2006年08月25日

「The Incredible Jazz Guitar Of WES MONTGOMERY」 WES MONTGOMERY

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 ジャズ・ギタリストにも素晴らしい人が沢山いるが、中でも存在感が抜きん出て大きいのは、やはり、ウェス・モンゴメリーであろう。私も、一時夢中になった期間があって、出るレコードを片っ端から買い求めたことがあった。
 彼も、多くの作品を残している。晩年になってからは、コマーシャリズムに走った事もあって、ジャズというよりも、イージーリスニング、ポップス的な作品が目立つようになり、私自身は物足りなくなって行った。その為、いつしか余り聴かなくなってしまった。
 だが、ウェスの凄さを知ろうとするならば、ポップス的な作品では伝わってこない。やはり、コンボ形式によるスタジオ録音やライブ演奏において、彼の真骨頂が発揮されると思う。
 彼は、ほとんど独学でギターをマスターしたらしいが、だからこそ、かれの得意とするオクターブ奏法が生まれたのだろう。また、ピックを使わず、親指でピッキングするので、音もまろやかで、独特だ。しかし、親指でよくもスピード感溢れるプレイができるものだ。唖然とするほどだ。
 このアルバムは、そんな彼の凄さを余す所なく伝える、彼のベストとも云えるアルバムではないかと思う。「これを聴かずしてウェスを語るなかれ」という気持ちだ。CD盤も有り。

 LP盤。1960年録音。 Wes Montgomery(Gt),Tommy Flanagan(P),Percy Heath(B),Albert Heath(Ds)
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2006年08月15日

「GOOD BAIT」BOBBY HUTCHERSON

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ジャズの世界でのヴィブラフォンの存在感は余り高くないと思う。ピアノ、サックス、ギター、トランペット等に比べ、奏者の数が少ないこともあるだろう。それに、持ち運びが最も大変な楽器かもしれない。まだ、ドラムセットの方がましかも・・・。
 ヴィブラフォン・プレーヤーにはどんな人がいるだろう。古い人から挙げれば、ライオネル・ハンプトン、レッド・ノーヴォ、カール・ジェイダー、デイブ・パイク、レム・ウィンチェスター、ミルト・ジャクソン、ボビー・ハッチャーソン、ゲイリー・バートンなどが代表的であろう。
 金属でできた板を叩くのだから、誰が叩いても同じ音が出ると思うのだが、これがプレーヤーによって全く異なるサウンドが出てくるのだから、面白い。奏法も、主に両手に一本づつのマレットを持って叩く人と、二本づつ持って、4本のマレットを巧みに操って叩く人に分かれるようだ。また、ビブラートのかけ方も、ハンプトンなどはかなり細かいビブラートだが、バートンはノン・ビブラートだ。傾向とすると、黒人系はビブラートを使い、白人系は使わないように思う。
 日本で人気の高いプレーヤーは、なんと言ってもミルト・ジャクソンだ。残念ながら亡くなってしまったが、躍動感のあるプレイは素晴らしかった。この人と対極にあるのがバートンで、クールで知性的な、それも複雑な和音を4本のマレットで自由自在に展開する。二人とも私はファンだ。
 しかし今回紹介するのは、ボビー・ハッチャーソンだ。この人は、上の二人の中間に位置するような存在だが、プレイはミルトに近い。一時、アーチ・シェップ(Ts)などと共演し、かなり先鋭的な方向に向かっていた時期もあったが、個人的には、スタンダードみたいな歌物を中心にやって欲しい。何年か前には、バートンを痛烈に批判していたこともあった。バートンの余りにメカニックで無機質な演奏にはジャズを感じないような事を言っていた。
 アルバムのタイトルの「GOOD BAIT」を聴くと、本当に歌物が上手いと思ってしまう。ブランフォード・マルサリスが参加していることも聞き逃せない。

 CD盤。1984年録音。 Bobby Hutcherson(Vib),Branford Marsalis(Ts/Ss),George Cables(P)、Ray Drummond(b)、Philly Joe Jones(Ds)

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2006年08月10日

「The Soulful Piano of Junior Mance」 Junior Mance Trio

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 ジュニア・マンスは私の好きなピアニストの1人だ。渋くて、ブルース・フィーリングに溢れ、アルバム・タイトル通り、ソウルフルだ。
 日本での評価はどうなのだろう。一部のファンを除いては、余りメジャーな存在ではないように思う。彼の尊敬するオスカー・ピーターソンのように、テクニックを駆使してバリバリと弾きまくるタイプではないので、どうしても地味な印象を与える所があるのかも知れない。しかし、一度聴くと、不思議と心に残り、また聴きたくなる魅力を持っている。
 ただ、私が思うに、この人のプレイには少しムラがあり、アルバムによって出来不出来がハッキリしている事だ。だから、残念ながら自信を持って奨められるのは、このアルバムの他に3、4枚しかない・・・彼の作品全部を聴いたわけではないので、もう少しあるかも知れないが。
 この中の、「Sweet and Lovely」は有名なスタンダードだが、左手から繰り出す和音の響きやリズムが何ともいえず心地良い。他の曲では、やはり彼の得意とするブルースが素晴らしい。

 LP盤。1960年録音。 Junior Mance(P),Ben Tucker(B),Bobby Thomas(Ds)
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2006年08月05日

「'ROUND ABOUT MIDNIGHT」 MILES DAVIS QUINTET

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 マイルス・デイビスは実に沢山のアルバムを残しているので、何から紹介しようか迷うほどだ。どちらにしても、1回や2回では到底無理だから、何度か紹介する事になると思う。色々考えたが、やはり私が最初に感銘を受けたレコードがいいだろうと、この作品を選んだ。
 当時から、マイルスの人気は絶大だった。この人のキャリアについては、いろんな所で、書かれたり述べられたりしているので、ここでは敢えて触れない。
 かつての巨人、チャーリー・パーカーやディジー・ガレスピーといったプレーヤーから影響を受けているはずだが、それを感じさせない独自のサウンド世界を持っていることがすごい。テクニックの面で云えば、ガレスピーやクリフォード・ブラウンには劣ると思うが、中音域での音の美しさ、ほとんどノン・ビブラートによるメロディーの吹き方、それにリズムの捉え方が大きく、アドリブもコード進行を追いかけるというよりも、1コーラス或いは、2コーラス全体の流れを考えたプレイをするので、スケールの大きい展開をする。
 アルバム・タイトルの「'ROUND ABOUT MIDNIGHT」は私の大好きな曲だが、今でも彼のソロからはじまるトランペットの音には、背中がゾクゾクとする。
リズム陣は、当時のそうそうたるメンバーだが、今となっては、マイルスとコルトレーンの新しい感覚と他のメンバーとは明らかに方向性が違う。この後、どんどん彼らとかけ離れて行くのも分かる気がする。CD盤もある。

 LP盤。1955-1956年録音。 Miles Davis(tp),John Coltrane(ts),Red Garland(p),Paul Chambers(b),Philly Joe Jones(ds)

 
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2006年08月02日

「MONTREUX ALEXANDER」 The Monty Alexander Trio

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 ジャマイカ出身のピアニスト、モンティ・アレキサンダーのモントルー・ジャズ・フェスティバルでのLIVE盤だ。日本でも結構人気があるので、知っておられる方も多いと思う。
 この人の演奏はとにかく楽しい。リズム感に溢れ、グルービーで和音感覚に優れ、誰にも分かりやすい演奏をする。
 傾向とすると、ビル・エバンス系とは全く異なり、オスカー・ピーターソンやアーマッド・ジャマルといった系統に入るだろう。特に、ピーターソンの影響が大きいと感じる。理屈抜きに楽しめるレコードだ。
 メンバーは、以前紹介したボーカルのダイアナ・クラールと共演したベースのジョン・クレイトンとドラムのジェフ・ハミルトンの二人だ。両者とも、このレコードが初のレコーディングで、まだ新人だったわけだ。時の流れの速さに驚いてしまう。また、この二人は大学時代からの友人でもあるので、よほど気が合うのだろう。実に、息の合ったリズムを展開する。ハミルトンは、その後、ピーターソン・トリオのメンバーとしても活躍したが、やはり、ドライブ感が前に出るピアノにはうってつけのようだ。クレイトンは地味なのだが、堅実で味わい深いベースで、好きなベーシストだ。
 これからジャズを聴いてみたい方には、お奨めです。CD盤もあると思う。

 LP盤。 1976年録音。 Monty Alexander(P),John Clayton(B),Jeff Hamilton(Ds)
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2006年07月28日

「GIANTS STEPS」 JOHN COLTRANE

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 コルトレーンといえば、ジャズ界の革命児としては、巨人中の巨人であろう。私は一時期、中毒にかかったように、彼に夢中になった事があった。その間は、他のジャズなんか聴いてられるかよ、というほどのめりこんだ。所蔵しているレコードの中で、一番、数が多いかもしれない。
 彼がジャズ界に登場した時、その奏法は、他のミュージシャンに大きな衝撃を与え、評論家達の間にも、賛否両論が巻き起こったと聞く。それだけ、彼の演奏は新しすぎて、周りがついていけなかったのだろう。そういう空気の中で、その才能をいち早く見出したのが、マイルス・デイビスだった。この人の若い才能を見つける嗅覚はすごいものがある。ちょっと思い浮かべても、ビル・エヴァンス、チック・コリア、ハービー・ハンコック、トニー・ウィリアムス、ジャック・デジョネット、キース・ジャレット、ロン・カーター・・・などなど、枚挙にいとまがないほどだ。
 コルトレーンは、アドリブに全身全霊を傾けたところがある。従来のコード進行によるアドリブに限界を感じた彼は、やがて、モード奏法によるアドリブプレイに進化して行くのだが、そのモード奏法に進む直前までは、コード進行を極端なまでに細分化したり、それまでの常識的なコード進行を、全く別のアプローチによるコード進行に変えてしまったりと、相当に試行錯誤したようだ。
 このレコードは、モード奏法に進む前の演奏だ。だが、懸命に殻を破ろうとする姿がうかがえる。当時、このレコードを耳にした時、なんて、すごい難しいことをやっているんだと思ったものだが、今、聴くと耳に心地よいのだ。
 アルバム・タイトルの「GIANTS STEPS」は余りにも有名な彼のオリジナルだが、急速テンポの上、ほとんど2拍づつコードチェンジしていくという難曲。しかし、そういう難しさを意識させないアドリブがすさまじい。サイドメンが必死になって付いて行く情景が目に浮ぶようだ。全曲、彼のオリジナルだが、バラードの「NAIMA」が美しい。私の大好きな曲だ。
 コルトレーンは難しいからと敬遠している方に、是非聴いて貰いたいアルバムです。CD盤もあります。

 LP盤。1959年録音。 John Coltrane(Ts),Tommy Flanagan(P),Paul Chambers(B),Art Taylor(Ds) 一部:Wynton Kelly(P),Jimmy Cobb(Ds)  
 




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2006年07月23日

「Bewitched」 Laura Fygi

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 前回、女性ボーカルを紹介したが、ついでに今回、もう1人紹介したい。
 ローラ・フィジイという人だ。結構ファンが多いかもしれない。
 この人の歌は、特別上手いとは思わないが、ともかく、声自体が魅力。ダイアナ・クラールをもっとハスキーにした、セクシーな声の持ち主だ。しかし、声は太い。
 純粋に、ジャズボーカリストと言えるかどうかは別として、人を惹きつける、魅力的なボーカリストだ。
 古いナンバー、「Let there be love」が私のお気に入り。この曲は、かつて、ナット・キング・コールが歌ってヒットしたが、ここでは、洒落たアレンジが光る。
 このアルバムは、部屋を薄暗くして、ウィスキーなどをチビリ、チビリやりながら聴くと最高かも。

 CD盤。 1993年製作。
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2006年07月17日

「Diana Krall LIVE in Paris」 Diana Krall

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 今回は、初めてDVD盤を紹介する。ダイアナ・クラールという女性ボーカル兼ピアニストだ。
 彼女の存在を知ったのはいつだったか・・・。確か、1996、7年頃だったと思う。カー・ラジオから流れてきた彼女の歌声は魅力に溢れ、スイング感も素晴らしかった。忘れないようにメモ帳に記し、後日、早速購入した。本当は、そのCDを紹介すればいいのだが,彼女の魅力を知るには、映像と共に楽しんだ方が良く分かると考え、今回はDVD盤にした。
 彼女はカナダ出身だが、ピアノの影響はファッツ・ウォーラーから受けたらしい。確かに、ファッツやオスカー・ピーターソンからも影響を感じる。ピアニストとしての腕前も一流だが、やはり、彼女の歌に痺れる。ハスキーであり、セクシーであり、また一方ではスイング感、力強さもある。
 この中の「Let's fall in love」が、私は大好き。この曲はかつて、ナット・キング・コールが歌ってヒットしたのだが、ここで聴かれるストリングスの入ったアレンジが素晴らしい。ジョニー・マンデルの編曲だが、彼女の歌とよくマッチして聴きものだ。途中からストリングスが入ってくる部分ではその美しさに魅了される。お奨めです。


 2002年製作 DVD盤
 
 Diana Krall(voc/piano),John Clayton(b),Jeff Hamilton(ds),Anthony Wilson(gt),Paulinho DaCosta(perc),John Pisano(a.gt),Claus Ogerman(指揮)





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2006年07月09日

「SUPERSAX PLAYS BIRD」 THE SUPERSAX

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 このアルバムは、実にアイデアに富んだ、意欲的な作品だ。
 素材は、バードこと、チャーリー・パーカー(AltoSax)のアドリブソロ。 
 パーカーの残した沢山の名演の中から、彼のアドリブ・ソロ部分を抜き出し、それをハーモナイズして、サックスの5声で演奏するというもの。
 これは演奏も大変だが、パーカーのアドリブにハーモニーをつけるというアレンジは、相当な難しさだったのではないかと思うし,よくそんな事を考えたものだと感心する。
 どの曲も素晴らしいが、とりわけ、「Parker's Mood」、「Star Eyes」、「Be-Bop」などの速い演奏での一糸乱れぬ見事なサックス・ソりは聴き応えがある。
 それにしても、パーカーの偉大さを改めて思い知らされる。何十年も前の、彼のアドリブが、今現代に蘇り、全く古さを感じさせないのだ。
 アレンジやハーモニーの妙、パーカー好きの方、歯ごたえあるジャズを聴いてみたい方にお奨めします。CD盤の発売は不明。


 LP盤。1973年録音。 ジョー・ロペス(sax)、メッド・フローリー(sax)、ウオーン・マーシュ(sax)、ジェイ・ミグリオリ(sax)、ジャック・ニミッツ(sax)、コンティ・カンドリ(tp)、ロンネル・ブライト(p)、バディ・クラーク(b),ジェイク・ハナ(ds)
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2006年07月05日

「Kisor」 Ryan Kisor

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 このアルバムは、実に爽快だ。
 トランペット・プレーヤーであるライアン・カイザーは、1973年生まれであるから、現在33歳か。若い頃より、その才能を認められていたようで、17歳の時に、ある有名コンテストで優勝。19歳にして、初アルバムを出したそうだ。1993年以降、次々に著名なジャズ・オーケストラに参加し、多い時は、3つの有名ビッグ・バンドのメンバーとして活躍したと云う事で、引っ張りだこだったらしい。
 この作品は、彼が丁度、油の乗っている時期に録音されたもので、素晴らしい出来栄えになっている。
 彼のプレイは、明らかにクリフォード・ブラウンの影響が大きい。明るくて、暖かい音色。とにかく、よく楽器を鳴らすので、気持ちが良い。
 収録されている曲は、お馴染みのジャズ・ナンバーばかり。「I Remember Clifford」、「Jordu」、「Sandu」など聴き応えがある。

 CD盤。1999年録音。 Ryan Kisor(Tp),Peter Zak(P),John Webber(B),Willie Jones V(Ds)
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2006年06月29日

「WARM WOODS」 THE PHIL WOODS QUARTET 

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 以前紹介したスタン・ゲッツは、白人系テナー・サックス奏者だが、今回紹介するフィル・ウッズもやはり、白人系のアルト・サックス奏者だ。この人も誠に上手いプレーヤーだと思うのだが、何故か、もう一つ人気が無いような気がする。出身国のアメリカにおいても、余り恵まれなかったようで、失意のうちに、ヨーロッパに拠点を移してしまった。日本でも、実力の評価は高いとはいえ、やはり、人気は今一つではなかろうか? どちらかと言えば、プロ好みのプレーヤーといえるかも知れない。テクニックは勿論素晴らしいし、音も骨太い印象だ。アドリブは計算し尽くしたような見事なプレイを展開する。
 このアルバムは、ウッズが26歳の時に吹き込まれたもので大変若いが、しかし、充分な実力を発揮している。この中の、「Easy Living」が私は好きだ。
 ところで、ウッズを知らなくても、実は、この人のプレイを無意識に聴いている方は多いはず。ビリー・ジョエルが唄って大ヒットした「素顔のままで」の中に、アルト・サックスのプレイが聴かれる。ここで吹いているのが、このウッズなのだ。こういう短いソロにおいても、彼の素晴らしさが出ている。

 名盤の一枚といわれているので、CD盤もあるでしょう。

 LP盤。1957年録音。 Phil Woods(As),Bob Corwin(P),Sonny Dallas(B),Nick Stabulas(Ds)
 
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2006年06月23日

「URBAN OASIS-STAY TUNED」 CHET ATKINS

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 このアルバムは、厳密に云えばジャズアルバムとはいえないかも知れない。しかし、ジャズのエッセンスが一杯詰まっているので紹介する事にした。
 チェット・アトキンスと云うと、カントリー&ウェスタンの世界では神様のような存在だ。その腕前は超一流であるため、カントリー界だけに留まらず、色々な分野のミュージシャンからも尊敬を集めている。
 ロック、フュージョン、或いはジャズ界のギタリストにとっても一種ヒーロー的な対象だし、ファン層も幅広い。
 この作品は、そうしたアトキンスを慕う各分野のギタリストが参加・共演した、貴重ともいえる実に贅沢なアルバムになっている。
 どの曲も楽しく、心暖まる作品になっているが、一曲だけ、アトキンスによるソロ演奏がある。「If I should lose you」というナンバーだ。この曲は、ジャズメンが好んで取り上げるバラードだが、これほどに美しく演奏されたものは聴いた事が無い。
 カントリー界には、もう一人、すごい人がいる。バディ・エモンズというスチールギター奏者だ。この人も、ジャンルを超えて活躍している。いづれ、彼のアルバムも紹介するつもりだ。
 では、ハワイアン界からは誰かいるだろうか? 残念ながら彼らのような、枠を飛び出たようなプレーヤーは未だ現れていない。将来に期待しよう。

 1985年録音。Chet Atkins(gt) 共演ギタリスト:George Benson, Steve Lukather, Larry Carlton, Mark Knopfler, Earl Klugh

 CD盤が出ているかは不明。
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2006年06月18日

「This is NEW」 Rick Margitza/Joey Calderazzo

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 古めのLP盤ばかり紹介してきたので、今回は、比較的新しいCDを紹介する。といっても、1991年の作品だが。
 このアルバムのリーダーである、リック・マーギッツァをどれだけの人がご存知かは知らないが、中々素晴らしいサックスプレーヤーである。
 車のFMラジオから流れてきた「Everything happens to me」・・この曲は昔から好き・・の演奏がいたく気に入り、即、購入したものだ。
 この人のプレイは、明らかに、コルトレーンやウェイン・ショーター、或いは、マイケル・ブレッカーにつながる奏法だ。研ぎ澄まされたような透明感のある音、スピード感のあるプレイ、楽器をコントロールする技術、どれも素晴らしい。
 更に私を虜にしたのは、ピアノのジョーイ・カルデラッツォ(舌を噛みそうだ)だ。このCDを手にするまでは、全く知らなかった。この録音時はまだ25,6歳だから、相当に若い。しかし、演奏は特筆もので、才能の豊かさを余す所なく発揮している。特に、バラードでの音の美しさには痺れる。また、アップ・テンポの曲における猛烈なスピード感溢れる演奏もすごいものだ。
 冒頭に書いた「Everything happens to me」に彼の良さが全て凝縮されているので、この1曲を持ってこのアルバムを推薦した。
 他の、ベースとドラムはいわゆるウィントン・マルサリス一派の強力リズム陣だ。
 収録曲はスタンダードを中心にオリジナルも何曲か入っている。

 1991年録音。Rick Margitza(ts),Joey Calderazzo(p),Robert Hurst(b),Jeff Watts(ds)

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2006年06月15日

「THE THREE」 Joe Sample/Ray Brown/Shelly Manne

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 またまた、ピアノ・トリオだ。
 ジョー・サンプルといえば、「ザ・クルセイダーズ」のキーボード奏者だ。それ故、フュージョン、或いはクロスオーバー・ミュージック(古い表現だな)系のプレーヤーと思う人も多いかも知れないが、それは、正しくもあって、正しくもない。彼は、元々「ザ・ジャズ・クルセイダーズ」というバリバリのモダン・ジャズ・グループを結成したリーダー的な存在であった。その後、時代の趨勢と共に、グループの音楽傾向も変わり、名前を「ザ・クルセイダーズ」と改め、主にフュージョン系の音楽を演奏するようになったのだ。だから、彼がモダン・ジャズをプレイする事はごく自然なことで、むしろ、伸び伸びとリラックスして演奏する彼のピアノプレイは私には好ましい。
 このアルバムは名手3人が集まって演奏・録音したものなので、とくにグループ名は付けられていない。
 収録されている曲は、スタンダードばかり。特に「Satin Doll」がいい。
 相変わらず、レイ・ブラウンのベースは素晴らしい。何よりも、ベースらしいベースの音色が堪らない。ドラムも大ベテランだけあって、渋い! この二人に乗せられるように、サンプルは実に気持ち良さそうに弾いている。
 ジャケットはご覧のように、見開きタイプの豪華版。録音は当時、注目されたダイレクト・カッティングによるもの。確かに、非常に良い音だ。CDではこの良さは伝わらないかも。しかし、現在、LP盤を手に入れることは難しいから、CDで聴くしかないが、中身が濃いからお薦めだ。


 LP盤。1975年録音。Joe Sample(P),Ray Brown(B),Shelly Manne(Ds)
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2006年06月12日

「1001」

 「せんいち」と聞いて、懐かしく思ったり、「それ、持ってるぞ」という方は、それなりの年配(少なくとも50代以上だろう)か、音楽業界に携わっていた、もしくは現在も身を置いている方と思う。
 若い方は、ほとんどご存知ないだろうが、これは戦後のジャズミュージシャンにとっては、貴重なバイブルみたいなもので、スタンダード・ジャズやポピュラー・ソングを網羅したものだ。「1001」というからには、1001曲集められているのかというと、さにあらず、520曲ほどだ。オリジナル本は1001曲入っているのかも知れない。日本に出回ったのは、いわゆる海賊版で、体裁もみすぼらしいもの。情報の乏しい時代にアメリカの音楽を取り入れるには、ラジオのFEN(現AFN)放送を聴いて、それを耳でコピーし、譜面にするしかなかったらしい。大変だったろうな。ましてや、テープレコーダーなどほとんど無い時代だ(今は、恵まれすぎている)。それが、この「1001」の出現によって、どれほどミュージシャンを助けただろうか。
 私が所有してるものは、まだ20代半ばの頃、ある伝手によって手に入ったものだ。メロディーにコードが付けられているだけの簡単な譜面だが、このコードが付けられている事が重要で、即興演奏するジャズ・ミュージシャンにとっては大いに助かった筈だ。しかし、細かいことを云えば、その肝心のコード進行が結構アバウトなのだ。
 面白い事に、この「1001」を金科玉条のごとく全幅の信頼を置いて、その通りのコード進行で弾くミュージシャンと、おかしいぞと気づいて、正しいコードに置き換えて弾くミュージシャンとハッキリ分かれていた。勿論、優秀なミュージシャンは後者だ。
 その後、「1001」の亜流がいろいろ出てきたが、原点はこれである。
1001.JPG

 ちょっと見づらいが、「枯葉」の譜面だ。コード進行に注目して頂きたい。分かる人には分かる筈だが、実に不自然。
1001Image1.jpg
やはり、見づらいので画像を差し替えました。
 
posted by Boo! at 21:36| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | JAZZはいかが? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月10日

「Clifford Brown and Max Roach」 Clifford Brown & Max Roach Quintet

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ピアノ、テナー・サックスと続くと、やはりトランペット作品を紹介したくなる。現在の売れっ子トランペット・プレーヤーといえば、ウィントン・マルサリスがすぐ浮ぶだろうが、かつては彼を上回るようなものすごいプレーヤーがいたのだ。それがここで紹介するクリフォード・ブラウンだ。
 ビー・バップからモダンジャズにつながる主流トランペット奏者の流れとしては、ファッツ・ナバロ、ディジー・ガレスピー、クリフォード・ブラウン、マイルス・デイビス、そしてマルサリスというのが大まかな線だと思う。この中ではやはり、ブラウンが私は一番好きだ。
 「You'd be so nice to come home to」をヘレン・メリルが唄ってヒットしたが、ここでのトランペットソロがブラウンだから、ああ、あの演奏かと思い至る人もいるかと思う。
 ブラウンはバラードでも早いテンポでも、リズムを大変大きく捉えるので、聴いていてゆったりとした気分になる。音色も素晴らしく、低音は太く、高音部はきらびやかに、実に朗々と楽器を鳴らしきる。
 このアルバムに収録されている「Joy Spring」は彼のオリジナルだが、私はこの曲が大好き。めまぐるしくコード・チェンジするが、それを意識させないアドリブ・プレイが中々のもの。
 ブラウンは若くして(25歳)亡くなっているが、作品は結構残っているので、何度か紹介すると思う。

 1954年録音。Clifford Brown(Tp),Max Roach(Ds),Harold Land(Ts),George Morrow(B),Richie Powell(P)
CD盤もある。


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2006年06月07日

「VOYAGE」 Stan Getz Quartet

Stan Getz.JPG
ピアノ・トリオの紹介が3回続いたので、今回はテナー・サックスを取り上げる。スタン・ゲッツという白人プレーヤーだ。彼はクールな音色で魅了的なアドリブを繰り広げる。柔らかい音に聴こえるが、実は、腰があり、図太い音だ。60年代のボサノバ・ブームが到来した時、アストラッド・ジルベルト(Voc)/ジョアン・ジルベルト(Gt&Voc)との共演盤で、彼は素敵なメロディーやアドリブを吹いている。これもお薦めだが、今回は「VOYAGE」を紹介する。
 このLPでの彼の演奏は実に自由奔放。テナーを肉体の一部のように自由自在に操り、真の天才プレーヤーだなと思ってしまう。共演しているベースのジョージ・ムラーツも又素晴らしい。この人はチェコスロバキア出身だが、クラシックで鍛えたテクニックで難しいフレーズをいとも易しそうに弾いてしまう。音程も正確だし、アドリブもメロディアス。好きなベーシストを5人あげよと云われたら、迷わずこの人を一人に上げる。ピアノもいいな。リリカルで端正なタッチで私好みのピアニストだ。
 収録曲はスタンダードとメンバーによるオリジナル曲。いづれも飽きさせない。

 LP盤。1986年録音。メンバーはSTAN GETZ(TS),KENNY BARRON(P),GEORGE MRAZ(B), VICTOR LEWIS(DS)
 CD盤も出ているはず。
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2006年06月04日

「BILL EVANS RECORDED LIVE AT SHELLY'S MANNE HOLE」 Bill Evans Trio

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 今回もピアノトリオのLPだ。ビル・エバンスと云えば、オスカー・ピーターソンと並んで大変有名なピアニストだからファンも多いと思う。私も大ファンの一人だ。ピーターソンとは音楽の色合いが全く違う。ピーターソンが動とすれば、エバンスは静と云った所か。
 彼の、一音たりともおろそかにしないプレイ、緻密で知的な表現・・・まるで私の性格と同じだ(ウソつけ!)。
 エバンスの代表作には色々あって、紹介するにも困るほどだが、私は敢えて、まずこの一枚を選んだ。何より、ジャケットがいい。壁に飾りたいくらいだ。演奏も勿論素晴らしい。イスラエルの絡みつくようなベース、バンカーの美しいシンバルワーク。ライブ録音だが、ステージの緊張感がこちらまで伝わって来るようだ。スタンダードばかりというのも嬉しい。

 LP盤。1963年録音。Bill Evans(P), Chuck Israels(B),Larry Bunker(ds)というトリオ。CD盤も発売されていると思うが、ジャケットデザインは異なるかも。

 余談だが、このライブの続編が約20年後に未発表盤として出された。
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2006年06月02日

「WE GET REQUESTS」 The Oscar Peterson Trio

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このLPは、紹介しようかするまいか迷った。というのは、余りにも有名な盤であり、ジャズピアノの好きな方なら大抵知っていようし、又、お持ちの方も多いと思うからだ。しかし、これからジャズの世界に入ってみたいという方には、超お薦めなので、紹介する事にした。また、オーディオに関心のある方にも是非、聴いて頂きたい。1968年の録音だが、発売後まもなく最優秀録音賞を獲得したからだ。
 オスカー・ピーターソンと云えば、ジャズファンでなくとも相当知られた名前だろう。初めは、クラシックピアノの奏者として身を立てようと考えていた位だから、テクニックは抜群。巨体から繰り出す音のダイナミックさは今でも彼の右に出る者はいないだろう。しかし、余りにもテクニックがありすぎる為、音数が多いとか、また、いわゆるピーターソン節が耳についてイヤだといって敬遠する人も多い。だが、どんなに優れた芸術家でも、万人に支持されるなんてことはあり得ない訳で、賛否両論があっていい。
 私はというと、このLPをきっかけにして、すっかり彼の演奏にはまってしまい、しばらくの間、彼のLPを買い集めた。そうして分かった事は、彼の演奏が特に光るのは、ベースのレイ・ブラウン、ドラムのエド・シグペンによるトリオ盤だ。とりわけレイ・ブラウンが素晴らしい。このLPでも遺憾なくその魅力を発揮しているが、中でも「You look good to me」1曲だけでこの盤を手にする価値がある。CD盤も発売されている筈だ。
 収録されている曲は、ほとんどスタンダードばかり。BGMにしても最適だ。
 実際に聴くのが一番だから、ここで演奏内容を書くのはヤボというものだろう。


 LP盤。1968年録音。 Oscar Peterson(P),Ray Brown(B),Ed Thigpen(Ds)
posted by Boo! at 22:55| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | JAZZはいかが? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月28日

「Something We've Got」 Morris Nanton Trio

IMG_0003_c.JPGMorris Nanton(p)という名前を聞いて、ピンと来る方は相当なジャズマニアでしょう。このLPは私にとっては記念すべき1枚で、初めて買ったジャズレコードです。ハワイアンに関わりを持つようになってから、段々ジャズにも惹かれるようになった。何か1枚くらい手元に置きたいなと思い、ある日、新宿の「オザワレコード」というお店に行った。ここは当時、マニアの間では有名な輸入盤専門の店だった。まだジャズのことが良く分かっていなかったので、何を買ったら良いのか判断がつかず、店内をウロウロした。すると廉価盤を集めた一角を見つけた。そこには廃盤になったものや、無名のミュージシャンのLPばかりが集められており、値段も殆ど500円〜800円位と手頃。1枚1枚手に取ると、あるレコードに目がとまった。ミュージシャンの名前は全く知らないが、曲目に「Taboo」が収録されていた。この曲は元々ラテンだが、ハワイアンバンドでも良く演奏された。たまたま知っている曲があるという理由だけで購入を決めた。はっきりいって、何が良いのか悪いのか、この時は良く分からなかった。しかし、最近聴き直してみたが、これが結構良いのだ。Nantonのピアノは大変泥臭いのだが、ブルースフィーリングに溢れ、心地よい気分にしてくれる。現在では恐らく入手できないと思うが、もし再発売されたら、購入されても損はしないだろう。

 LP盤。1965年録音。 Morris Nanton(P)、Norman Edge(b), Al Beldini(ds)

posted by Boo! at 20:29| 埼玉 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | JAZZはいかが? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする