2009年01月20日

「Let's Hula」 三橋信夫とマウイ・セレナーダース

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 かつてハワイアン華やかなりし時代の日本には優れたスチールギター・プレーヤーが数多く存在した。バッキーさん、オッパチさんを始めとして、ポス宮崎、大塚竜男、和田弘、寺部頼幸さん等々、挙げれば枚挙にいとまがない。

 それぞれのプレーヤーには熱心なファンがついており、お目当てのプレーヤーが出演する場所や日時を確かめては、押しかけたものだった。特に銀座「タクト」はハワイアン・バンドのメッカであり、それこそ、有名・無名バンドが入れ替わり立ち代りステージに立った。言ってみれば、バンド同士、腕を競い合う道場のような雰囲気すらあった。

 私もバッキー大ファンだったから、毎月、2,3回は通った。大学生の分際でよくもそんなに通えたな、と思われるかもしれない。当時の「タクト」の入場料金は学生でも無理なく払える程度の適正・良心的なものだったのだ。

 授業をサボって、平日の昼間に出演する無名・不人気バンドのステージから席を陣取って、夜の部まで粘ることもしばしばだった。それでも追加料金は取られなかった記憶がある。良い時代だった。

 それが今はどうだろう。あちこちにハワイアンを聴かせるライブの店はあるが、いづれも高い料金を取る店ばかりだ。とても、学生が気楽にいけるような料金ではない。少々高くても、それに見合った素晴らしい演奏を聴かせてくれるならともかく、アマチュアに毛が生えた程度の演奏では高い料金が泣くというものだ(怒!)。

 ハワイアン人気が急速にしぼんで、あれほど沢山存在したハワイアンバンドも雲散霧消してしまった。その為、バッキーさん、オッパチさん以降、素晴らしいスチールギター奏者はいなくなってしまったようにも思うが、実はそんなことはなくて、地下に潜行して地道に努力を続けていたプレーヤーが何人かいたのだ。勿論、ハワイアンバンドで食えるわけもないから、正業を持ちながらハワイアンやスチールギターの火をともし続けていたのだ。このような人たちは、一種、求道者みたいな所があるから、音楽・演奏に対して大変シビアであり、妥協を許さない。純粋なのだ。

 そのような中から代表的な人を挙げると、今回紹介するアルバムで演奏している三橋信夫だ。恐らく、ハワイアン・スチールギター奏者としては、現在の日本ではトップに位置するだろう。というか、他の追随を許さない実力者だ。続きを読む
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2009年01月05日

「Master of the Hawaiian Guitar」 Sol Hoopii

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 ハワイアン・スチールギター演奏を志す者であれば、S.フーピーの名前は当然知っているはずだ。ただ、日本のバッキーさんやオッパチさんの演奏のみを追いかける方だと、名前くらいは記憶にあっても、実際の演奏は聴いた事がない方も珍しくないかもしれない。

 戦前に大活躍したプレーヤーであり、彼の影響を受けたスチール奏者は相当にいるはずだ。

 私の独断だが、バッキーさんやオッパチさんも、恐らくフーピーの演奏から感化を受けていると思っている。また、私の最も好きなJ.アーシーの初期の演奏にもフーピーの影響を感じることができる。

 現在、ハワイで若手NO.1といわれているジェフ・アウ・ホイも、フーピーから相当に吸収したようなことを、かれのブログに書いてあった。それほど大変なプレーヤーだったのだ。

 このアルバムは彼の全盛期ともいえる、1926年から1930年の間に録音したものを集めたもので、貴重中の貴重盤だ。

 今も聴きながら書いているのだが、本当に大変な人だ。有り余るテクニックと素晴らしいリズム感で弾く演奏には、他の追従を許さぬものがある。80年も前にこれだけの演奏をするとは、恐れ入る。勿論、現在の感覚からすれば、古いタイプではあるが、それは致し方のないところだ。

 また、当時からかなりジャズ志向が強かったことが伺える。三連リズム、シンコペーション、ブルー・ノート的な音使いを取り入れている。時代を考えると、実に新しい感覚を持っていたようだ。

 演奏している曲も、ハワイアンだけでなく、ジャズ・ブルースなども取り入れている。

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 チューニングは、解説によれば二つのチューングで弾いているようだ。AメジャーとC♯mとなっている。

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 だがこれを見ると、気がついた方もいるかもしれないが、明らかにおかしい。Aメジャーの方は問題ないが、問題はC♯mの方だ。

 どこからどう検討しても、C♯mにはならない。5番線のDがありえないからだ。ここをC♯に下げれば分る。しかし、6番線がBとなっているから、正確にはC♯m7としなければならないだろう。

 では単純に記載ミスだったのだろうか? もし記載されている音列であるとしたら、どう表記するべきか? 2番線のC♯音以外は、明らかにE7チューニングだ。E7にC♯音を加えるということは、6度の音を加えるということだ。だが、7th系には6度音は存在しないから、13度のC♯音、つまりテンション音の13度として、E13チューニングとすることが正解だと考える。

 アルバム紹介なのに理屈っぽいことを書いてしまいました。
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2008年12月08日

「HULA」 THE WAIKIKI HULA BOYS

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 このアルバムは既に紹介したものとばかり思っていた。念のため、確認した所、末紹介だった。


 タイトルは「HULA」だが、特にフラ・ソングばかりを集めたというわけではない。トラディショナルなもの、スタンダード・ハワイアン、チャントを織り交ぜて構成されている。

 また、「THE WAIKIKI HULA BOYS」という演奏グループになっているが、実際に存在したバンドではなく、この録音のために集められたメンバーにつけられた名前らしい。いわば、覆面バンドみたいなものだ。

 だが、この集められたメンバー達が誠に凄いのだ。当時、超一流ハワイアン・ミュージシャンといわれたプレーヤーばかりを揃えた。

 名前を挙げると、ハリー・ベティ(リーダー/Uk)、サム・カアプニ(Gt),プア・アルメイダ(Gt)、ダニー・スチュアート(Stg)、アンディ・アイオナ(Uk)、サム・コキ(B)、それにフルートで参加しているバド・スミス、以上7人からなる。

 50代以下の若い(?)方は余りご存知ないだろうが、本当に大物ばかりなのだ。それもほとんどがマルチ・プレーヤーというツワモノだ。

 例えば、P.アルメイダはボーカリストとして有名だが、ギター、ウクレレ、ベース、スチールギターとなんでもこなす。D.スチュアートはスチールギター奏者として評価が高いが、やはり、ギターやウクレレも素晴らしい。元々はギタリストだった。A.アイオナもスチールギターで活躍していたのだが、指の事故でウクレレに変えた。S.コキは以前、彼のアルバムを紹介したことがあった。素晴らしいスチールギターを弾くが、ここではベースに専念している。このように、多才なプレーヤーばかりだ。

 また作曲家としても素晴らしい人がいる。アンディはかの有名な「How d'ya do」とか「Sand」「South Sea Island Magic」といった作品があるし、S.コキも「Nani Waimea」「Paradise Isle.」と、よくご存知の名曲を残した。いづれの曲も私の大のお気に入りで、全て、レパートリーになっている。また収録されている「Makalapua」はD.スチュアートの作品だ。

 これだけのプレーヤー達だが、このアルバムでは、各自、割り当てられた楽器に徹している。

 注目のスチールギターはスチュアートが担当している。彼は、ビブラートのかけ方に個性がある。郷愁を誘うような、良き時代を思い出させるような、素朴でなんとも云えない味わいのある演奏だ。特別なテクニックがあるとは思えないが、表現力が素晴らしい。

 今となっては、貴重ともいえるプレーヤー達の演奏だ。

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 1954年に出たLP盤をCD化して再発売したものだ。
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2008年11月19日

「HAWAII'S GREATEST HITS 1 & 2」

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 このアルバムは、以前、ハワイアン愛好家(特にスチールギターのファン)である知人から頂戴したものだ。人望の厚い私には、ひきも切らず、次から次に色々なものが贈られる・・・うそ付け!

 なんでも、ハワイに遊びに行った時に購入したとかで、日本では発売されていないようだ。しかし、ネットで購入することは可能かも。

 著名なプレーヤーを集めて制作されたアルバムで、スチールギターのB.アイザックスやP.アルメイダを中心にウクレレのOHTAさん等が参加している。ボーカルは一切入っていなくて、全曲、インストルメンタルだ。プアでさえ唄っておらず、スチール演奏に徹している。

 2枚シリーズで出されたが、メンバーは2枚とも同じ編成だ。一般のハワイアンファンを対象にした演奏内容で、どの曲も超スタンダードなハワイアン名曲ばかりだ。アレンジも、聴きやすくて親しみやすく、飽きさせない工夫がされている。

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 コアなスチールギター・ファンには少々物足りない面もあるが、しかしアレンジには参考にしたい点がいくつもある。

 イントロ、バッキング、エンディング等、すでにバンドを組んでいる方なら、色々とヒントになるにちがいない。アマチュアにとっては、イントロやエンディングをどうするか、結構迷うからだ。

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 このアルバムで印象に残るのは、やはり、アイザックスやアルメイダのスチール演奏だ。アイザックスの独特ともいえる和音奏法は豪快だし、アルメイダの伸びやかなソロも聴き所だ。アルメイダはボーカリストとしての方が有名だが、スチールの演奏も一流の腕前だ。

 オータさんのウクレレ・ソロも入っている。音は大変クリアで、美しく響かせる。しかし残念ながら、私自身はファンでもないので、今一つ、魅力を感じない。特に、アドリブには不満を覚える。

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 しかし全体を通して聴けば、上質なハワイアンCDといえよう。伴奏陣の質の高さがこのアルバムの質を高めていると感じる。
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2008年10月23日

「HISTORY OF HAWAIIAN STEEL GUITAR」

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 このアルバムは、1920年代から1950年代にかけて活躍した当時のトップ・プレーヤーの演奏を集めたもので、大変、貴重な音源だ。

 以前、「LEGENDS OF THE HAWAIIAN STEEL GUITAR」というアルバムを紹介したことがあった。こちらは、古い音源から比較的最近の演奏までを、ごちゃ混ぜにして収録していたが、今回の作品は、しっかり時代を追いながら収録されている。価値としたら、断然、こちらに軍配が上がる。

 知っているプレーヤーもいれば、このアルバムで初めて知ったプレーヤーもいる。有名な人では、やはり、ジュールス・アー・シーとソル・フーピーか。この二人以外に、8人ものプレーヤーによる演奏が収録されているが、不勉強な私は全く知らなかった。

 音源が古いし、時代を感じさせる演奏が多いが、正直、全員名人芸のような演奏するのには驚いた。昔のプレーヤーは異常に指の関節が柔らかかったのではないかと思うくらい、細かい動きを難なくこなしている。まるで、楽器を肉体の一部みたいに操っている。

 アーシーの上手さはさすがだが、ほかに印象に残るプレーヤーとしては、MIKE HANAPIのハーモニックス奏法の見事さ、WALTER WAILEHUAのアーシーかと間違いそうになるピッキングが素晴らしい。

 私の好きなアーシーの演奏が最も多く収録されているのが嬉しい(5曲)。特に「HULA BLUES」でのピッキングの素晴らしさには唸ってしまう。アップテンポで演奏しているが、全く速さを感じさせず、むしろゆったりと聴こえるのは、いかに、間の取りかたに余裕があるかの証拠だろう。音はコピーできたとしても、このように演奏することは至難の業にちがいない。また、「HAWAI CALLS」のアルバムで聴ける名演奏、「SAND」も聴くことができるが、大分、趣が異なる。でも悪くはない。ただ、この当時はコード進行に迷いがあるのか、気になる箇所が1,2ある。それが、HAWAI CALLSのアルバムではすっきり解消されているし、演奏そのものも洗練されている。こういった変化を聴き取るのも面白い。

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 CD盤。
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2008年10月05日

「SURFRIDER」 Pua Almeida & His Polynesians

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 以前、遠い昔にハワイに寄った時、名門「モアナ・ホテル」でプア・アルメイダの生演奏に接することが出来た思い出を書いたことがあった。

 当時既にハワイでは、ハワイアン音楽の人気凋落著しく、客は私の他に、数人ほどの寂しいものだった。日本人は私だけだった。現在と違って、そう簡単に海外に行ける時代ではなかったのだ。

 お陰で、かえって私の姿が目立つ(?)ことになり、プアからも関心を寄せられ、日本から来たことを伝えると、「おー、ジャパン!」と驚いていた。他の客たちはプアのステージには関心がなく、おしゃべりに夢中。どうやら、本土からきた年寄りグループだった。

 私一人がプアのステージを独占したようなもので、一番前の席に陣取り、一音も聴き漏らすまいと真剣に耳を傾けた。そんな態度がプアに好印象を持たれたのだろう。ブレイク・タイムには彼の方から近づいてきて、いろいろと質問してきた。大学生時代にはハワイアン・バンドをやっていたと云うと、「何かリクエストしろ」と言ってくれたので、彼の持歌を何曲か希望すると大変喜び、次のステージで演奏してくれた。

 その時の曲が、今回紹介するアルバムにも入っている「Waikiki is good enough for me」であり、「My little Chickadee」だった。特に「Chickadee」は大好きで、彼の唄と演奏が一番気に入っていたから、大変、感激した。

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 ただ、唯一、残念だったことは、彼のスチールギター演奏が聴けなかったことだった。当時、ハワイではもうすっかりスチールギターは聴けない状況になっていたのだ。それからしばらくして、日本でも急速にハワイアンやスチールギターの人気が衰え、見る影もなくなってしまったことは、皆さんもご存知の通りだ。

 このアルバムは彼のベスト盤ではないかと思う。歌も演奏も油が乗っており、素晴らしい。特にスチールの演奏は彼のジャズ志向がふんだんに窺え、スピード感のあるアドリブは見事だ。当時の私の耳では余りにも難しく聴こえ、「どうして、スチールギターでこのようなアドリブが出来るのか?」と、驚嘆したものだ。今は、ごく自然に受け入れることができる。

 現在、この貴重なアルバムが手に入るのかどうかわからないが、ハワイアン、スチールギターファンであれば、必聴の一枚だろう。

 LP盤。録音年不明(1960年代でしょう)。
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2008年09月11日

「HAWAIIAN HOLIDAY」 Werner Muller Orch.

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 純粋なハワイアン音楽を聴きたい方には物足りないと感じるか、スチールギター演奏が少ないからつまらないと思うか、いや、これはこれで、ハワイアン音楽を異なった角度から聴かせてくれるから、かえって新鮮だと取るか、色々意見が分かれるかも知れない。

 私はこのようにアレンジされたハワイアンも悪くはないと思っている。アレンジの妙というのだろうか、純粋なハワイアン・ミュージシャンにはまず思いつかないアンサンブルだ。これをこのまま真似して、ハワイアン・バンドで演奏しても、恐らくなんの魅力も出ないだろう。それよりも、美味しいところだけを頂戴して、うまくバンドに応用すると洒落た音になるかもしれない。

 ウエルナ・ミューラーの名前は、ある年代以上の方ならお馴染みではないだろうか? 生粋のドイツ人指揮者だ。昔、カテリーナ・バレンテという女性歌手が「情熱の花」とか「チャオ・チャオ・バンビーナ」といった大ヒット曲を出したことがあった。この時にコンビを組んだのがW.ミューラーだった。

 また、リカルド・サントス楽団という名前にご記憶がないだろうか? コンチネンタル・タンゴを取り上げて大きなヒットを飛ばした。「真珠とりのタンゴ」は私も好きだった。

 実は、ミューラーとサントスは同一人物なのだ。R.サントス楽団はいわば覆面バンドでそのリーダーがミューラーだった。これは、レコード会社の戦略によるもので、大成功を収めた。このサントス時代に、タンゴのほかに日本のメロディーを取り上げて、多くの日本人ファンを獲得した。華麗な管弦サウンドは今聴いても魅力的だ。

 やがて、別のレコード会社に移籍したのを機に、本名であるミューラーを名乗るようになった。

 このハワイアン作品はミューラー時代に制作したものだ。ブラスと弦楽器を上手く織り交ぜながらのサウンドは実にゴージャス。スチールギターも所々に効果的に入っている。特に、「My little grass shack・・」では、スチールギターが大活躍している。誰が弾いているのかは全く分らないが、見事なものだ。「Sweet Leilani」も美しい。この曲はハワイアン音楽唯一のアカデミー音楽賞を取ったらしい。

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 それにしても、このような演奏を聴くと、つくづく音楽はアレンジ次第だなと痛感する。

 LP盤。1963年発売。
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2008年08月31日

大谷庄次さんのこと

 大谷庄次さんの名前に思い当たる方は相当に古い方だ(笑)。と言うことは、私も古い部類に入るのか?・・・(悲)。

 大分以前に、山口銀次さんとルアナ・タヒチアンズのことを取り上げたことがあった。一時期、頻繁に出入りしたことがあって、銀次さんを始め、メンバーの方々とも大変親しくなった。

 その頃の思い出話を書いたところ、思いもかけぬ方からコメントをいただいた。ルアナでスチールギターを担当していた岩田秀夫さんの息子さんから、「父のことを是非お聞きしたい」というものだった。

 ブログにもこんな巡り合わせがあるのかと、驚き、感激もした。遠い記憶を辿りながら、思い出せる限りの事を記事として掲載した。その後、息子さんからも、岩田さんの思い出を綴ったコメントが寄せられ、懐かしく心がジーンとした。

 その岩田さんと同時期に、ルアナのメンバーとして活躍していたのが、大谷庄次さんだった。サイドギターとして、重鎮的な存在だった。私の記憶に間違いがなければ、愛用のギターは確か、「Gibson Super400」だった。これは、アコースティック・リズムギターとして最高峰のもので、当時でも40万だか50万円で取引されていた。現在だったら、一体、幾らになるのだろう。何百万円だろう!

 大変地味な方で、寡黙だった。岩田さんも無口だったな。でも、時々、ポロッと口に出すジョークがおかしかった。真面目そのもので、どうしてこの人がバンドマンなのかと、不思議なくらいだった。

 普通のギターよりも一回り大きいボディのSuper400を豪快なストロークで刻むプレイは堅実そのものだった。日比谷公会堂のような広い会場の客席の一番後ろまで、シャリーンシャリーンとギターを刻む音がよく聴こえた。

 一週間ほど前、その頃よく一緒に出入りしていた仲間の一人から電話が掛かってきた。年賀状のやり取りしかしていなかったから、「随分珍しいこともあるな・・」と嬉しかった。余りにも懐かしかったので、お互いの近況話しだけで、えらい盛り上がった。やがて、彼、声の調子を落とし、「大谷庄次さんが亡くなったよ」とポツリ。

 驚いて、「いつ?」と訊くと、「一昨日だったらしい」と教えてくれた。

 大谷さんは若いときから老けていた印象があるが(失礼!)、実は、そんな年ではなく、多分、70代半ばではないかと思う。まだまだ、早すぎる死だ。葬儀に参列することも考えたが、40年程前のほんの短い期間のお付き合いだったその思い出だけを心の奥に封印しておきたいので、取りやめた。

 ご冥福をお祈りいたします。
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2008年08月28日

「Enchantment from Hawaii」Hal Aloma

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 日本語タイトルは「美わしのハワイ」となっている。

 かつて日本でも、スチールギター愛好家に人気があったハル・アロマの作品だ。

 彼は、ハワイでというよりも、アメリカ本土において絶大なる人気と実力を誇っていた。アルバムも相当数出している。

 実は、私は余り好きではなかった。ちょっとクセのあるビブラートが耳についてしようがなかったからだ。好き嫌いのことだから、こればかりは致し方ない。これ以上素晴らしいプレーヤーはいないと思っても、一方では嫌いだという人だって必ず存在する。バッキーさん、オッパチさんの評価だって、真っ二つに分かれるくらいだ。

 学生時代、私の周りにはハル・アロマのファンが結構多かった。しかし、私は「バッキーさん命」だったから、「フン!」てなもんだった(笑)。ビブラートもそうだが、アメリカ人のクセに、なんとなく、日本人好みの弾き方をすることにも、抵抗があった。

 しかし、上手いことは確かだ。これは認めざるを得ない。音楽的素養も相当に高いことが伺える。

 今回、紹介するに当たって、何十年ぶりかで聴いてみた。遠い昔の印象のまま書く事はまずいだろうと考えてのことだ。

 A面、B面共、全曲聴いた。感想は・・・。

 「あれ、意外に良いじゃん!」だった。ビブラートの印象は変わらないが、自己主張の強い(アクが強い?)演奏にはどことなく魅力を感じた。彼独自の音を持っている。

 更に感心したのが、伴奏陣だ。これは文句なく素晴らしい。伝統的なハワイアン・バンド構成ではなく、バイブ(マリンバも)、フルート、ギター、ウクレレ、ベース、ドラムス、それにスチールギターのようだ。

 解説には、彼のグループ「Hawaiian Islanders」のメンバーで録音したのだろうと推測しているが、私はそうは思わない。恐らく、スタジオ・ミュージシャンによるものだと推測する。それほど、各人の技量が高く、隙がないからだ。もし、解説通り、グループ・メンバーだとしたら、相当に水準の高いメンバーだし、脱帽する。

 貴重な情報ですが、H.アロマの叔父はかの有名な「チャールズ・E・キング」です。知っていましたか? 「ケカリネイアウ」とか「プアカーネーション」「レイナニ」の作曲者ですね。

 古いアナログLPですから、現在でも入手可能なのかどうか・・分りません。アレンジが大変参考になると思います。


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 LP盤。録音年不明(多分、1960年代でしょう)。
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2008年08月08日

「HAWAIIAN GUITAR HOT SHOTS」

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 大学を卒業してからというもの、ハワイアンやスチールギターとはすっかり無縁となり、聴く音楽はもっぱらジャズばかりとなってしまった。レコード店に入っても、ジャズアルバムだけをよく漁った。

 20年近く前だったろうか、たまたま入ったお店でこのアルバムを手に入れた。当時すでにアナログ・レコードは市場からすっかり駆逐されていて、レコード店で見かけることはほとんどなかったのだが、ひさしぶりにまとまった数のLPレコードが目に入った。しかも、「アナログレコード、最後の入荷」「再入手困難!」みたいなキャッチフレーズが書かれた紙が壁に貼ってあった。

 何となくワクワクして、一枚、一枚めくった。全て、輸入盤だった。もしかすると、掘り出し物のジャズアルバムがあるかもと、期待しながらめくったのだが、残念ながらほとんどロック・アルバムばかり。

 それでも辛抱強くめくっていると、「HAWAIIAN GUITAR」という文字の入ったジャケットに目が止まった。「えっ、スチールギター?」、一瞬、懐かしさがこみ上げてきた。

 卒業以来、スチールギターの「ス」もなかったし、もう二度と聴くこともあるまいと思っていた。今更、手に入れても果たして聴くかどうか・・・疑問だった。

 ジャケットの裏を読むと、知らない奏者ばかり。辛うじて、S.フーピーとR.スメックの名前だけ知っていた。録音した時期も恐らく戦前の1930,40年代という古さ。躊躇したが、これは資料的に価値があるかもしれないと考え、買うことにした。

 お恥ずかしいが、その時の懸念通り、一度も聴く事なくレコード棚にしまい込んでしまった。最近まで、あることすら忘れていた(笑)。しかし、今回、ハワイアン・アルバムを紹介するにあたり、何かないかと、探していたらこれが出てきたのだ。

 紹介する手前、やはり、音を聴かねば書く事ができない。手にしてから初めて針を落とした。ジャケットを密封しているビニールのラップも未開封だった。

 いま改めてジャケットを眺めると、中々、いいデザインだ。CDではこういう良さは伝わってこない。

 音は相当に古い。戦前だから(記されていないので、推定)当然だ。でも、スチールギター演奏の歴史を知る上では、やはり、貴重な音源といえる。時代が時代だから、アンプは勿論使っておらず、すべて、生楽器だ。ドブロかリゾネーター・ギターを使用している。

 奏法はどのプレーヤーもよく似た弾き方だ。この当時はこのようなスタイルが一般的だったのだろうか? しかし、どのプレーヤーも大変上手い。それも、名人芸ともいえるテクニックだ。中でも、S.フーピーの上手さは群を抜いている。R.スメックもバカテクを持っているが、あまりにもサーカス的な弾き方で、好きになれない。スチールギターの特徴をデフォルメしたような奏法だ。この人、ウクレレでも曲芸的な弾き方をするから、聴衆の度肝を抜いてやろうという気持ちが強いのかもしれない。

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 CD盤として再発売されたのかどうかは分りません。もし現在でも手に入るのであれば、コレクションの一枚に加えても面白いでしょう。 
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2008年07月19日

「The Best of Hawaiian」

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 最近では、ハワイアンのベストものというと、駅構内やディスカウント・ストアなどで売られている、いわゆる廉価盤CDが多い。そもそも、ハワイアンCD自体、普通のCDショップにはほとんど置かれていないこともある・・・淋しい!

 価格が安いことは結構なのだが、このような安物CDは、音質が悪かったり、低レベルの演奏が混じっていたりと、満足できるものは少ない。

 だが今回紹介するアルバムは、そういう廉価CDとは一線を画す、まっとうな内容のハワイアン・オムニバス盤だ。

 ソニ−・レーベルから出されただけあって、大物ミュージシャンによる演奏や唄が集められている。全曲ボーカル入りだが、その中にはマーティー・ロビンスやアンディ・ウィリアムスといったハワイアン以外の歌手も入っている。

 M.ロビンスというと、かつてはウエスタンの世界で大活躍した人だ。数々のヒット曲も出している。私が中学生の頃に大ヒットした「エル・パソ」が特に強く記憶に残っている。しかし、彼はハワイアンにも関心があったようで、何枚かのアルバムを録音している。特にスチールギターのジェリー・バードと多く共演しており、「YouTube」でも彼らの映像が流れているから、ご覧になった方も多いに違いない。

 このアルバムでもロビンスはバードのバックで歌っている。しかし、ハワイアンというよりもウエスタンを聴いているような錯覚に陥るのは仕方ないか・・・(笑)。

 珍しい所では、昔、私も大好きだった「I'll Remember You」を、作者でもあるクイ・リーが歌っていることだ。そういえば、曲名は同じだがメロの違う同名異曲があったような気がするなあ・・・。

 ハル・アロマというスチールギター奏者がいたが、このアルバムで何曲か聴くことができる。変り種としては、スチールギターのみならず、彼の唄声が聴けるのが珍しい。正直言うと、私は彼の奏法は余り好みではない。好みではないが、彼の腕前は一流だ。相当に達者だ。ソル・フーピーの影響を感じる。なによりもリズム感に優れており、音にもスピード感がある。そのためだろうか、アップテンポの曲を得意としているようだ。

 意外にも良いなと思ったのは、A・ウィリアムスの唄だ。どの曲も実に美しく歌っており、ハワイアン・メロディの良さを充分に引き出している。さすがにポップスの世界的歌手だ。ハワイアン歌手では出せない違った魅力だ。

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 スチールギター演奏を中心に聴きたい方には物足りないかもしれないが、アレンジ、唄のバックなど、参考になる点が多いし、中々、良い一枚だと思う。

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2008年07月05日

「OUR HAWAII」 THE MARY KAYE TRIO

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 ハワイアンの名曲をモダンなコーラスで聴かせてくれたグループといえば、やはり、「ジ・インビテーションズ」が真っ先に浮かぶ。

 学生時代に初めて彼らのコーラスを耳にした時は、本当にぶったまげたものだ。当時は、バッキーさんを筆頭に、日本人プレーヤーによる演奏や唄ばかり聴いていたから、新鮮そのもの。こんなハーモニーがあるのかと驚異だった。

 本場ハワイアンを聴くのは、せいぜい、「ハワイ・コールズ」だったが、彼らはむしろ伝統的な演奏・コーラスに徹していたから、上手いとは思っても、「ジ・インビテーションズ」のようなインパクトはなかった。

 今となっては笑い話だが、ある時、自宅で大きな音で彼らのレコードを聴いていた。人が気持ちよくそのサウンドに浸っていたのに、いきなり、お袋が入ってきて、「なんだ、レコードだったのか!」「あまりにも音痴だから、お前が唄っているのかと思った」「近所迷惑だから注意しようと・・」とほざいたのだ。なんと失礼なお袋だろう(笑)。私が音痴なのは許すとしてもだ、彼らまで音痴にしてしまった(爆)。

 まあ、無理もないかもしれない。大正生まれの母には、このような不協和音はありえなかっただろうから。

 「ジ・インビテーションズ」以前にも、ハワイアンをモダン・コーラスで唄ったグループはいた。しかし、いづれも本土のグループであり、ジャズの世界で活躍するグループだった。たとえば、キング・シスターズでありアンドリュース・シスターズなどだ。あっ、思い出した、K.シスターズの「SAND」は格好よかったなあ!

 ハワイアンを中心に唄うモダン・コーラス・グループは多分、「ジ・インビテーションズ」が最初ではなかったか? 彼らの後に続いたグループが、「ザ・サーファーズ」「ジ・アリース」であり、今回、紹介する「メリー・ケイ・トリオ」だ。

 姉であるメリー・ケイと弟のノーマン、そしてトリオを結成する時にメンバーになったフランク・ロスの3人からなる。メリーの声が大変ハスキーで、ちょっとクリス・コナー、いや、アニタ・オデイの方が近いか・・・を思い起こさせる。超モダンとはいえないが、当時としては斬新だったろう。スロー・ナンバーよりもアップテンポのほうが、このグループには合っているような印象を受ける。

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 スチールギター演奏は全く入っていないので、それを期待する向きには薦められません。


 CD盤。1962年録音(推定)。
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2008年06月22日

「Hawaiian Touch」 Barney Isaacs & George Kuo

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 再びB.アイザックスのアルバムを紹介する。

 比較的新しい録音で、1995年頃に(推定)吹き込まれたようだ。彼が70か71歳の年齢だ。

 このアルバムは全曲、アコースティック楽器による演奏に徹している。エレクトリック・スチールギターは使用していない。伴奏もスラックキー・ギターのみによるデュエット演奏になっている。

 ジャケット写真を見ると、リゾネーター・ギターを使ったようだ。スチールギターを弾かれる方は勿論ご存知かと思うが、初めて耳にする方に簡単に説明すると、アメリカの「ナショナル」というメーカーによって戦前に開発されたものだ。アルミニウム製の共鳴板をブリッジの下に取り付けて、音量を大きく出せるようにしている。ボディは普通のギターのようなウッド・ボディと、金属製ボディの2種類がある。ブルーグラス系とブルース系で使い方が分かれるようだ。よく似た楽器で、ドブロがある。こちらは、「ドブロ・ギター」というメーカーによって、やはり戦前に作られたもので、いつの間にか、ドブロは楽器名になってしまった。

 ライナー・ノーツには、アイザックスの経歴が詳しく書かれている。少し要約して紹介します。

 1924年にハワイで生まれる。音楽一家で、父親は作曲家であり、バンドリーダーだった。小学生の時に、スチールギターの基礎を父親から教わった。3人兄弟で、彼が長男だったが、弟二人はギターとベースに進んだ。兄弟でずっと練習を続けたが、同じ世代には、J.アーシーやP.アルメイダがいた。特に、アーシーからは一番影響を受けたらしい。

 「彼はまさに、歌うように弾くことができた。いろんなスタイルを持っていたし、いろんなチューニングを知っていた・・・」

 確かに、アイザックスの演奏には、アーシーの影響を感じることがある。しかし、そこから脱却して自分の音を作り上げたのだから、やはり、一流プレーヤーといわれる所以だろう。

 共演しているG.クオはスラックキー・ギターの第一人者だが、爪弾きによるデリケートなタッチ、音色の美しさは魅力的だ。スラックキー・ギターについては、全くといっていいほど知識がないのでこれ以上は触れない。

 収録されている曲は古いフラやハワイアンの名曲ばかりだ。メドレーが多いので、実質25曲だ。

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 前回書いた記事で、ピックの弦への当て方について触れた。このジャケット写真が参考になりそうなので、拡大してご覧にいれます。

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 サムピックが弦と直角に当てられていることが分ります。
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2008年06月07日

「HULA HULA GIRL」 Alfred Apaka & Haunani Kahalewai

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 Alfred Apaka & Haunani Kahalewaiとなっているが、別に、この二人のコンビによるアルバムではない。アパカ11曲、ハウナニ9曲を集めて一枚のCDに収録したものだ。

 実は、ハウナニの唄に期待して購入したもので、アパカはどうでも良かった(笑)。ファンの方、ごめんなさいね。それに、ハワイアンCDとはいってもボーカルばかりで、スチールギターによる演奏曲はない。それでも、元ハワイ・コールズのメンバーだった二人だ。バックではきっと素晴らしいスチールギター・プレーヤーが弾いているだろうと、そこにかすかな期待を賭けた。

 収録されている曲は有名なハワイアン・スタンダードばかりで、知らぬ曲は一つもない。最初の3曲はアパカの唄で始まる。鼻にかかったような彼の声がどうも好きになれない。1曲目は途中でスキップ(笑)。2曲目の「Little Brown Gal」でおーっとのけぞった。いや、彼の唄ではなく、バックのスチールギターにだ。「素晴らしい」の一言。間奏の16小節にスチールギターのソロが入るのだが、ご機嫌な和音奏法によるアドリブ演奏が見事なのだ。余りにも素晴らしいので、何度もリピートして聴いてしまった。聴くだけでは満足できなくなって、音採りに挑戦した。それで分ったことは、チューニングがE13であることだった。E13の響きは、なんとも言えず洒落ていてモダンなのだが、弾きこなすことが難しい。その特色を実にうまいこと使って演奏している。

 気になるのはこのプレーヤーが一体誰なのか、ということだ。アーシーではないことは確かだが、しかし、アーシーの流れを汲んでいるようだ。J.バードやアイザックスでもないことも確かだ。これだけの名手だから、該当しそうな者は限られると思うのだが・・・。

 一方で、ハウナニのほうは正直いって、面白くない。バックのアレンジとハウナニの唄がマッチしないと思うのだ。アレンジが、少々、モダンなサウンドを狙っているようだが、彼女がそのアレンジにお構いなく、昔のままの歌い方を通しているから、ギャップがあるのだ。これはどういうことなのだろう。彼女が頑固だったからか・・・?どんなにうまくても、取り合わせがよくなければ、よい作品にはならないということかな。

 でもそうはいっても、気に入っている方もいるに違いないし、好みは色々だから、これ以上述べることはやめよう。

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 CD盤。録音年不明(多分、1970年代と思う)
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2008年05月26日

「KAINOA」 MARLENE SAI

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 私はスチールギターには関心が高いが、ボーカル物にはあまり関心を払わない所がある。

 それでも、プア・アルメイダやアルフレッド・アパカ(余り好きではないが・・)、女性では、やはり、ハウナニ・カハレワイといった歌手はさすがに上手いなと思う。他にも色々な歌手がいるが、関心が薄い分、なかなかこれはといった名前が出てこない。このあたりは、イィヴィさんが詳しいかも・・・。

 それでも、もう一人どうしても無視できないのが、今回、紹介するマーリーン・サイだ。マリーネ・サイとも呼んでいた事があったが、どちらが正しいのだろう?

 どちらかと言えば、ハウナニがカラッとした唄い方なのにに対して、マーリーンは粘っこく、重ったるい唄い方だ。しかし、上手さはハウナニにひけを取らず、ピカイチといっていい。

 大学生時代に聴いた「カイノア」ですっかり魅了され、その後も、「ナカプエオ」「I'll see you in Hawaii」「A Million Moon」と、次々とヒット曲を出した。

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 まだ健在なのだとは思うが、もう、何歳になったのだろう?意外と若くて、70歳くらいかもしれない。知っている方がおりましたら、教えて下さい。

 確か4年くらい前だったか、ハワイ音楽に永年貢献したということで、彼女が表彰されたことがあった。そのもっと前の歌手時代にも表彰されたから、2度目の受賞ということになる。現役を退いてからは、なんとレコーディング会社の経営者だったらしい。

  輸入盤の為か、ライナーノーツもない。その為、バックのプレーヤーも不明だし、録音年もわからない。 推定すれば、彼女のヒット曲が集められているので、1965,6年から1970年代と思われる。現在でも入手できるのかどうか、定かではないが、もし手に入るのであれば、買って損はない。


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 LP盤。
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2008年05月12日

「E MAU」 Barney Isaacs

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 コメントの常連者であるイィヴィさんのブログは、本来はハワイアンを普及させるという高邁な精神で成り立っていたはずだが、最近、どうも食い気のほうに走っているようだ(笑)。その点、私は偉いのだ! 依然として、ハワイアンを追求(?)している。イィヴィさんを尻目に今回も素晴らしいハワイアンCDを紹介する。


 これまで度々書いてきたように、私の崇拝するスチールギター奏者はJ.アーシーを始めとして、J.バードやC/WのB.エモンズ、それに日本の誇るべきバッキーさんといった方々だ。それと、私自身は特にファンというわけではなかったが、オッパチさんも個性豊かで、人を惹きつける術では群を抜いていた。

 オッパチさんといえば、「YouTube」で、彼の若かりし頃の写真と演奏が流れていた。1954年の記録だから、29歳か30歳の頃だろう。写真を見ると、ギターの中村さんらしき姿も見える。この頃からすでに一緒だったのか・・・。http://www.youtube.com/watch?v=x9BdOyy96kM&feature=related

 ここでのオッパチさんの演奏が素晴らしいのだ。驚いてしまった。曲は古いナンバー「アナラニ・エ」だ。まだ自分のスタイルを確立する前らしく、実にオーソドックスな演奏に徹している。ちょっとソル・フーピーを思わせる演奏だ。音だけを聴いたら、誰もオッパチさんとは思わないだろう。やはり、才能があったんだなと、認識を新たにした。続きを読む
posted by Boo! at 21:00| 埼玉 ☁| Comment(8) | ハワイアン音楽・楽器関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月23日

「火の女神」と「HAWAIIAN STRINGS」 HAWAII CALLS

 J.アー・シーのスチールギター演奏が聴けるハワイ・コールズのアルバムは私の知る限り、全部で8枚だと思う。いづれも、過去、日本でも発売された。第一作目の「HAWAII CALLS」から始まって、前回、第六作目の「HULA ISLAND FOVORITES」まで紹介した。残るは、あと二枚だけなのだが、この後に続く第七作目は「火の女神」、そして最後の八作目が大分前に取り上げたことがある、「HAWAIIAN STRINGS」だ。

 残念ながら、「火の女神」(1959)は所有していない為、紹介できない。このアルバムはボーカル物として発売され、ハワイ・コールズ初のステレオ録音盤だった。何故手に入れなかったのか、いまでは分らないが、多分、ボーカル・アルバムということで、興味を覚えなかったのだろう。惜しいことをした。

 そんな訳で、今回は最後のアルバム「HAWAIIAN STRINGS」をもう一度取り上げて、このシリーズの終わりにしたい。続きを読む
posted by Boo! at 22:27| 埼玉 ☀| Comment(4) | ハワイアン音楽・楽器関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月19日

森山知道氏(初代マヒナ・スターズのメンバー)をご存知でしょうか?

 何日か前、「森山知道氏」の息子さんと名乗る方から、思いがけぬ依頼があった。

 何でも、この方の父親がかつてのマヒナ・スターズの初代メンバーとして在籍したことがあり、ギターを担当していたらしい。現在も健在で、よく当時の事を懐かしみ、息子さんに話されるらしい。

 古い時代の話であり、当時の事を憶えている方も少なくなった。そこで是非、初代マヒナ・スターズのこと、父親である「森山知道氏」のこと、メンバーの消息など、心当たりのある方は是非とも情報を寄せていただきたいという依頼内容だった。

 マヒナ・スターズといえば、「和田弘とマヒナ・・・」が当たり前なのだが、実は、もともとマヒナは山口銀次さんのバンドだった。和田さんはメンバーだったのだ。どのようないきさつがあったのかは知らないが、この二人は別の道を歩むことになり、和田さんがマヒナの名前を継ぐことになった。その後の活躍はご存知の通りだ。

 私自身はこの方については、まったく知りません。銀次さんと和田さんが離れた理由を御存知のようなので、むしろその辺のいきさつを私のほうが教えて欲しいくらいだ。

 コメントでの依頼では、記事に埋もれてしまうので、敢えて、取り上げることにしました。そういえば、以前にも「山口銀次とルアナ・タヒチアンズ」でスチールギターを担当していた「岩田秀夫氏」の息子さんから、父について教えて欲しいとのコメントが寄せられたことがあった。この時は幸いにも、私が岩田さんを存じ上げていたので、答えることができた。

 もし情報をお持ちでしたら、是非、協力してやって下さい。

 依頼された内容の一部を掲載します。プライベートな部分は削除しました。

 「はじめまして。 マヒナスターズについての記事読ませて頂きました。 実は・・・、私の父が銀次さんが作った初代マヒナのギターをしていた森山知道なのです。 いつも銀次さんや軍一さんの話を聞いています。 昔のステージの話や銀次さんのウクレレを置き忘れて大変なことになった話や、初代マヒナが解散することになった理由などいつも聞かされています。 そんな父のことをご存知の方はぜひご連絡頂けませんか? アドレスは*******です。 父もだいぶ年をとり、昔の仲間と話がしたいらしいです。 よろしくお願いします」
 
posted by Boo! at 19:00| 埼玉 ☁| Comment(7) | ハワイアン音楽・楽器関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月03日

「HULA ISLAND FAVORITES」 HAWAII CALLS

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 ハワイ・コールズ第六作目にあたるアルバムだ。日本語の題は「フラの島」となっている。フラソングを中心に唄物ばかりが収録されている。

 アルバムを紹介するに当たっては、必ず、もう一度聴きなおしてから記事を書くように心がけている。そうしないと、昔の印象のまま書く恐れがあり、また、別のアルバムと混同して感想を書く危険もあるからだ。そうでなくとも、物忘れの度合いがすすんでいるから・・・(悲)。あくまでも、現在感じる印象を優先して書くべきと考えている。

 若かりしH.カハレワイを中心に、唄やコーラスで占められている。全14曲中5曲をカハレワイがソロをとっているが、もうすでにハワイ・コールズの看板歌手に成長していることが窺える。他には、ハレマノ・ニコラス、グランドソン・ベリー、ベン・カペナ、イワラニ・カハレワイと言った歌手が歌っている。彼らの声には聴き覚えがあるものの、名前には馴染みが無い。学生時代の私は、歌手に対してはほとんど関心を払わなかったこともあり、歌手名には疎いのです。

 スチールギターによるいわゆるインストものは1曲もないので、それを期待する向きには物足りないかも知れない。だが、イントロ、間奏、エンディング、或いは、vocalに絡みつくようにバックアップするJ.アーシーのスチール演奏はやはり素晴らしい。短い小節での演奏にも、彼の魅力が凝縮されているからだ。

 彼の音には、全くムダな音がないように思う。きっちりと緻密に計算されつくした音使いだ。尊敬してしまう。アップ・テンポの曲における歯切れの良いピッキングも感心するばかりだ。しっかりと弦を掴んでいるという印象を受ける。真似できそうでなかなか真似できない。

 日本のアマチュア・プレーヤーの恐らく8割くらいはAmかC6チューニングだろうから、アーシーのいわゆる和音奏法を完全に真似することは難しいが、それでも、ビブラートのかけ方、単音での弾き方、メロにおける間の取り方等々、参考になる点が多々あると思う。

 やはりこの一枚もハワイアン・ファン、スチールギター・ファンにははずせない。問題は現在でも入手可能かどうかだ。ネット販売にしろ、CDショップにしろ、とにかくハワイ・コールズの名前を見かけたら、迷わずに手に入れる事をお奨めします。オムニバス盤でも構わないと思う。

 ハワイアン人気が復活したと騒いでも、ハワイ・コールズのような素晴らしいグループの作品が簡単には手に入らない現状では、本物とはいえまい。

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 2曲目の「Ta-Ha-Ua-La」が「タ・フワフワイ」になっているが、これは誤植だろう。「Ta-Ha-Ua-La」とは全く別の曲だ。

 LP盤。1958年録音。
posted by Boo! at 22:05| 埼玉 ☁| Comment(2) | ハワイアン音楽・楽器関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月14日

「HAWAIIAN SHORES」 HAWAII CALLS

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 今回紹介するのは、ハワイ・コールズの第五作目にあたるアルバムだ。五作目とは云っても、実質はジュールス・ア−・シーの演奏ばかりを集めた貴重な作品であり、前回紹介した「FOVORITE INSTRUMENTALS OF THE ISLANDS」に続く、インスト・アルバムの第二作目でもある。サブ・タイトルにも「FOVORITE INSTRUMENTALS OF THE ISLANDS VOL.2」と記されている。

 このアルバムは、正に、アー・シーによるスチールギター演奏の真髄を聴くことのできる、私にとっては宝物のような作品だ。アー・シーを知りたかったら、このアルバムと大分前に紹介した「HAWAIIAN STRINGS」の二枚が必聴だろう。更にもう一枚、「HOW D'YA DO」が収録されているハワイ・コールズ第四作目の「WAIKIKI」を揃えれば、ほぼ完璧だ。

 全12曲が収録されているが、どの曲も珠玉のような名演であり、何度聴いても飽きないし、新しい発見があるのは驚異的といえよう。中でも、私のお気に入りは、「MAUNA KEA」「PARADISE ISLE」「SAND」そして、アルバム・タイトルでもある「HAWAIIAN SHORES」が絶品だ。これら4曲だけでも、3種類のチューニングで弾き分けている。

 バーさばき、ピッキング、音のニュアンス、和音の使い方、多種チューニング等々、ありとあらゆるエッセンスが詰まっている。しかし、基本に忠実なので、音そのものを採ることはそう難しくないが、いざ、演奏しようとすると、至難の業なのだ。半端なテクニックではとても弾きこなせない。

 昔、バッキーさんのピッキングも素晴らしかったが、違った意味でアー・シーの凄さを感じることができるアルバムだ。

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 1957年録音。CD盤。
posted by Boo! at 21:40| 埼玉 ☔| Comment(2) | ハワイアン音楽・楽器関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする