないはずだ。そうでないと、このように馬脚を現してしまう。

 それでも楽しかったらしく、「エレキ・ベースを買って特訓しますから、教えて下さい」と張り切っていた。その後、2回ほど練習に参加したが、エレキで4ビートを弾くことは、彼にとっては至難らしく、すっかり自信喪失。やがて、「仕事が忙しくなって・・・」と言い訳して、来なくなってしまった。根性のない奴だ(怒!)。

 もう一人、やはりベースを弾いていた後輩がいるので、こっちに期待しよう。こちらの方が音感が良いので期待できる(?)。

 そういうわけで、明日もカラオケ伴奏の助けを借りながらの二人練習になる。ギターとベースが加われば、即、バンドとして成り立つのになあ・・・。赤の他人を加える気は毛頭ないので、時間がかかりそうだ。
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2009年10月08日

「ハワイアン音楽快読本」 小林正巳著

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 今回は珍しくも、本の紹介です。小林正巳氏執筆による「ハワイアン音楽快読本」だ。このような面白いアプローチによるハワイアン音楽の紹介本はこれまでなかったように思うので、是非、読んで頂きたい本だ。

 さて、この本の執筆者である小林氏だが、知っている方は知っているし、知らぬ方は知らないという、まあ、ある限られた世界のみで有名な方なのだ。当ブログでも有名なのだが、知ってましたか?

 そう、なにを隠そう、時々コメントをお寄せくださる**さんのことだ。「**小林」とも云う。

 二作目の本ということだが、一作目は「ウクレレ快読本」として出した。なんでもウクレレ・ファンに多大なる迷惑、じゃなくて大好評を博し、大ベストセラーになったらしい・・・本当かどうか知りません。あくまでも、噂です・・・ウワサ!

 しかし、ウワサだけともいえないかも。何故なら、出版発売後半年経ったころ、ある日突然、小林氏宅の増築工事が始まり、近所中から「違反建築だ!」と大問題になったらしい。「きっと、儲けた印税で建て増ししたのだろう」というやっかみもあったようだ。噂です・・・ウワサ!

 それに味をしめたか、更なる増築を目論んで、第二弾を出したと言うのが、この本らしい。噂です・・・ウワサ!だが、二匹目のドジョウとはいかなかったようだ。在庫の山を築き、更には返本の山も築き、折角、デビュー本で増築した部屋もそれらの本で溢れかえっている悲惨な状況とか・・・噂です・・・ウワサ!

 そこで、一冊でも在庫を減らすべく協力してあげようと、先日のオフ会に持参するようにお願いした。勿論、購入するつもりだった。だが、オフ会新人としての気遣いからか、プレゼントしてくれた。「そんなつもりではありません」と固辞しようとしたが、即、素直に頂戴した(笑)。

 ではせめて当ブログに紹介することで販売促進につなげよう、と考えて今回記事として取り上げたが、こんな紹介の仕方では逆効果かもね(笑)。
 
 ハワイアン音楽の解説者というと、早津敏彦氏の名前が真っ先に浮かぶ。有名レーベルから出されたレコードの解説はほとんど早津氏だったといっても、過言ではない。

 見事な文章と共に、豊富な知識、膨大な文献・資料から調べ尽くしたのだろう彼の解説は、読み応え・説得力があった。残念ながら早世してしまったが、その後、これといった解説者は出てきてないと思うのだが・・・。勿論、何人かの名前は浮かぶが、早津氏の存在が余りにも大きかったので、どうしても霞んでしまう。

 さて、小林氏は別に職業的な評論家ではない。長年、電機メーカーに勤められた高給取りサラリーマンだった。「病高じて」というのか、現役中から、ハワイアン音楽やウクレレに力を注ぎ、その力の入れようは半端ではなく、仕事にも支障が生ずるほどだったと、ご本人も述懐しておられた・・・いえ、これは私の推測です。まあ、「当たらずも遠からじ」でしょう(笑)。

 楽器習得のみならず、ハワイアン音楽の歴史、出所、怪情報・裏情報の真偽を調べつくし、その成果をまとめたのがこの本だ。

 よくもこれだけ調べたものだ。インターネットは勿論、あらゆる手段を使って情報を集めたのだろうが、その熱意には頭が下がる。やはり相当に仕事をサボらなければ出来ないことだ(笑)。

 よくあるハワイアン音楽入門書とは異なり、少々、違った角度から題材を取り上げ、掘り下げている。それをここでは具体的には書きませんが、目次を掲載することで、その中身を判断して頂きたい。

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 確かな事は、本書は入門書とは云いにくいことだろう。ある程度、ハワイアン音楽に精通しており、多少のハワイ歴史についても知識がある方に薦めたい。「そんないきさつがあったのか」と新鮮な驚きを見つけることができるはずだ。

 所で、小林さん、次はなにを題材にして書きますか?「ウクレレ・・・」「ハワイアン音楽・・・」と続きましたから、「スチールギター快読本」としますか?

 期待しております。


 日本評論社発行  絶賛発売中(1800円+税)



 追記:実はもう少し後になってから紹介するつもりでした。しかし、近々、小林氏が仕事のためにしばらく日本を離れるため、急遽、紹介しました。

 追記2:色々と考えた末、ハンドルネームを消し、**にしました。実名とハンドル・ネーム両方を明らかにすると、ブログの匿名性が失われるので書き換えました。悪しからず。もっとも、本を購入すれば判明することではありますが・・・(笑)。
posted by Boo! at 20:50| 東京 ☔| Comment(14) | ハワイアン音楽・楽器関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月03日

「エセル中田のすべて」 エセル中田

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 手持ちのハワイアン・アルバムもそろそろ底をついて来た、と言いながらもしぶとく紹介する(笑)。

 日本を代表する、それもハワイアン・ファン以外にも広く知られた女性歌手、エセル中田さんのアルバムだ。

 彼女の功績の一つとして、純粋ハワイアン音楽を歌って一世風靡したことが挙げられる。こんなことをやり遂げた者は後にも先にもいない。高校生の頃だったか、よくラジオから彼女の歌声が流れてきたことを憶えている。その唄は「カイマナヒラ」である。なにかで読んだ話だが、それまでハワイではこの唄が歌われることはなく、エセルさんの日本での大ヒットを契機に本場でも演奏・歌われるようになったということだ。これ一つだけでも、大いなる功績だ。

 大学に入ってからハワイアンに接するようになったが、2年生時の文化祭で野外ライブをした。まだハワイアン人気が健在だったから、いつも満席だった。何回目かのステージで、なんとあのエセルさんが目の前に座って、我々の演奏を聴いているではないか!メンバーも気がつき、なんか気持ちがハイ・テンション状態になってしまった。

 休憩タイムの間、メンバーと相談し「次のステージでなんとか歌ってもらおうよ」と提案した。こんなビッグ・チャンスは滅多にないから、全員、賛同。早速私が交渉役になってしまった。恐る恐るエセルさんのテーブルに近づき、我々の願いを伝えた。

  なんたって大歌手だから「ふん、あんたらみたいなヘタクソな学生バンドなんかで歌わないわよ!」と、冷たく断られることも覚悟していた。だがなんといい人なんだろう。「いいですよ」と、あっさりと引き受けてくれたのだ。もしかすると、我々の演奏にいたく感激していたのかも・・・んなことないか(笑)!

 キーとテンポを確認し、2曲歌ってもらった。1曲は勿論、彼女の十八番「カイマナヒラ」だった。もう1曲はなんだったか、忘れた。我々も緊張、興奮したが、観客のほうも大喜びだったことは当然だ。それにしても、気持ちのストレートな暖かい素敵な女性だった。 続きを読む
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2009年09月10日

「Tony Tauvela」 Tony Tauvela

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 このT.Tauvela(タウベラと読むのかな?)をご存知の方はいるのだろうか?もしかすると、MATTさんあたりが情報を持っているかもしれない。かくいう私だって、全然、知らない(笑)。

 実はこのCD、10年ほど前に友人から貰ったものだ。友人の知人がこのアルバム作りに参加しているので、一度、聴いて欲しいと言われたことは記憶している。

 だが残念ながら、この頃はまだハワイアンに再び目が向くまでには至っておらず、関心外だった。貰った手前、一度くらいは聴いたと思うが、なにも印象に残っていない。恐らく、友人は私の感想を聞きたかったに違いないが、そのまま、今日まで放っぽいて置いた(友人Kよ、ごめん!)。

 これまでに何枚かのハワイアン・アルバムを紹介してきたが、そろそろ底がつきかけている。それでも「まだあったはず」と探した所、出てきたのがこのCDだ。

 ジャケットを見ただけで、あまり期待できそうにないなあ、と聴く意欲が湧かなかった。いかにも脂ぎった男性。えらそうに葉巻をくわえているのかと思ったら、マイクだった(笑)。ちょっと成金になった零細企業のオッサンというイメージ。

 再生すると、おや?と思うようななかなか良い声。太くて甘く、低音から高音まで良く伸びる。ファルセットもなかなかのものだ。こういう声の質は日本人にはないものだ。思わず、名前をもう一度確認した。「T.Tauvelaか?」と、やはり心当たりがない。

T.Tauvela_2.jpg

 だが、聴き進んでいくと、気になる点も出てきた。唄ではなく、バックの演奏にだ。一部うまいプレーヤーもいるようだが、メンバーのレベルにばらつきがあるように感じた。バックコーラスをする女性の声も頼りなく、素人レベル。一曲のみ、スチールギターが伴奏に加わっているが、感想は控える。

 これはどうやら、国内アマチュア(一部、プロも入っているかもしれないが)ハワイアンバンドが記念アルバムとして制作したものと思われる。何かの縁でT.Tauvela氏を知り、参加を要請したのではないか?なにも記されてないので、私の当てずっぽうですが・・・。これが結果的には正解で、彼の唄が入っていることで、メリハリが生まれ、作品としての質が上がったように感じるからだ。

 私家盤、或いは、インディーズ盤だろうから、市販はされてないでしょう。一応、2500円と印刷されているけど、友人・知人、親類に配りまくったに違いない(笑)。

 それにしても、このT.Tauvelaと言う人、もっと良く知りたくなった。ちゃんとしたアルバムを出しているのだろうか?
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2009年08月18日

ウクレレ修理?

 最近、カラオケ伴奏を作っていることは、既に書いた。

 編成としては、スチールギター以外にベース、ギター、ウクレレということになる。更に、曲によってはリズムマシンを使って、ドラムや打楽器を加えている。

 ギターは私所有だが、リサイクル・ショップでなんと1000円で手に入れたものだ。ジャンク品扱いだった。安いからといって、侮ってはいけない。大変バランスが良く、弾きやすい。音も悪くない。ブランドは「Morris」だが、ネットで調べると、中々の名品だったようだ。その為、何年か前に復刻品として7,8万円で再発売されたらしい。なんか、儲けたような気分(笑)。

 ベースは友人のもので、真正本物フェンダーの1970年代プレジションだ。最初は余りにも弾きにくくて、どうしようもなかった。原因はネックの反りだった。昔取った杵柄(?)とばかり、ネックの調整をした所、見違えるように弾きやすくなり、もう友人に返したくなくなった(笑)。

 ウクレレも後輩のもので、ビンテージの1960年代マーチン・ソプラノ。さすがに音のヌケが良い。だが先日、練習に来た時に、どこかで演奏することになったと云って、持ち帰ってしまった。その為、新しいカラオケにウクレレを重ね録音しようと考えていたのに、予定が狂ってしまった。

 「そういえば、我家にも一台、ウクレレがあったなあ」と思い出し、探し出した。確か10年以上も前に、妻が欲しいというので仕方なく買ったものだ。どうせ下手な彼女が弾くのだから、安物で充分だろうと、新宿のT楽器で1万円足らずで購入した。

 値段相応というのか、音も安っぽい。ペラペラとした音だ(笑)。チューニングも合わせるのが大変で、苦労する。この楽器特有のクセがあって、そのコツを飲み込まないとまず合わない。恐らく、私しか合わせられないだろうと思うくらい。

 こんな劣悪ウクレレでも、ないよりはマシだろうと取り出し、録音に使うことにした。早速、チューニングに取り掛かった。所が、一つのペグの具合がおかしい。ある所まではピッチが上がるが、それ以上は空回りしてしまい、合わせることができない。プラスチックのツマミを良く見ると、ヒビのような線が見えた。いや、間違いなくヒビだった。だからネジを締めてもダメだったのだ。他の2つのペグにも同様にヒビが入っていた。これでは使えない。さすが、安物だ(笑)。

 処分してしまおうか、と一瞬考えた。しかし、捨てるには抵抗があるし、何よりも勿体ない。ペグさえ交換すればいいことだから、と思い直し、先日、池袋のK楽器店に行った。前もって電話連絡し、扱っているかどうか確認しておいた。

 全くの私の認識不足なのだが、ウクレレのペグなんて安いのだろうと高をくくっていた。何しろ、1万円の安物につけるのだ。どう計算したって、1000〜2000円前後だろうと踏んでいた。

 店員が幾つかを出してきた。4個セットになっていた。「ウクレレ自体がすごく安いものなので、一番安い奴でいいです」と希望を伝えた。だが、「いえ、どれも同じような価格です」というので、袋をひっくり返して値段を確認した。

 「ゲーッ!こんなに高いのかよ!」と驚いた。なんと、6000円近くもするのだ。他のものも見ると、1万円以上もするものもあった。正直言って、複雑な気持ちになった。1万円足らずのウクレレに6000円ものペグとは・・・。しかし、電話で予約してしまったし、泣く泣く購入した。メーカーはGOTOHとあった。

 帰宅して早速交換に挑戦した。古いペグを取り外すのがなかなか大変だった。工具が合わなかったこともある。無事取り付けが完了したが、やはり、以前に比べると、取り回しが楽になり、気分がいい。気のせいか、音まで良くなったように感じる(笑)。これなら、少々高くても納得するか!
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2009年07月27日

「Soul of Hawaii」 The Hawaiian Islanders

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 このアルバムは確か、大学生時代に手に入れたものだ。

 当時は「バッキー調命」とばかり、バッキーさんの演奏を追いかけていた。しかし、学生の身では、そうそう気楽にレコードを買えるような余裕などなく、専ら、ラジオから流れてくる演奏や、先輩・友人等から借りたレコードやテープからダビング・コピーしては、一生懸命に集めていた。

 当時はまだハワイアン人気が残っていたし、生バンドに対する需要も結構あったので、学生バンドでもそれなりに仕事の依頼が舞い込んできた。やがては、学生の身には余るほどのギャラを貰うようになったが、あと先考えぬしょうもないメンバーの集まり(笑)だったため、ほとんどを飲み代に使ってしまった。

 それでも多少残ったギャラで、時々はレコードを買ったり、安い楽器を買い揃えたりはした。その辛うじて余ったギャラで買ったレコードの一枚がこのアルバムだ。

 「バッキー調命」を自認する私としたら、本来はバッキーさんのアルバムを買わなければいけない。美味しいアドリブ・フレーズを沢山頂戴したのだから、少しは還元したって、バチは当たらないはずだ。

 しかし、借りまくったレコード、テープ、或いはラジオからの音源収集により、バッキーさんのめぼしい演奏はほぼ揃えてしまっていた。だから、金を払ってまでレコードを買おうとは頭が働かなかった(バッキーさん、ごめんなさい!)。

 それよりも、むしろ目新しい演奏によるアルバムを選ぶ傾向が強かった。仕事で演奏する曲は、いわゆる誰でも知っているようなスタンダード・ハワイアンが多い。真っ先にバッキーさんを参考にするのだが、そうすると、どこかでおなじバッキー調のバンドと一緒になると、お互いに似た演奏になってしまう。それがとても嫌で、少しでも違いを出したかった。

 そこで一般にはあまり名前を知られていないようなグループによるアルバムを探しては、参考にしたものだった。このアルバムもまさにそれで、「The Hawaiian Islanders」と聞いても、全く知らなかった。収録されている曲目を確かめ、参考になるかもしれないなと思って買った記憶がある。

 最初に聴いた時の印象は、随分、派手な演奏だなと思った。しかし、音にスピード感があり、テクニックも細かい。かなり達者なプレーヤーという印象を持った。甲高い音色で、オッパチさんに似ていなくもない。アメリカのオッパチさんだ(笑)。

 相当に上手いプレーヤーではあるけれど、私の好みとは合わない。ビブラートのかけ方やフレーズが、「くさい!」というのだろうか、背中がむずむずしてくる。でも、この「くささ」にはまった人は大ファンになる可能性がある。ライブやステージ受けするような演奏だからだ。だから好みに合わないと言いながら、美味しいところだけ真似をしたりした(笑)。

 やがて、ここでのスチールギター奏者が「ハル・アロマ」であることが判明した。ジャケットの解説には一切書かれておらず、しばらくの間、謎のプレーヤーだったのだが、このアルバムの続編を手に入れたところ、「ハル・アロマとハワイアン・アイランダース」と記されてあったからだ。

 それにしても、このバンドのメンバーは全員、腕達者揃いだ。バイブが入っていることで、サウンドに華やかさを与えているし、ウクレレ・ソロも素晴らしい。それぞれがソロを取れるので、聴き手を飽きさせない工夫がされている。

 これからスチールギターを始めようという方、最近始められた方にはとても参考になるのではと思う。特に、単音での弾き方は勉強になる。それに楽しい演奏になっているのがいいし、お馴染みの曲ばかりだから、練習もはかどるにちがいない。小難しい和音奏法から入って頭をこんがらかすよりも、まずは、このような単音弾きを参考にしたほうが、上達も早いのではないかなと思ってしまう。余計なお世話ですが・・・。

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 LP盤。1960年代録音と推定。
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2009年07月05日

超珍盤?

 今日は珍しくも、アナログ・レコードの整理に没頭した。整理整頓が苦手で、出したら出しっぱなしということが多く、いつの間にか、あちこちに乱雑に置かれるようになってしまった。

 ほぼ全てのレコードは、PCの中にデータとして入力してある。PCで検索したら、番号を確認すればよいだけになっており、その為、棚には番号順に収納してある。しっかり番号順に並べられていれば、楽チンに探し出すことができるのだ。用が済んだら、即、元に戻す習慣を怠らなければよいのに、それがどっこい!つい戻すのが面倒になって、「その内に・・・」とほったらかしてしまう。

 ちょっと調べたいことがあって、棚を覗いたら、番号がかなり滅茶苦茶になっており、折角検索しても探すのに一苦労。しかたなく、一枚一枚確認しながら、並べ直した。これでバッチリだ(笑)。

 ついでに、もう聴くことがないだろうアルバムも整理してしまおうと、片っ端から抜き出しては、ダンボール箱に放り込んだ。そうしたら、色々と珍しい、或いは、どうしようもないようなアルバムが出てきた。ジャズは捨てられないが、歌謡曲、一部のクラシック、民族音楽はこれから先、まず聴かないから、「処分しよう」と決断した。数えてみたら、なんと、100枚近くにもなった。これらを近々、リサイクル・ショップに持っていこうと考えている。まあ、幾らにもならないだろうが・・・。そんな中でこんなアルバムが出てきた。

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(画像の上でクリックすると大きくなります)


 良くご覧いただきたい。中国文字だ。更に楽器に目をやると、スチールギターに気がつかれるでしょう。立っている人物もなんだか垢抜けない。スチールギターを持って、このようにポーズを取る方も珍しい(笑)。

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 すぐに思い出した。以前、ハワイ・アメリカ本土への航海記を書いたが、この航海の後、次に東南アジアを巡る航海に出たのだ。確か、台湾に寄ったときに、ふらっと入ったレコード屋で買い求めたものだった。もう40年くらい前のことだ。この航海も実に刺激的な日々だった。いづれ書きたいと思っているので、ここではあまり触れません。

 ジャケット写真にスチールギターが写っていたので、「面白そう」と思って買ったに違いない。日本に帰って早速聴いたが、余りの音のひどさ、演奏の低劣さにあきれ、以来、二度と聴いてない(笑)。だから、ここでは音楽的なこと、アルバムの中身については書きません。

 それよりも、ここに写っているスチールギターは恐らく日本製でしょう。それも多分、「グヤ」か「テスコ」と思われるが、私はグヤだと思う。隣のエレキ・ギターは、これは間違いなく「グヤ」だ。ロゴマークが見えるからだ。ウクレレは分らない。アンプも多分、グヤでしょう。もうこの画像だけでも、お宝だ(笑)。

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 ジャケットの右下には、「HAWAIIAN BAND」とあるが、ハワイアンとは全く関係ない。「ハワイアン・バンド編成による演奏」という意味だろう。曲は何故か、タンゴばかりだ。ジャケット表に「探戈名曲集」とあるが、どうも探戈がタンゴの意味と思われる。また、日本語表記も併記されてある。別に、日本向けに作られたわけではないのに・・・。かつて、日本によって統治されていたから、当時はまだそんな影響が残っていたのかもしれない。

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 さて、スチールギターを中国語ではどのように表記するのだろうと、それらしき文字を探した。「手風琴」がまず目に入ったが、これはアコーディオンだから違う。でも写真には載っていない。「電吉」はエレキ・ギターではなかろうか?吉の読み方がギターに近い気がするからだ。

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「電音琴」、どうもこれがスチールギターのようだ。確かに、琴のような形をしている。

 (補足1 : もう一度見直しましたが、電音琴は電気オルガンと思われます。電子琴がエレクトーンだからです。琴は鍵盤楽器を指すようです。吉がギターと推定しましたから、「夏威夷吉」がスチールギターではないかと思います。夏がスチールギターのイメージを思い起こさせます。どなたか詳しい方がいたら、教えて下さい。そういえば、たぬきさんやきぃばつさんは、中国語に精通していたのでは?)

 (補足2 : その後更に解明できました。「吉」がギターらしいと書きましたが、正確には「吉他」でギターのようです。ですから、スチールギターは「夏威夷吉他」です。確かにそう印刷されてます。更に分ったことは、「琴」は鍵盤楽器だけでなく、弦楽器も含まれるようです。いつのまにか、中国語が堪能になったなあ(笑))

 こんなアルバムを持っているのは、恐らく、日本では私1人だけでしょう(笑)。物好きな?

 録音年が「民国58年1月」と記されてあった。調べてみた所、1969年に該当するようだ。そうだ、確かにその年に航海に出た。

 ちょっと、目の保養に紹介してみました。
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2009年06月19日

夏といえば・・・

 今は梅雨の真っ只中だが、本格的な夏ももう間近だ。

 夏といえば、昔のハワイアン・バンドは大忙しだった。都内や近郊のビル屋上のビアガーデンを始めとして、ホテルのプールサイド、市や町主催によるイベント等々など、たかが学生バンドである我々によく依頼が来たものだった。

 地方のホテルの場合、大体、20日から1ヶ月単位の契約だったが、都内のビアガーデンだと、1週間から2週間くらいの契約が多かった。4,5人編成で、**日間/**万円という契約をした。

 屋上やプールサイドでのステージだから、屋根などない。その為、雨が降ると、時々中止になったものだ。しかし、中止になっても、契約したギャラが減らされることはなく、しっかり保証してくれた。だから、朝から雨模様だと、「今日は中止かな?」と期待したものだ。それでもオープン時間ぎりぎりまで待たされるのでやきもきするが、中止と決まると飛び上がって喜んだ。仕事しなくたって、ギャラがもらえるのだから、そりゃ、嬉しいに決まっている(笑)。

 だが、敵もさるものだ。余り度重なると、営業上好ましくない。ある日を境に、「今日から、もし雨が降ったら、レストランで演奏してもらいます」と方針を変えられてしまった。当然我々はブツクサと文句を言いたくなるが、経営者側からすれば、当たり前のことだ。誰が遊ばせるものか(笑)!

 普段のステージは我々の演奏や唄で進行するが、土・日になると客の入りがよくなるので、よくショー形式になった。ほとんどは、フラ・ダンサー3人くらいをゲストに呼んで、一ステージ2,3曲踊ってもらった。

 今や、フラダンスがブームだが、当時、フラを踊る人は、皆、プロダンサーだったように思う。現在は趣味や健康のためにやる方が多いせいか、イントロ、唄、バンプ、エンディングに至るまで、習ったとおり、或いは、CDの演奏のまんまでないと踊れないらしい。ちょっと違った演奏すると、睨まれるらしいから、おばさん・パワーは怖いなあ(笑)。

 だが当時は違った。実に大まかな打ち合わせで済んだ。コーラス数、バンプ、テンポのみ決めてしまえば充分だったのだ。彼女たちはプロを自認していたから、しっかり歌詞を聴きながら、それを頼りに踊っていた。こちらが歌い間違わなければ、臨機応変に踊れたのだ。

 こんなこともあった。ステージの時間が足りなくなり、踊る時間が予定よりも短くなった。リーダーでもあったO嬢が踊りながらバンドのこちらを向いた時、「2番を抜かして、すぐハイナに行ってください!」と叫んだ。慌てて、ラスト・コーラスに入ったが、しっかり歌詞を聴きながら踊る彼女たちだったので、何ら踊りが狂うことはなかった。さすがプロだと思ったものだ。

 それもそのはず、このOさんは日本を代表するフラダンサーでもあったのだ。既にお亡くなりになってしまったが・・・。若かりし頃の思い出です。
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2009年06月05日

「ハワイアンのすべて」 バーニー・アイザックス・ジュニア

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 B.アイザックスは好きなプレーヤーの1人だ。今回紹介するアルバムは、既に紹介したものと思い込んでいたが、まだだったようだ。

 古いアナログLPレコード2枚のセットで、立派なケースの中に、豪華な解説本と共に納められている。当時(1966年)、3000円もしたが、大卒初任給2万円台の時代だったから、かなり高価だ。学生の分際でよく買えたな、と思われるかもしれない。

 なにを隠そう、当時の私は学生とはいえ、高額所得者(?)だったのだ(笑)。勉強そっちのけで、あちらのバンド、こちらのバンドと4つか5つのグループ(他大学やセミ・プロバンドなど)を掛け持ちし、スチールギターやベースで大忙しだったのだ。その為、多い時は並のサラリーマン月給の数倍ものギャラを稼いでいた。良き時代だった(しみじみ・・・)。そんな訳で、3000円程度のはした金(?)など、楽勝だった。現在の方がよほど貧乏だ。CD一枚買うにも、大きな決断を要する(悲)。

 その頃の私はといえば、「バッキーさん命」とばかり、明けても暮れてもバッキーさんのコピーに没頭していたことは、何回も書いた。一方で、耳の肥やしとして、海外のプレーヤーにも関心を向けていた。特に、毎週土曜日の夜に、FEN放送(今のAFN)から流れてきた「ハワイ・コールズ・ショウ」は聴き逃せなかった。「ハワイ・コールズ」全盛の時にそのような番組を聴けたことは貴重な思い出だし、幸運だった。続きを読む
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2009年05月10日

「That Lonely Feeling」 Alvino Rey

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 前回、ポス宮崎さんのアルバムを紹介した所、予想以上の反響で驚いた。

 偶然ではあったけど、ポスさんとお話する機会があり、その時の思い出話を少し披露したことも影響があったのかもしれない。その話の中で、ポスさんご自身でペダル・スチールギター(当時はチェンジャーと呼ぶことが多かったように思う)を製作されたいきさつを書いたことに対して、MATTさんから貴重な情報を頂いた。

 なんでも、ポスさんがペダルに惹かれたのは、アルビノ・レイの演奏を聴いてからだとのことだった。そう云われてみて、確か私のコレクションの中に、一枚あったような記憶が蘇った。

 早速、探してみたら、このアルバムが出てきた。いつ手に入れたのかは定かではないのだが、大学を卒業してから購入したことは間違いない。しかし、あまり印象に残ることがなかったのだろう、以来聴くこともなく今日まで棚の奥に眠っていた。

 YouTubeでA.レイの演奏映像を観る事ができる。ここで聴ける彼の演奏のほとんどが、人の声を表現したものが多いし、身振り手振りを大きくして、ステージ受けを狙ったような演奏に思えて、正直、好きなタイプではない。だが、大変なテクニックを持ったプレーヤーであることは確かだ。

 久しぶりにレコードに針を下ろしてみた。ストリングスに混じってスチールギターの音が聴こえてきた。1曲、2曲と進むうち、明きらかにポスさんがA.レイの影響を受けたことが納得できた。当時は気がつかなかったが、まさにポスさんの演奏を彷彿とさせる。

 特に、下の弦から上の弦まで、サムピックで一気にすくい上げるようにピッキングする(グリッサンドの一種か)やり方など、よくポスさんは用いていた。

 またペダルを踏んで出す和音も、多分、良く研究したのだろう、ポスさんにも同じような響きを聴くことができる。

 全曲、スローなスタンダード・ジャズやハワイアン、ワルツばかりだ。アップテンポのものはない。だから、ちょっと退屈になるかな。それと、スチールギターの演奏部分が少なく、それも物足りない。きっとこんな理由で余り聴くことがなかったのだろう。

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 使用している楽器は、フェンダーの8弦ダブルネックで、共同開発したと書いてある。そういえば、スピーディ・ウエストもフェンダーと共同開発したペダルを使っていたが、一流奏者になると、フェンダーはそのような協力を惜しまなかったということか?

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(画像上でクリックすると、大きな画像とサムネイルが表示されます)


 LP盤。録音年一切不明。音質とモノ録音から推定して1960年前後と推定する。
posted by Boo! at 22:26| 東京 ☀| Comment(6) | ハワイアン音楽・楽器関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月04日

「VACANCE DE TAHITI」 ポス宮崎とコニー・アイランダース

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 かつて、タヒチアン音楽が日本でも流行したことがあった。ハワイアンとは異なり、強力な打楽器リズムを全面に押し出した音楽だった。一般的には、タヒチアン・リズムと呼んでいたが、正確にはタムレ・リズムだった。


 有名な曲では、「トミ・トミ」とか「タムレ」「ヴィニ・ヴィニ」だが、映画のテーマ曲だった「パペーテの夜明け」は大ヒットした。日本のいくつかのバンドでもこれらの曲をレパートリーとして取り入れていた。特に、「トミ・トミ」はポス宮崎の十八番だったと記憶している。

 当時の銀座タクトでのライブでは必ずといっていいほど演奏したものだ。メロディそのものは単調だけど、ポスさんはスチールギターの色々なテクニックを駆使して聴かせてくれた。

 ポスさんはご自分で製作したというペダルスチールギターを愛用していた。日本のハワイアン・ペダルスチールギターのいわば、先駆者でもあった。

 ポスさんがまだお元気だった頃、出張帰りの羽田行き飛行機の中で、偶然にも隣り合わせになった。「タクト」で何度も拝見していたから、見間違えることはない。ステージではいつも面白くなさそうな顔をしているが、この時も気難しそうな顔をして座っていた。

 思い切って話しかけてみた。「私も大学時代にハワイアンをやってました。ポスさんのステージにも良く通いました」と言うと、ニコニコしながら応じてくれた。いろいろ興味ある話が聞けたが、楽器の話になると饒舌になり、面白かった。

 向こうの人の弾くペダルスチールギターの虜になり、どうしても自分でもペダルを弾きたかった。しかし当時の日本ではまだペダルはなく、アメリカから取り寄せるしかなかった。しかし、大変高価だったので、手が出なかった。そこで、見よう見まねで作り始めたらしい。器用な方だ。

 ポスさんのペダルを多用した演奏曲では、「Stormy Weather」が印象に残っている。恐らく、「トミ・トミ」と並んで、十八番だったように思う。私は特にポスさんのファンというわけではなかったが、この演奏は大好きで、タクトに行くと必ずリクエストした。

 日本で泥臭いタヒチアンを売りにしていたバンドがあった。山口銀次さんのグループだ。弟の軍一さんと組んでいた「ルアナハワイアンズ」から抜けて、国内唯一のタヒチアンバンド「ルアナタヒチアンズ」を結成した。

 ステージ上に沢山の打楽器やホラ貝を並べ「ドンガラ・ドンガラ・・・」とやかましく叩いた(笑)。こういう演奏は、やる方は面白いのかもしれないし、それをバックに踊るダンサーも気持ちよいのかもしれない。しかし、聴く方は正直、飽きてしまう。

 バッキーさんやオッパチさんが全盛で、他にもポスさん、大塚竜男といった大物がいた。沢山のバンドがひしめき合っていた時代だったから、他のバンドには無い特色を出そうと、タヒチアンに目をつけたのだろうと想像する。

 この人たちも全員いなくなってしまった。時代が変わったことを痛感させられる。


 このアルバムはポスさんがタヒチアンばかりを集めて演奏したものだ。現在となっては、まず手に入らないアルバムだろう。録音は多分、1962-1963年と推定する。

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 LP盤。ポス宮崎とコニー・アインランダース


(注): 画像の表示が変わりました。画像上でクリックすると、大きな画像とサムネイルが表示されます。ブログ運営会社のサービス変更によるものです。
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2009年03月03日

「Master of the Hawaiian Guitar Vol.2」 Sol Hoopii

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 ジャズのアルバムならまだいくらでも紹介できそうだが、ハワイアンのアルバムとなると、そろそろ在庫ゼロになりそうだ(笑)。整理下手だから、まだどこかに隠れているかもしれない。一度、探しまくってみよう。それでも、あと何回記事にできるやら・・・?

 前々回だったか、S.フーピーのアルバムを紹介した。今回も同じタイトルだが、これはその第二弾になる。第一弾と同様、78回転SP盤の音源からデジタル処理したものだ。曲によっては、かなりノイズが目立つが、それでもよくこれだけの音に復元したものだ。

 彼は1902年生まれということだが、なんと21番目の子供だという。本当かしら? 同じ母親からとはおもえないから、父親は何人もの妻を抱えていたのか? そうだとしたら、随分、羨ましい話ではないか・・・おいおい(笑)。

 1925年から本格的なプロ活動に入るが、彼の全盛期の演奏は1925年から1938年の間といわれている。というのは、1938年から突然宗教音楽家に転向してしまうからだ。これは妻の影響によるものらしい。

 その全盛期に録音された演奏がこのアルバムに収録されている。

 当初はアコースティック・ハワイアン・ギターを使用していたが、1935年からエレキのラップ・スチールギターに切り替えた。

 聴けば聴くほど、彼の凄さが伝わってくる。ハーモニー・センス、リズム感、テクニックは勿論、ジャズ的アプローチによるアドリブ・プレイの展開は見事としか言いようがない。これが70年も前の演奏だということを考慮すると驚異的でさえある。


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 およそスチールギターで考えられる奏法全てを駆使しての表現力は脱帽するしかない。フレーズのスピード感も飛びぬけている。

 私の好きなJ.アーシーやJ.バードも、彼の演奏の前には霞んでしまうほどだ。アルバム・タイトルの「Master of the Hawaiian Guitar」と呼ばれるのもうなづける。

 私には到底無理だが、彼の演奏を完璧にコピーできたら、もう怖いものなしになるのではないか。才能ある若い方、頑張って挑戦してみませんかね? それだけの価値があると思う。
posted by Boo! at 21:18| 東京 🌁| Comment(8) | ハワイアン音楽・楽器関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月13日

「BEST OF HAWAIIAN 101」

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 ハワイアン・ナンバー101曲を収録したCD4枚セットの大オムニバス盤だ。価格も廉価CDだけあって、2000円ほどで手に入れた。

 この手のアルバムには珍しいと思うが、多くの曲でスチールギターが聴けること、大半がインストルメンタルで構成されていることだ。勿論、ボーカルも入っているが、少ない。

 演奏しているグループ名は全部といっていいくらい、思い当たらぬ名前ばかりだ。ビリー・ヴォーン楽団と歌手のドン・ホーくらいしか知らない。廉価CDということもあってか、解説書が入っていないので、手がかりにもならない。 

 過去に発売されたアルバムから寄せ集めて収録したのだろうが、その出所も記されていない。恐らく、1960年代後半から1970年代にかけて録音されたものと推定する。

 音を聴くと、廉価盤にしてはなかなか充実した内容だ。各スチールギター・プレーヤーの演奏を聴き比べることができ、個性の違いを楽しめる。聞いた事もないグループばかりだが、レベルの高い演奏が多い。といっても、中には「???」と首を傾げてしまうような演奏もあるし、上手いのか下手なのか、よく分らないボーカルも入っている。一言でいえば、「玉石混交アルバム」といえるかな。

 唄では、やはり、ドン・ホーが素晴らしい。味わいのある声は魅力的だ。聴いていて「おや?」と思った。曲「Hanalei Moon」のバックで弾いているスチールギターの音に聴き入ってしまった。音色、和音の使い方、フレージングから判断して、99%以上、ジェリー・バードと確信した。しかし、D.ホーとJ.バードが共演したという事実があるのかどうかは、私にはわからない。このあたりは、「MATTさん」が詳しいかも・・・。

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 それから「カイマナヒラ」で演奏しているスチールギターも気になった。どこかで聴いたことのある弾き方だなあ、と思ったが、それもそのはず、J.バードの演奏をそのままパクっているのだ。音色が全然ちがうし、バードみたいに滑らかな奏法ではないから、別人だ。たまたま、バードの演奏も所持しているので、すぐ分ったのだ。アマチュアならいざ知らず、プロが他プロの演奏を丸コピーなんかしていいのかなあ(笑)。アドリブ部分など、全く同じなのには笑ってしまう。

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 101曲も入ったテンコ盛りCDだが、軽く聴きながすには最適なアルバムだ。
posted by Boo! at 22:15| 東京 ☁| Comment(12) | ハワイアン音楽・楽器関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする