2008年02月27日

「FOVORITE INSTRUMENTALS OF THE ISLANDS」 HAWAII CALLS

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 前回、ハワイ・コールズの第四作目を紹介した。順序が逆になるが、今回は第三作目を紹介します。

 昔、このアルバムがLPレコードとして発売された時は「HAWAIIAN FOVORITE」というタイトルだった。しかし、何年か前に再発売されたこのCD盤は上記のタイトルに変更されていた。理由は分らない。

 ハワイ・コールズの第三作目ではあるが、器楽演奏ものとしては第一作目になる。ハワイ・コールズの演奏ものは全部で三作出された。このアルバムの他に、「HAWAIIAN SHORES」と「HAWAIIAN STRINGS」が加わる。

 インストものということはイコール、J.アー・シーのスチールギター演奏がメインということだ。彼の演奏が聴けるアルバムは少ないから、貴重ともいえる。

 ただし率直に言って、最初のインスト・アルバムのせいか、収録されている曲はハワイアンの名曲が中心であり、アー・シーおたく(?)の私としては、少々、物足りない。勿論、彼の演奏にケチなどつけようがないが、余りにも当たり前に弾きすぎてインパクトに欠ける気がする。

 というか、アー・シーは前回紹介した第四作目あたりから、急速に演奏が洗練化されていったように思う。だから、三作目のこのアルバムあたりでは、物足りなさが感じられるのかも知れない。

 とは言え、正確無比なピッキング、バーさばき、メロの取り方など、参考になる点は多々ある。「タフワフワイ」におけるアドリブ部分のユニークなアプローチは面白いし、「ヒロ・マーチ」での連続するスラント奏法は見事だ。

 やはり、良い教材だ。


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 CD盤。1957年録音。
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2008年02月09日

「WAIKIKI」 HAWAII CALLS

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 前回までハワイ・コールズのアルバムを第二作まで紹介した。当然、今回紹介するアルバムは第三作目となるはずだが、ひねくれ者の私(笑)は一つ飛ばして四作目を先に紹介する。三作目は後日取り上げます。

 このアルバムも名盤の一枚だと思う。

 注目すべきはあの大歌手である、ハウナニ・カハレワイのデビュー盤でもあることだ。ハワイアン・ファンであれば、彼女の名前を知らぬ者などいないとは思う。恐らく歴代のハワイアン歌手の中でもNO.1といっていい歌手ではなかったか・・・。女性とは思えぬ低い音域から、突き抜けるような高音域まで実に広い音域をカバーしていた。

 このアルバムでも、デビュー盤とは思えない堂々とした唄いっぷりだ。既に男性歌手NO.1だったアルフレッド・アパカと人気を二分するようになるのもうなづける。しかし解説によれば、ハワイ・コールズのリーダーであるウェブリー・エドワーズとは折り合いが悪かったらしく、やがてバンドを退団することになる。そして間もなく、ハワイアン界からも引退し、ロスでお土産屋を経営するようになった。最後はアパートで孤独死したということだが、これだけの人材にしては誠に淋しい結末だ。

 しかし私にとってこのアルバムのハイライトは、何といっても「HOW DO'YA DO」の演奏が収録されていることだ。バッキー調やオッパチ・スタイルを追いかけている方にとっては、恐らく、レパートリーには入らない曲だろうが・・・。

 ジュールス・アー・シーのスタイルを目指す者、和音奏法を極めたい者にとっては「いつかこの曲を弾けるようになりたい」と思うほどの特別な曲なのだ。私だけかな・・・?

 例えて云えば、バッキー調を追いかける方は「Honolulu how do you do]、オッパチを追いかける方は「熱風」が弾けるようになりたいと思う気持ちと同じなのだ。

 「HOW DO'YA DO」を演奏しているプレーヤーは勿論、何人もいる。しかし、代表的な演奏はやはり、このアルバムでも聴かれるアー・シー、それにジェリー・バードによる演奏が名演だろう。この二人に尽きるといってもいい。

 二人共、B11という特殊なチューニングで弾いている。ところが、同じB11でありながら、実は二人のチューニングは微妙に音の配列が異なるのだ。この違いが彼らのサウンドの違いを現している。またテンポも、アー・シーはかなり速いが、バードは比較的ゆっくりだ。

 どちらが好きかと云われれば、やはり私はアー・シ−の方に軍配を挙げてしまう。勿論、バードも素晴らしいのだけど・・・。

 まず、アー・シーの演奏には、バードのように、まとわりつくべったり感が皆無であること(・・だからこそ好きだというファンも多いことは分っている)。また、快速テンポで一気に駆け抜けるような演奏に爽快感を覚えるし、2コーラス目におけるハーモニックス奏法のアイデアも見事だ。全編に亘って、2本或いは3本の弦を同時にピックしながらの和音奏法は素晴らしいとしかいいようがない。これは高度なピッキング技術が要求される。

 我々アマチュアがこの曲を完璧に演奏することは至難の業だ。だからこそ「いつか弾きたい」と、強く思うのだろう。

 私なんか、この演奏の入っているアルバムを所有しているだけで、満足だ。

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LP盤。1957年録音。
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2008年01月20日

「At Twilight-ハワイの黄昏」 HAWAII CALLS

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 前回に続き、ハワイ・コールズのアルバムで、第二作目にあたる。

 当時のハワイ・コールズには常に二人のスチールギター奏者が在籍していた。一人が主導的にイントロやメロを担当し、もう一人がそのバックを担当する役目だったようだ。リードを取るのは、勿論、アーシーがほとんどだが、バックを務めるサブ・スチール奏者の演奏もまた素晴らしいし、効果的だ。

 この第二作目のアルバムもやはり、歌ものがほとんどだが、一曲だけインストルメンタルが入っている。「マウイ・チャイムス」というお馴染みの曲だ。それもこの曲に限って、サブを担当する奏者が弾いている。ダニ−・キニラウという人だ。残念ながら、私はこのプレーヤーのことは全く知らない。アー・シーのバックを務めるくらいだから、やはりしっかりした演奏をする。当然でしょうね。

 このアルバムでもアー・シーは素晴らしい。イントロにしても間奏にしても絶妙だ。彼の間の取り方を参考にしようにも、簡単にはできない。特にスローなナンバーで顕著で、まことにゆったりとしたテンポで弾く。このゆったり感が我々アマチュアには難しい。次の音まで待ちきれないのだ。相当にリズム感が優れていないとこのような演奏はできないと思う。

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 LP盤。1957年録音。
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2008年01月09日

「HAWAII CALLS」 HAWAII CALLS

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 前回、ジュールス・アー・シーのスチールギター演奏が聴けるアルバムを紹介すると書いた。何回も書いてきたように、彼の演奏だけを集めた、いわゆるインストルメンタル・アルバムは大変少なくて、私の知る限り、三枚しか存在しない。「Hawaiian Favorite」「Hawaiian Shores」「Hawaiian Strings」の三枚だ。では、この三枚以外では彼の演奏を聴くことはできないのかと言うと、そんなことはない。

 彼はかつての世界最高といわれたハワイアン・グループ、「ハワイコールズ」のスター・プレーヤーとして活躍したので、彼の在籍した1952年から1960年の間に録音されたハワイコールズのアルバムで聴くことができる。ただし、レコードのために録音されたのは1956年が初なので、厳密には1956年から1960年間の作品ということになる。他には、当時、世界に向けて放送された「ハワイコールズ・ショウ」のライブ録音がマニアの手にあるくらいではなかろうか・・・。

 さて今回紹介するアルバムはアメリカで発売(1956年)された「ハワイ・コールズ」の記念すべき第一号なのだ。SP時代からLP時代に変わりつつあった丁度その瞬間にSPとは比較にならぬ美しい音の出現は、正に画期的なハワイアン・アルバムだったらしい。ラジオ以外で初めて聴けるハワイ・コールズの演奏でもあった。

 当時のハワイ・コールズはきら星のごとく大スター達を抱えていた。だからどうしても、スチールギターは唄のバックが中心になってしまう。このアルバムも例外ではない。しかし、イントロや短い間奏、エンディングなどでアー・シーの演奏を聴くことができる。そのちょっとした演奏もまた素晴らしいのだ。

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 LP盤。1956年録音。
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2007年12月27日

ハワイ・コールズとジュールス・アー・シー

 時々コメントをお寄せ頂くtonyさんから、アー・シーの作品を紹介して欲しいとの希望があった。

 私がアー・シーの素晴らしさを折に触れて書いていること、スチールギター再開のキッカケを与えてくれたのも彼の演奏に刺激されてのこと等々から、ご自分でも聴いてみたいということらしい。

 アー・シーの作品については、これまでに一枚紹介したことがある。「そんなにアー・シー・ファンであるならば、もっと沢山紹介してもおかしくないではないか」と思われる方もいるかも知れない。確かにその通りなのだが、実の所、紹介したくとも紹介できる作品が極端に少ないからだ。

 アー・シーの名を高めたのは、やはり、「ウェブリー・エドワーズとハワイ・コールズ」からスチールギター奏者として迎え入れられてからのことだろう。それはまた同時に、ハワイ・コールズの黄金時代を迎えることにもつながる。

 当時のハワイ・コールズは、ダブル・スチール、といってもダブルネックのことではなく、二人のスチール奏者が在籍した。勿論、主役はアー・シーで、サブのスチール奏者はオブリガートを入れたり、ハーモニーの手助けをしたりする役目だった。あのバーニー・アイザックスもサブとして在籍したことがあった。

 ハワイ・コールズ時代のアー・シーの活躍には目覚しいものがあり、何枚ものアルバム制作に参加している。但しそれらはいづれも、ハワイ・コールズのアルバムであり、彼の名前を冠したアルバムが出ることはなかった。あくまでも、ハワイ・コールズの一員としての扱いだった。これは当時、ハワイ・コールズといえば世界最高のハワイアンバンドとして君臨していたから、仕方ないのかもしれない。でも、ファンとしては少々残念な思いだ。だから、アー・シーの名前でアルバムをネット検索しても、まず見つけることはできないに違いない。もし万が一あったら、即、手に入れたいほどだ。

 そういう訳で、アー・シーの演奏を聴いてみたいと思ったら、ハワイ・コールズのアルバムを手に入れれば、とりあえず聴く事は出来るだろう。だが、それらの多くはスチールギターの演奏がメインではなく、唄ヤコーラスが主体になっている。アルフレッド・アパカ、ハウナニ・カハレワイ、プア・アルメイダといった大歌手がいたから、スチールギターはどうしても彼らの影になってしまう。それでも、何曲かはスチール演奏がフィーチャーされているから、買っても損は無いはずだ。

 そんな中で、アー・シーの演奏を集めた、いわゆるインストルメンタルアルバムが存在する。それも私の知る限り、たったの三枚だけだ。この貴重ともいえる三枚もやはり、「ハワイ・コールズ演奏」として発売された。このうちの一枚が以前紹介した「Hawaiian Strings」というアルバムだ。

 あとの二枚と、アー・シーの演奏が聴けるハワイ・コールズのアルバムを順次紹介しようと思う。といっても、全作品を所有しているわけではないので、紹介にも限界があります。世の中には大変なコレクターがいるでしょうから、「もっと他にもあるぞ」と指摘されるかもしれません。是非、遠慮なくご教示ください。

 今回は能書きだけです(笑)。

 

 
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2007年12月13日

「Legends of UKULELE」

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 これは歴代の伝説的ともいえるウクレレプレーヤー17人の演奏を集めたアルバムだ。相当に古い音源から比較的新しいものまで、18曲収録されている。記載されていないので、正確な年代は不明だが、恐らく1930年代から1970年代頃のものではなかろうか。

 代表的なプレーヤー達とはいっても、私にはほとんど聞いたことも無い名前ばかりだ。辛うじて知っているのは、ロイ・スメック、オータさん、ライル・リッツだけで、あとの14人は全く知らない。

 全曲通して聴くと、これはウクレレという楽器の可能性を示しているように思う。ウクレレでいろんなジャンルの音楽に挑戦しているといった印象だ。

 ラグタイム、オペレッタ、マーチ、ラテン、スタンダードジャズ、セミクラシックそしてハワイアンと、変化に富んでいて面白い。笑ってしまうような演奏もあれば、ウクレレでもこんな表現ができるのかと驚かされたり、だが中には、ハッキリ云ってしまえば、拙い演奏もある。

 現在のウクレレ・ブームは、リズムよりもメロをソロで弾くことに傾いているようだ。これは恐らくJ.シマブクロの影響が大きいのだろう。確かに、ウクレレで格好よく(これが条件だが・・)ソロが弾けたら素晴らしいことだとは思う。だが、皆が皆、ウクレレソロばかり演奏して果たして面白いのだろうか、と私などは余計なことを考えてしまう。

 本来、ウクレレはリズム楽器としての存在だった。リズムギターの間を縫って入り込んでくるウクレレのストロークが気持ちよかったものだ。しかし、ウクレレはリズムだけでは、なかなか目立たない損な担当だ。歌でも唄えれば別だが・・。

 昔、銀座「タクト」でバッキーさんや、オッパチさんのウクレレソロを聴くと、「オー、かっこいい!」と思った。そこで、我々アマチュアは、彼らのウクレレソロを何曲か拝借して、リサイタルなどでウクレレ担当にソロを取らせ、すこしでも目立せるようにした。普段、私ばかりが目立つので・・・(笑)。

 だがいかんせん、いつもリズムに徹しているので、ソロを取ることは苦手のようだった。むしろ、こちらが冷や汗ものだった。そういえば、プロのバンドでも、ウクレレソロを取るのはスチール奏者と決まっていたような覚えがある。バッキーさんしかり、オッパチさん、白石さん等々、皆、スチール弾きだ。

 ウクレレソロに対する認識はそんな程度だった。だが、ある時、初めてオータさんのソロを耳にして、衝撃を受けた。ウクレレとは思えない早弾きテクニックに仰天したのだ。それまで植えつけられていたウクレレソロとは大きく異なっていた。ウクレレの神様にも思えた。

 やがて大学を卒業し、嗜好はハワイアンからモダンジャズに取って代わり、のめり込んだ。一応、耳も鍛えられたのか、色々なことが見えてきた。神様だと思っていたオータさんの演奏に少々、不満が出てきた。テクニックは確かに素晴らしいのだが、なんだかそれだけのような印象しかもてなくなった。ジャズの世界にはいわゆるバカテクを持っているものがゴロゴロいる。珍しくもなんともない。それだけではジャズの世界では生きていけない。それにプラスしてハーモニーセンス、アドリブのセンスに高いものが要求される。オータさんには、残念ながらそれらが今ひとつのような気がするのだ(オータさんのファンにはごめんなさい)。

 これがウクレレの限界かなと思っていた時、ライル・リッツの演奏を聴いた。瞬間的に、「この人は本物だ」と確信した。ウクレレでここまでジャズを感じさせるとはと感動したのだ。ウクレレ一本持って、ジャズメンと堂々と渉りあえるのは、リッツくらいなものだろう。このアルバムでもリッツの演奏が入っているが、やはり素晴らしいの一言。リズムを大きく取るので、聴いていてもゆったりと安心して聴いていられる。

 ほかに印象に残ったのは、ロイ・スメックだ。細かいストロークが素晴らしい。切れ味も鋭い。この人は確か、他にもスチールギターやギターなど、たくさんの楽器もこなした、昔のスタープレーヤーだ。また、エディ・ブッシュというプレーヤーの音色の美しさが光る。ここでのオータさんは、ハワイアンナンバーを演奏しているが、このような曲のほうが合っている。音自体は充分美しいので、メロを弾くだけで魅力的だ。

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 気が付いたが、古いプレーヤーの演奏はまるでバンジョーをかき鳴らすような弾きかたをする(笑)。

 なお、スチールギター演奏は全く入っていません。念のため。
posted by Boo! at 21:52| 埼玉 ☔| Comment(2) | ハワイアン音楽・楽器関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月29日

The World of Music / HAWAII

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 このCDは近くのホームセンターで安売りされていたもので、500円也で購入した。棚にはハワイアンだけでなく、ジャズ、ポピュラー、オールディーズ、歌謡曲等々が、ごちゃ混ぜになって並べられていた。さすがにハワイアンは少なくて、三枚ほどしか見つからなかった。これがその内の一枚で、あとの二枚は手に取っただけで期待薄だったので、買わなかった。

 廉価盤だけあって、解説はないし、演奏者も録音年も不明だ。一応、「Kana King and His Hawaiians」とは記されているが、本当にこんなグループが存在するのかどうか、怪しい。覆面バンドかもしれないし。

 演奏を聴いてみると、編成はスチールギター、バイブ/マリンバ、ギター、ベース、ウクレレのようだ。収録されている曲はお馴染みのものばかり。

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 スチールギターはほとんど単音弾きで、時々、和音が入る弾きかただ。音は少々硬めで、ちょっとオッパチさんを思わせるような音色だ。日本人プレーヤーかなと思ったが、どうも違う。かといって、ハワイのプレーヤーとも思えない。昔、一部のファンに人気があった、ハル・アロマというプレーヤーの弾きかたに似ている気がする。

 特に上手いとは思えないのだが、妙に音に魅力がある。どこか魅きつけるのだ。この演奏は、日本の一般ハワイアンファンには素直に受け入れられるかもしれない。感性が日本人好みだからだ。

 ただ、一つ気になった点がある。次の音に移る時に、バーを弦から浮かせて移動させるらしく、その為、前の音が僅かに残ってしまい、耳につくことがある。普通は、右手のパーム部分でミュートすると思うのだが・・・。しかし、その弾きかたがこのプレーヤーの個性にもなっているようだ。個人的には、いろんな奏法があっていいと考えているから、特に否定はしない。

 強く薦めたいとは思わないが、全曲スチール演奏であるので、レパートリーを手軽に増やしたい向きには良い材料になるかも。伴奏陣はしっかりサポートしているので、安心して聴ける。

 CDショップでは買えないでしょう。スーパーやホームセンターを覗いてください・・・関心があればですが。
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2007年11月19日

「West of Hawaii」 Speedy West

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 カントリーのファンであれば、スピーディー・ウエストの名前はよくご存知のことと思う。バディ・エモンズが登場するまではカントリー・スチール奏者としてトップ・プレーヤーの位置を占めていた。

 カントリーのスチール奏者は意外とハワイアン・ナンバーも演奏・録音することが珍しくなかった。スチールギターという共通の楽器を使用することもあるのだろう。では逆に、ハワイアンのスチール奏者がカントリーを集めた作品を出しているかというと、あまり聞いた事がない。これは、同じスチールギターでもペダルとラップの違いが大きいのかもしれない。

 カントリーはペダルが当たり前だが、ハワイアンはラップが主流だ。ペダルの場合はカントリーであろうとハワイアンであろうと、どちらにも対応できやすいが、ラップでカントリー音楽を演奏することは厳しいということかもしれない。そういえば、ジェリー・バードは元々はカントリーのスチールギター奏者だった。

 S.ウエストはカントリーだけでなく、ハワイアンでもジャズでも、何でも巧みに弾きこなした。このアルバムは、サム・コキ率いるセブン・シーズ・セレナーダスというハワイアン・グループと共演・録音したものだ。例のサム・コキだ。またまた登場だ。

 ここでのサム・コキはウクレレ奏者として参加している。他に、ダニー・スチュワート(ギター)、サム・カアプニ(ギター)などが名を連ねている。

 ジャケットの写真に注目していただきたい。スピーディーの後ろでウクレレを持っているのがサム・コキだ。サングラスをかけている。その右隣が恐らく、D.スチュワートであろう。

 更に私が注目したのが、彼の弾いているスチールだ。デザインは8弦、ダブルのStringmasterにそっくりだ。これは、フェンダーのモデル1000ペダル・スチールギターという特製のものらしく、8ペダルということだ。

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もう少し拡大してみます。

 曲目はどれもハワイアンのスタンダード・ナンバーばかりだ。スピーディーの歯切れの良いピッキングとバーさばきが見事だ。カントリーのスチール奏者らしくボリュームペダルを多用するのは致し方ない。ただ、音色が現在のペダル・スチールとは大きく異なるようだ。明らかに、フェンダーに共通する音色だ。だから、ボリュームペダルを使わなければ、ハワイアンのスチール奏者といっても違和感を感じないほどだ。しかし、上手いものだ。

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 残念ながら、録音年が記載されていないが、少なくとも1960年以前だと推定する。ペダルを使ってハワイアンを演奏している方には絶対にお奨めしますが、現在でも手にはいるのかどうか・・・。ネット・ショッピングがオークションでしか手に入らないかもしれませんね。
 
 LP盤。

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2007年10月27日

「BENNY KALAMA/He is Hawaiian Music」BENNY KALAMA

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 ベニー・カラマと言えば、ファルセットボイスの持主として有名だ。ボーカルとウクレレ奏者のみならず、長年に亘ってアルフレッド・アパカや「ハワイ・コールズ・ショウ」のアレンジを手がけたり、プレーヤーとしても参加、活躍した。透き通るような高い声は魅力的で、多くのアルバムで彼の声を聴くことが出来る。

 元々、彼はクラシックのベース奏者であったらしいが(Honolulu Symphonyの一員だったとか)、やがてハワイアン音楽に目覚め、転向した。以来、ハワイアン音楽のいわゆる黄金時代におけるトップ・プレーヤーやグループと活動することになる。

 晩年は半ば引退したものの、必要に応じて歌、アレンジを提供し、又、音楽的なアドバイスにも力を注いだとか。

 このアルバムは彼が68歳の時に録音したものだ。さすがに若い時の突き抜けるような高音は出なくなったものの、彼得意のファルセットボイスの美しさは変わらない。彼のようなボーカルはもう出てこないかもしれない。


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 さて、彼のバックで演奏しているメンバーは、ハイラム・オルセン(Gt/Voc)、カラニ・フェルナンデス(Bass/Voc)、ランディ・オーネス(Uk/Voc)、そしてスチールギターをまだ20代の若いアレン・アカカが担当している。ここでは、若き有能な新人スチール・ギタリストとして紹介されている。

 以前、別のハワイアン・アルバム紹介でアカカに対して少々、辛口の意見を書いたことがあった。と言っても、彼の演奏に対してというよりも、その録音で使われた楽器に対して疑問を投げかけたのだが・・・。

 私の耳にはどうにも気になる音で、本当に気に入った楽器だったのだろうかと今もって疑問に思っている。しかし、これは私だけの印象かもしれない。一方では、「良い音ではないか」「生意気なことを言うな」というファンもいるに違いない。まあ、私の率直な意見ですのでお許しを。

 だが、このアルバムで聴こえてくるアカカの演奏は誠に素晴らしいのだ。音色といい、演奏といい文句のつけようがないほど完璧だ。また、若かったこともあるのだろう、一途に演奏している気持ちが伝わってきて、好感が持てる。カラマのボーカルに対して、細心の注意を払いながらバックアップしてることがよく分かるし、それがまた素晴らしい。

 これだけの美しい音色で弾いているのに、どうしてあのような音に変えてしまったのか(再び疑問)?

 このアルバムを聴く限り、「ジュールス・アー・シー、ジェリー・バードの後を引き継ぐのはアカカだ」と言われたのも充分うなづける。この音色に戻して欲しいな。

 なお、カラマは1999年、83歳で亡くなった。

 CD盤。1984年録音。
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2007年10月16日

「ALOHA!」 SAM KOKI AND THE PARADISE ISLANDERS

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 サム・コキと聞いて、ピンとくる方は相当なハワイアン・ファンかスチール・ギター・ファンであろう。

 彼はスチールギター奏者ではあるが、作曲者としても素晴らしい作品を幾つも残した。例えば、「HO'E HO'E」「NANI WAIMEA」「PARADISE ISLE」といった曲はお馴染みだ。

 また、スチールのみならず、ウクレレ、ベースも弾きこなし、プア・アルメイダ、C/Wのスチールギター名手であったスピーディ・ウェスト、或いは、以前紹介したルイ・アームストロングの唄うハワイアン・アルバムでもバックでリズムを支えた。

 とにかく凄い人たちと数多く共演しており、ちょっと半端ではない。他にもダニー・スチュワートやアンディー・アイオナ、ライオネル・ハンプトンともレコーディングしている。

 ハワイ本場のスチール弾きには、和音でバリバリ弾くプレーヤーが多いが、この人は単音が主体だ。それも実に繊細な美しい音で弾く。メロディを大事に丁寧に弾くことに全力を傾けている姿勢が伺える。決して変な崩し方はしない。

 例えば、「Paradise Isle」はサム・コキの作品だが、演奏としてはハワイ・コールズのJ.アーシーによるものが余りにも有名だ。私の大好きな曲で、アーシーの演奏を一生懸命にコピーしたことがある。チューニングも変則的なE13であり、ほぼ全編に亘って和音で弾き通している。このアーシーによる演奏の印象が大変強いため、他のプレーヤーによる演奏が想像できなかった。

 その後、ジェリー・バードによる演奏を聴き、この人の演奏もなかなかのものだなと発見できたが、バードもやはりE13チューニングだ。だから、この曲を弾くにはE13しかないなと勝手に決め付けてしまったほどだ。このチューニング以外の和音ではなにか物足りないような気がした。

 それがこのアルバムにおけるサム・コキの演奏を聴くと、そのような私の思い込みを完璧に覆してくれる。ほとんど単音によって、見事に美しく弾いているではないか!オーケストラともよくマッチして、彼の透明感のある音がより引き立っている。チューニングも一般的なC6のようだ(多分)。良い演奏というのは、決して、和音だから良い、単音だからどうだということではないのだなと痛感する。

 単音の弾きかたを勉強したかったら、この人の演奏を参考にすると良いかもしれない。

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 蛇足だが、現在、ハワイで活躍しているアレン・アカカはサム・コキの親類筋に当たるらしい。

 LP盤。録音年は不明だが1950年代後半と思われる。
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2007年10月05日

KALUA KAMAAINAS-幻のハワイアン

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 実に貴重な音源だ。

 日本におけるハワイアン音楽の草創期に貢献した、いわば生みの親ともいうべきパイオニアたちの演奏を集めたものだ。

 灰田晴彦(後の有紀彦)、朝吹英一、白片 力(後のバッキー白片)、村上一徳、横江美代子といった人たちだ。

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 戦前から戦後の1938年から1951年にかけて録音された大変古い音源だが、よくこれだけの数を集めたものだ。全て、SP盤から掘り起こしたもので、当時の貴重な演奏が聴ける。

 灰田さんは、日本人最初のスチール奏者といっていい方だ。元々はハワイ生まれの日系二世だが、たまたま日本に帰国していた時にトラブルがあり、そのまま日本に残ってしまったらしい。なにがキッカケになるか分らないものだが、その後、日本最初のハワイアンバンドを結成することになる。灰田勝彦氏が彼の弟であることはよく知られている。

 白片力は良くご存知のバッキー白片氏のことである。灰田さん同様、ハワイ生まれの日系二世である。スチール奏者がまだ少ない日本にバンドと一緒に来日。半年ほど滞在したが、医師を目指していたため、ハワイに帰国したが、音楽への道が捨て切れず再来日。そのまま永住することになった。もしそのまま、医師になっていたら、日本のハワイアン界も随分変わっていたことだろう。


 朝吹さんは、もともとシロフォニスト(木琴)奏者であるが、灰田さんのスチールに魅せられて、スチールを始めた方だ。さすがに、クラシックの素養があるだけに、音楽性の高さが伺える。バイブの腕前も見事であり、時代を考えるとハーモニーセンスが素晴らしい。

 村上一徳さんはかの有名なオッパチさんの師匠であり、オッパチさん得意の「熱風」の作曲者でもある。スチールを始めたのは、昭和12年からで、17年からKALUA KAMAAINASに参加、中心メンバーになった。最初は朝吹さんと二人でスチールを担当したが、やがて、村上さんが全面的に任されるようになる。このバンドのメンバーはすごい。朝吹さんがリーダー、村上さんのスチール、芝小路豊和の歌とギター、それに雪村いづみの父親である、朝比奈愛三が参加している。

 横江さんは日本最初の女性ハワイアンバンドのリーダーであり、ウクレレ奏者でもある。

 細かいことは解説に書いてあるから、これ以上は書かないが、やはり、注目は村上さんとバッキーさんの演奏が聴けることだ。村上さんの演奏は噂に違わぬ素晴らしさだ。情報の少ない時代に良くこれだけの演奏まで高めたものだ。バッキーさんは、まだいわゆるバッキー調が完成する前であることが分る。しかし、リズム感の良い弾きかたは随所に現れている。

 実はもう一人に感心した。山崎彰彦というスチール奏者である。「素敵な貴方」を弾いているが、ビブラートのかけ方に大変センスの良さを感じたのだ。この時代のスチール弾きはほとんど、「臭い」弾き方だが、洗練された弾きかただ。

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 貴重な音源とはいえ、現在の音楽感とはもう合わないのは仕方が無い所。あくまでも歴史的な資料として聴きたい方にはお宝ものだろうが、鑑賞する向きには正直、お奨めできない。

 CD盤。1938-1951年録音。
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2007年09月20日

ハワイアンCD 「To You Sweethearts,Aloha」

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 このアルバムはジャズやポピュラー音楽界の一流スター歌手達によるハワイアン作品ばかりを集めたものだ。貴重な資料ともいえるかもしれない。

 ルイ・アームストロングを始めとして、ビング・クロスビー、ドロシー・ラムーア、アンドリュー・シスターズ、パティ・ページ、ミルス・ブラザーズetc.と言った大歌手ばかりだ。

 勿論、伝統的な編成のハワイアンバンドによる歌や演奏も好きだし魅力的だが、こういう他ジャンルの歌手、演奏、アレンジによるハワイアン音楽も中々に魅力を感じる。

 所々、おやっと思わせるコード進行が耳に入ると勉強にもなるし、ハワイアン歌手とはまた違った存在感のある唄い振りにも魅かれる。また、バック演奏を務めるフルバンド(カウント・ベーシーやジミー・ドーシー楽団)のドライブ感ある演奏もハワイアン音楽の別の魅力を引き出している。

 特に私が気に入った歌手はパティ・ページだ。昔、「テネシー・ワルツ」の大ヒット曲を飛ばした人だ。実にサラリと唄い、センスの良さが光る。声も良いし、歌も勿論上手いのだが、何より声の質がハワイアン音楽によく合うように思う。残念ながら、1曲しか収録されていないが(ブルー・ハワイ)、もし、この人のハワイアンCDが他にもあるのなら、是非手に入れたい程だ。

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 また、アンドリュー・シスターズのコーラスも歯切れがよく、気持ちのいいハーモニーを聴かせてくれる。それと、ミルス・ブラザーズの黒人コーラスも味があり、感心してしまう。

 ビング・クロスビーも上手いが、ハワイアン音楽には向いていないように感じる。この人が唄うと、どの曲もミュージカルの主題歌を聴かされているような印象を受ける(笑)。私だけかもしれないが・・・。

 ハワイアンを別の角度から聴いてみたい方にはお奨めします。

 CD盤。1937-1967年録音。
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2007年09月09日

和田弘のアルバム

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見開きジャケットで、縦に広げるとこのように美女のお色気写真が楽しめる・・・皆さんに特別サービスです(笑)。

 「和田弘とマヒナ・スターズ」といえば、ムード歌謡コーラス・グループの草分け的な存在であり、その後、亜流グループを雨後の竹の子のように出現させるキッカケを作った。

 マヒナスターズは元々、山口銀次が結成したバンドで、和田弘はスチールギターとしてのメンバーだった。もっと遡るとバッキーさんのバンドでサイドギターとして参加したこともあった。

 その後、銀次さんは弟の軍一さんとルアナ・ハワイアンズを結成したことにより、マヒナを和田弘が引き継いだ。

 どんな世界にも必ず、先を見通すことの出来る者がいるが、和田弘もそのような方だったのだろう。当時、日本のスチール奏者というと、バッキー、オッパチさんの二人が東西横綱のごとく君臨し、他にもポス宮崎、大塚竜男、山口軍一といった実力者がしのぎを削っていた。こういった人達を押しのけて、トップに昇りつめることは容易でなかっただろう。それと、ハワイアン人気にも翳りが見え始めていた。

 恐らくそういった空気を鋭く見抜いたにちがいない。歌謡曲の世界に方向を変えた。それもハワイアンバンドの編成そのままにしつつ、転向した。だから、ハワイアン・ムード歌謡曲とも言われていた。

 しかし、従来のハワイアン・バンドと明らかに違ったのは、和田弘以外、全員ボーカリストで固めたことだ(・・和田さんも最初は歌手だったという情報もあるが定かではない)。それもソロボーカルでも充分通用する実力者ばかりを揃えた。これだけのボーカルを集めたハワイアンバンドが他にあっただろうか?ハワイアンバンドといったら、ほとんどワンマン・バンドだから、リーダーが唄うか、メンバーの一人が中心になって唄う程度だった。スター歌手になれそうな者はさっさと歌謡曲の世界に移ってしまったから(例えば、三島敏夫、水原弘、黒沢明、日野てる子、渚ゆう子etc.)肝心のハワイアンの世界はいわばスター不在みたいなものだった。唯一、オッパチさんがスターといえるだろうか(唄で)。

 これだけのボ−カルを揃えたからこそ、歌謡コーラスに転向しても成功したのだろう。その後の活躍はご存知の通りだ。

 さてこのアルバムは、歌謡曲の世界に移ってから録音したものだが、ハワイアンばかりを演奏している。元々、全員ハワイアン出身だから、むしろ水を得た魚のように好演奏している。

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 前回紹介したオッパチさんのアルバムでも共演したエセル中田と、まだ新人の渚ゆう子が参加している。

 唄は勿論上手いのだが、ここはやはり和田さんのスチール演奏が光る。生意気なことを書かせてもらうと、和田さんのスチールテクニックは決して、「凄い」と思わせるものではない。この点に関しては、バッキーさんとは比較できない。しかし、それを補って余りあるのが音色だ。実に魅力的な音だ。音そのものに訴えるものがあり、心に響いてくる。

 このような魅力的な音色を持っていたからこそ、ムード歌謡で成功することができた大きな一因であろうと思う。単音でメロを綺麗に弾きたかったら、和田さんのスチールは参考になるだろう。

 直接は知らないが、堅物の真面目な方という印象を受けるし、恐らく性格の強い方だったのだろう。メンバーとはいつもギクシャクしていたようだ。脱退したり復帰したりを繰り返していた印象が強い。

 LP盤。1968年録音(推定)。メンバーは松平直樹、佐々木敢一、三原さと志(故人)、日高利明、山田競生(俳優広岡瞬の父親)だった。
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2007年08月30日

大橋節夫のアルバム

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 前回まで、バッキーさんのアルバムを紹介したが、紹介するほどの枚数を持っているわけではないので、少々、お恥ずかしかった。言い訳すると、レコードよりもオープン・テープに録りためた音源の方がはるかに多いのです。

 かつてはバッキーさんを始めとして、優れたスチール奏者が沢山存在した。ポス宮崎、山口軍一、白石信、、或いは歌謡曲の世界に転じた和田弘などなど。戦前には、灰田有紀彦や「熱風」の作曲者としても有名な、あの村上一徳といった方々がその後のハワイアン隆盛に大きく貢献した。

 そんな中で、バッキーさんの良きライバルでもあった、オッパチさんこと、大橋節夫をはずすわけにはいかない。

 バッキーさんのアルバムを紹介した手前、オッパチさんも紹介しないと公平感に欠けるかなと思い、膨大な(ウソ!)コレクションから探してみた。

 と言いながら、実の所、私はバッキー・ファンではあったが、オッパチ・ファンではなかった。ですから探した所で、たった一枚しかない。それがここで紹介するアルバムです。

 これはエセル中田さんとの共演盤で、ほとんどスタンダード・ハワイアンばかりだが、一曲だけオッパチさんの十八番である「熱風」の演奏が入っている。

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 オッパチ・ファンではなかったけれども、彼のステージでのパフォーマンスや演奏表現などは、他のプレーヤーとは明らかに一線を画していて、感心することが多かった。どういう演奏をすればファンが喜ぶかということに実に長けていた。この点では最もプロ精神に徹していたと思う。

 また、音楽全般に対しても頭が柔軟だったに違いない。色んなジャンルの音楽の要素を取り入れて、それを自分のスタイルに昇華させていた。

 大変に個性の強いプレーヤーだった。オッパチさんに限らず、昔のプレーヤーには個性のある方が多かったように思う。現在はどうであろうか?

 音を聴いた瞬間に「あっ、***だ」と判別できるようなプレーヤーはもう出てこないかもしれない。
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2007年08月23日

バッキーさんのアルバム 6(終)

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 「ハワイアン音楽名曲全集」というアルバム。一見、前回紹介した「ハワイ音楽のすべて」のジャケットとよく似ているが、勿論、異なるアルバムだ。

 これも2枚組セットであるが、いつ頃に発売されたものなのか、ハッキリしない。解説にも記されていない。推測すると、前回紹介した2枚組アルバムが3000円だったが、これは3400円に値上がりしているところから、1970年代前半に発売されたのではないかと思う。

 すでに紹介した「ハワイアン全集-南海の楽園」と「ハワイ音楽のすべて」のそれぞれのアルバムに収録されていたものから選曲されたものがほとんどなので、残念ながら目新しさはない。云ってみれば、これら二つのアルバムのダイジェスト盤、或いはオムニバス盤といっていいだろう。
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 そんな中で、注目すべきはやはり「Honolulu・・」で、「ハワイアン全集-南海の楽園」での演奏とは別バージョンだ。ここでは、バッキーさんの二重奏によるアドリブ演奏の掛け合いが面白い。

 そんなわけで、あまりコメントのしようがない。その代わり、解説に載っていた写真をいくつか掲載しましょう。

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 これはバッキーさんがハワイ大学に入学した時の写真と思われる。


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 石原裕次郎との貴重なショット。「俺はお前に弱いんだ」がヒットしたときだろう。

 恐らくCD盤としては出ていないのではないかと思う。と書きながら、誰かさんの検索力に期待している(笑)。

 今回でバッキーさんのアルバム紹介を終ります。
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2007年08月11日

バッキーさんのアルバム 5

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 このアルバムは前回紹介した「ハワイアン全集-南海の楽園」から2年後の1968年に発売されたものだ。

 「ハワイ音楽のすべて」とタイトルがつき、前作と同じく二枚組。装丁の豪華さも変わらない。

 同じような曲がダブるが、すべて新しく吹き込みなおしたもので、アレンジも変えている。前作と大きく異なる点は、スチール演奏だけでなく、バッキーさんのウクレレ・ソロも混じっていることだ。

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 昔、銀座「タクト」のステージでも必ず何曲かウクレレ・ソロを披露した。私のお気に入りは「ペルシャの市場にて」だったが、実に器用に弾いていた。
 
 前作から2年も経過すると、より録音技術が向上したのかスチールの音色が益々、甘く美しくなり、魅力を増している。

 聴き所は沢山あるが、私は敢えて「南国の夜」を取り上げてみたい。続きを読む
posted by Boo! at 23:21| 埼玉 ☀| Comment(12) | ハワイアン音楽・楽器関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月04日

バッキーさんのアルバム 4

 前回紹介した「ハワイアン全集-南海の楽園」の続きです。

 二枚組だけあって、27曲もの演奏が収録されている。

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 どの曲もハワイアン・バンドにとって必須ともいえる曲ばかりだし、ハワイアン・ファンであれば、お馴染みの曲ばかりではなかろうか?

 「Honolulu・・・」一曲の為に、このアルバムを購入したと書いたが、勿論、他の曲も参考にしたことは言うまでも無い。

 所で、このアルバムの装丁だが、実に豪華で贅沢だ。現在のチャチなCDなど、足元にも及ばない。まず、ジャケットが見開きになっていること。解説もふんだんに写真や絵図をはさみ、一種の小冊子になっている。

 その中の写真から・・・。
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 若かりし頃のバッキーさんだ。よく見ると、息子さんの與さんにそっくりだなあ。

 次の写真は更に貴重だ。
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 当時、タクトのステージでよくお目にかかった、山口銀次さんや、藤原満穂さんがアロハ・ハワイアンズのメンバーだった時のものだ。また和田弘さんがサイドギターだったことも分る。

 

 最後に、次のアルバム写真をよく見ていただきたい。

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 お気づきだろうか?

 これも「ハワイアン全集−南海の楽園」なのだ。勿論、中身も全く同じ。こちらは、最初に発売された盤から数ヶ月後に再発売されたものでジャケットのカラーが緑から白に変わっている。恐らく、よく売れたので、急きょ再発売に踏み切ったものと思われる。

 何故同じものを買ったのかと、疑問に思うかも知れない。実は、我が美人妻が独身時代に買ったもので、我々が結婚して初めて、お互いが同じレコードを持っていたことに気がついた。なんと仲が良いのだろう(笑)。

 彼女もこのレコードを相当に聴き込んだのかどうかは知らないが、私のものに比べてノイズがひどく、針も飛んでしまう。レコードプレーヤーも安物を使っていたせいかも知れないが、乱暴な扱いによる所が大きいのだろう。彼女の性格そのものだ(笑)。

 現在、CD盤として再発売されているのだろうか?

LP盤。1966年発売。
posted by Boo! at 22:00| 埼玉 ☀| Comment(15) | ハワイアン音楽・楽器関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月01日

バッキーさんのアルバム 3

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 これは2枚組の「ハワイアン全集−南海の楽園」というアルバムだ。

 いよいよ本格的なステレオの時代になり、そのステレオの特色をかなり強調して作られている。重ね録音で、左右のチャンネルからバッキーさんの二重スチール演奏が楽しめるようになっている。

 恐らく、録音機材も格段に良くなったのだろう。それまでに発売されたバッキーさんのアルバムの音とはかなり違う。音が太く、柔らかくなり、実に甘い音色になっている。銀座タクトなどで生演奏にも接していたから、このアルバムでの音がバッキーさんらしいと思った。

 収録されている曲は有名なハワイアン・ナンバーばかりだ。一般のハワイアン・ファンにとっては喜ばしいのだろうが、「バッキーおたく」を自認していた私には、いつも同じような曲ばかりという不満があった。

 では何故、購入したのかと言うと、「Honolulu how do you do」が収録されていたからだ。バッキーさんの十八番でもあるのに、何故かこの曲の入ったレコードは少ない(・・と思う)。

 タクトで聴いたバッキーさんの「Honolulu・・・」に驚嘆、感激し、何としてもこの曲をマスターしようと思った。それには、肝心の音源が手元にないことには難しい。

 だから、このアルバムに「Honolulu・・」が入っていたことで、即、購入した。他の曲など、どうでも良かったのだ。続きを読む
posted by Boo! at 23:16| 埼玉 🌁| Comment(2) | ハワイアン音楽・楽器関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月24日

バッキーさんのアルバム 2

 前回にも書いたように、バッキーさんのアルバムを沢山所有しているものとばかり思い込んでいたが、実際はテープに収録されている音源が大半であることが判明した。私の記憶もいい加減なもんだ・・・(笑)。

 その数少ないアルバムを何枚か紹介いたします。まず、一枚目。
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 「Hawaiian All Hit Album」で、1963年に発売されたものだ。内容は、スタンダード・ハワイアンナンバーばかりを集めている。
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 二枚目は「Poetry in South Pacefic-南海の詩情」で、1964年発売だ。
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 こちらは、有名なポピュラー音楽を主体に構成されている。
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 どちらも私がハワイアンに関わる以前に出たものだ。

 記事で紹介するからには、やはり一度聴いてみるべきだと考えて、何十年ぶりかでジャケットから取り出し、再生してみた。

 プチプチ、ガリガリとノイズがひどい。時々、針が飛んでしまう。なんだか、昔のSP盤を再生しているようだった(古いな・・・(笑))。
 ノイズだらけの奥から聴こえてくるバッキーさんのスチールの音色。いやー、懐かしい!

 簡単に聴き流すつもりだったが、いつしか真剣に聴き入ってしまった。やはり、上手い!
 当時の楽器、アンプ、録音機材は現在とはまるで違うから、全体に音が硬く、スチールの音も鋭い。しかし、その突き刺してくるようなバッキーさんの演奏は、何故か、心に響いてくるものがある。

 所々に入る、いわゆるバッキー節ともいえるフレーズが更に懐かしさを誘う。そう、このバッキー節を弾きたくて、バッキー調にのめり込んだのだった。

 当時は、ダンパやライブの仕事が多く、その需要に応える為にレパートリーを増やす必要があった。ダンパでは、色んなリズムを取り混ぜて弾かねばならなかった。その為、ハワイアン・ナンバーだけでは限界があり、ポピュラー音楽も取り込むことも多かった。そういった曲でも、バッキー調で弾きたかったから、恐らく、二枚目のアルバムなどを参考にしたのだろう。
posted by Boo! at 22:15| 埼玉 ☀| Comment(19) | ハワイアン音楽・楽器関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月15日

ハワイアン歌手

 日本には、ハワイアン歌手と呼べる人はどれだけ存在しているのだろう。素人に毛が生えた程度の歌手はそこここにいるのだろうが、本格的なプロ歌手として活躍している方がいるのかどうか・・・。

 常識的に考えて、ハワイアン歌手一本で普通に食って行けるとは到底思えないから、正業なり、何か仕事を持ちながら、機会ある時に唄うといった程度ではないかと想像する。

 最近でこそ、フラやウクレレ・ブームの影響でハワイアン音楽にも多少、光が当てられるようになって来たから(スチールギターには依然、光が当たらない)、唄えるチャンスが増えているかも知れない。

 実際、パーティーやライブで彼(女)らの歌を聴くことが多くなってきたように感じる。しかし残念ながら、魅力的な歌手にまだ出会ったことがない。

 圧倒的に女性歌手が多いようだが、それも押しなべて声がキンキンとして、潤いに欠ける。また、変な発音も気になることがあるし、肝心の音程がふらつく方もいた。続きを読む
posted by Boo! at 18:00| 埼玉 ☔| Comment(15) | ハワイアン音楽・楽器関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする